ブロックチェーン総研プライムBlockchain Research Institute Prime

週刊Hyperliquid2026年9月16日

取引高は9.1%増の551億ドル、RWA取引シェアは28.4%へ上昇

対象期間: 9/9(水)〜9/15(火) / データ取得日: 2026-09-16(水) / 公開日: 2026-09-16(水)

今週の目次

  1. 週間取引高とDEXシェア
  2. 資金フロー
  3. 銘柄別Top30とRWAシェア
  4. HYPE
  5. HIP-3市場
  6. ボルト
  7. ステーブルコイン・担保基盤
  8. 今週の出来事
    • 米司法省がRobinhoodの元従業員2人を訴追、上場情報を使ったHyperliquidでのperp取引を問題視
    • Hyperliquid Strategiesが株式発行枠の条件を変更し、売出登録を提出
    • Renzoが資金調達レートを収益源とする運用商品をHyperliquid上で開始
  9. アナリストコメント

1. 週間取引高とDEXシェア|取引高は551億ドルへ9.1%増、未決済建玉は6.8%減の137億ドル

指標 数値 出典
週間perp取引高(9/9〜9/15) 551億ドル 当社集計(注1)
前週比 +9.1%(前週505億ドル) 同上
日次ピーク 9/11の111.2億ドル 同上
デリバティブDEXシェア(主要11社ベース) 46.5%(分散型を名乗る全23社では40.5%) CoinGecko(注2)
主要デリバティブDEX11社の合計取引高(推計) 週約1,180億ドル 当社推計(注2)
OI(未決済建玉、注9) 137.3億ドル(9/16朝時点。前回取得の9/9朝は147.2億ドル) Hyperliquid公式データ

perp(注9)の週間取引高は551億ドルで、前週の505億ドルから9.1%増加しました。2週続いた減少から増加に転じています。東証プライム市場の1日平均売買代金10兆4,501億円(2026年8月、出典: 日本取引所グループ)と比べると、Hyperliquidの1週間の取引高は東証プライムの約0.8日分に相当します。月間に換算すると、JPXのデリバティブ市場全体(同月290兆円)の1割強です(換算のレートと計算は注1)。

日次Perp取引高
日次Perp取引高

増加分45.9億ドルの内訳は、ETHが30.2億ドルの増加(前週比+44.3%)で全体の増加の66%を占め、次いで原油のCL(+6.1億ドル)、ZEC(+4.3億ドル)、株価指数のXYZ100(+4.2億ドル)、ブレント原油のBRENTOIL(+3.5億ドル)が続きます(注8)。日次では9/10(木)に102.4億ドル、9/11(金)に週内ピークの111.2億ドルを記録しました。9/10は米WTI原油が1バレル100ドルを超えた日、9/11は米8月CPIの公表日で、ETHの日次取引高は9/11(UTC)に26.7億ドルと週内で最も大きくなっています。時期が一致しています(注4・注8)。週末の9/12(土)と9/13(日)は合わせて79.6億ドルにとどまり、週明けの9/14(月)と9/15(火)は76.5億ドルと102.1億ドルへ戻りました。

取引が増加した一方で、OI(未決済建玉、注9)は137.3億ドルと前回取得時点から6.8%減少し、4週続いた増加が止まりました。内訳は本体市場が97.8億ドル(前回108.7億ドル)、外部運営市場が39.5億ドル(同38.5億ドル)で、減少は本体市場に集中しています。銘柄別ではHYPEの建玉が19.7億ドルから16.0億ドルへ3.7億ドル減少し、HYPE価格の8.6%下落(マーク価格84.40ドル→77.10ドル、注8)を差し引いても数量ベースで1割程度の減少です。ZECも6.9億ドルから5.3億ドルへ減少しました(注8)。週間出来高をOIで割った回転率は本体市場・xyz市場ともに約4.0回転で、前週(3.4回転・3.4回転)から上昇しました。建玉を持ち越すより売買を回転させる動きが優勢だった週です(注8・注9)。資金調達レート(注9)の週間平均は年率でBTC 6.8%、ETH 8.1%、HYPE 4.0%です。前週(BTC 8.2%、ETH 10.9%、HYPE 9.3%)から3銘柄とも低下し、3銘柄とも需給が中立のときの水準(金利成分だけの年率約11%)を下回りました。perpの価格が現物価格を下回る時間が長かった週で、HYPEの下回り幅が最も大きくなっています(注8)。

perpを扱うDEX(注9)の中でのシェアは、主要11社ベースで46.5%と前週の44.3%から2.2ポイント上昇しました。11社合計の取引高は週約1,180億ドルと推計され、前週の約1,140億ドルから4%の増加です。Hyperliquidの取引が9.1%増加したことに加え、前週にシェアを17.5%へ広げたAsterの報告出来高が25%減少してシェア12.3%へ戻り、ApeX Omniも36%減少しました。各社の出来高は取引所の報告値で、当社が独立に検証できないものを含みます(注2)。

