対象期間: 10/14(水)〜10/20(火) / データ取得日: 2026-10-21(水) / 公開日: 2026-10-21(水)
今週の目次
- 週間取引高とDEXシェア
- 資金フロー
- 銘柄別Top30とRWAシェア
- HYPE
- HIP-3市場
- ボルト
- ステーブルコイン・担保基盤
- 今週の出来事
- 米国市場が休場の土曜夜(日本時間10/18朝)に半導体株perpで10分間に5,160万ドルの清算、売りはBinanceから1秒以内に波及と報道
- Hyperliquid創業者が米国の規制は市場の運営者に課すべきと提案、政策部門はSECの規則案に5点の修正を要望
- Pump.funがHyperliquidの取引基盤を使ったperp取引をアプリに追加と報道
- アナリストコメント
1. 週間取引高とDEXシェア|取引高は583億ドルへ9.7%増、株式・指数perpの増加が暗号資産の減少を上回る
perp(注9)の週間取引高は583億ドルで、前週の531億ドルから9.7%増加しました。東証プライム市場の1日平均売買代金9兆3,334億円(2026年9月、出典: 日本取引所グループ)と比べると、Hyperliquidの1週間の取引高は東証プライムのほぼ1日分に相当します。月間に換算すると、JPXのデリバティブ市場全体(同月497兆円)の8%程度です(換算のレートと計算は注1)。

増加分の51.4億ドルは、株式・指数・コモディティのperpを扱う外部運営市場xyz(注9)の増加73.1億ドル(133.7億ドル→206.8億ドル、+54.6%)が生み、暗号資産が主体の本体市場は392.9億ドルから369.6億ドルへ5.9%減少しました(注8)。xyz市場の比率は25.2%から35.5%へ上昇しています。背景には、対象週に株式市場で起きた2つの動きがあります。1つは米国の9月の消費者物価指数(CPI)で、10/14(米国時間)に公表された前年比3.7%は市場予想の3.6%を上回り、利上げの観測が再び強まりました(出典: investingLiveの報道、10/14、報道ベース)。もう1つは韓国株の急落で、10/15にKOSPIは一時8.13%下落して取引を20分間止めるサーキットブレーカーが発動し、SK hynixは一時11.35%、サムスン電子は一時10.13%下落しました(出典: The Korea Heraldの報道、10/15、報道ベース)。米国株も週間でS&P500が1.9%、ナスダック総合が4.5%下落しています(出典: AP通信の市況、10/16)。Hyperliquidの日次取引高は、CPI公表後の米国株の取引時間と韓国株の急落に重なる10/15(JST)に136.9億ドルと週内のピークを付け、前週のピーク(10/9の113.5億ドル)を上回りました(注8)。銘柄別の増加額の上位はBTCの15.3億ドル(+9.8%)、SK hynixを参照するSKHXの10.9億ドル(+97.7%)、SP500の10.1億ドル(2.0倍)、XYZ100の7.3億ドル(+54.6%)、TSLA(Tesla)の5.3億ドル(5.9倍)、SOXLの4.6億ドル(2.6倍)、NVDA(NVIDIA)の3.8億ドル(+68.7%)です。暗号資産以外のこの6銘