DEXシェア
DEXシェア

2. 資金フロー|残高は1.4億ドル減の69.4億ドル、最高値の翌週に6日続けて減少

取引の元手となるチェーン上のステーブルコイン残高(98.3%がUSDC、注3)は69.4億ドルで、対象週に1.4億ドル減少しました。前週に公表データで最高の70.8億ドルを付けた直後の週です。日次では9/9から9/14(いずれもUTC)まで6日続けて減少し、この間の減少幅は2.0億ドルです。最後の9/15の点で0.6億ドル増加しています(注3)。参考値のArbitrumブリッジ経由の入出金は入金1.70億ドル、出金1.81億ドルの0.11億ドルの出金超過で、前週の1.04億ドルの入金超過から反転しました(注3)。

チェーン上ステーブルコイン残高の週次増減
チェーン上ステーブルコイン残高の週次増減

残高の減少と同じ週に、OIは10億ドル減少し(セクション1)、HYPEは前週から8.7%下落しました(セクション4)。建玉の縮小に伴って一部の証拠金が場外へ出た動きと整合します(注3)。取引高が9.1%増加した週に残高が純額で減少しており、増加分は新規の資金流入を伴わず、場内の資金が回転して作られた取引と読めます。

3. 銘柄別Top30とRWAシェア|ETHが44%増加、原油と株価指数の取引拡大でRWA取引シェアは28.4%へ

週間出来高の上位30銘柄は次のとおりです(注4)。前週比は取引高の増減率です。

順位 銘柄 市場 週間出来高(百万ドル) 前週比 区分
1 BTC 本体 16,989 +1.8% 暗号資産
2 ETH 本体 9,828 +44.3% 暗号資産
3 HYPE 本体 3,004 -0.6% 暗号資産
4 ZEC 本体 2,840 +18.1% 暗号資産
5 CL(WTI原油) xyz 2,309 +35.9% コモディティ
6 SKHX(SK hynix) xyz 1,743 +19.4% 株式
7 XYZ100(株価指数) xyz 1,447 +40.7% 指数
8 SOL 本体 1,394 -7.7% 暗号資産
9 SP500(S&P500) xyz 1,166 +31.5% 指数
10 BRENTOIL(ブレント原油) xyz 1,149 +43.0% コモディティ
11 SNDK(SanDisk) xyz 761 -11.0% 株式
12 XRP 本体 625 +37.9% 暗号資産
13 MU(Micron) xyz 596 +2.1% 株式
14 PUMP 本体 575 -15.6% 暗号資産
15 SPCX(SpaceX) xyz 567 +9.9% 株式
16 SILVER(銀) xyz 533 +14.1% コモディティ
17 SKHY(SK hynix・別建て銘柄) xyz 479 +32.3% 株式
18 PONS 本体 476 -45.0% 暗号資産
19 DRAM(メモリ株ETF) xyz 444 +1.5% 指数
20 GOLD(金) xyz 381 -17.2% コモディティ
21 NEAR 本体 368 +31.6% 暗号資産
22 LIT 本体 357 -12.6% 暗号資産
23 VVV(Venice Token) 本体 316 +384.5% 暗号資産
24 SMSN(Samsung) xyz 288 +34.4% 株式
25 NVDA(NVIDIA) xyz 279 -20.4% 株式
26 CRCL(Circle) xyz 266 +20.7% 株式
27 INTC(Intel) xyz 200 +1.2% 株式
28 UNI 本体 187 -36.9% 暗号資産
29 GOOGL(Alphabet) xyz 184 +70.3% 株式
30 AAPL(Apple) xyz 181 +52.8% 株式

増減率が大きい銘柄では、ETHが68.1億ドルから98.3億ドルへ44.3%増加して2位を維持し、増加額では全銘柄で最大です。原油の2銘柄(CL、BRENTOIL)は合わせて34.6億ドルと前週の25.0億ドルから38%増加し、株価指数のXYZ100とSP500も合わせて26.1億ドルと36%増加しました。9/10に米WTI原油が1バレル100ドルを超え、米国株の主要3指数が4日続けて下落した週で、株式・指数・コモディティの取引が同時に増加しています(注4)。新たにTop30に入ったVVVは0.65億ドルから3.16億ドルへ4.8倍に増加しました。VVVは9/9(UTC)に上場来高値を更新しており、報道によればトークンの焼却(バーン)と年間発行量の300万VVVから200万VVVへの33%削減が伝えられた時期と一致します(注4)。一方、前週に7.4倍の増加で10位に入ったPONSは45.0%減少して18位へ下がり、ARBとXMRはTop30から外れました。

株式・指数・コモディティ・FXなど現実資産(RWA、注4)のperpが週間取引全体に占める「RWA取引シェア」は28.4%で、前週の26.4%から2.0ポイント上昇しました(注4)。RWA系perpの取引金額は156.5億ドルと前週から17.5%増加し、暗号資産の取引の増加率(6.1%)を上回っています。内訳は株式13.7%、指数6.4%、コモディティ8.2%、FX・債券0.2%です(前週は株式13.8%、指数5.4%、コモディティ7.0%、FX・債券0.2%)。上昇分はほぼ指数(+1.0ポイント)とコモディティ(+1.2ポイント)で、株式の割合は横ばいです。

資産クラス構成
資産クラス構成

4. HYPE|前週から8.7%下落、買い戻しは枚数で9.8%増・ドル換算ではほぼ前週並み

続きは有料プランの会員向けです

ブロックチェーン総研プライムに申し込むと、このレポートを最後まで、過去のすべてのレポートも読めます。年払い110,000円(税込)、月あたり9,167円から。

← レポート一覧へ戻る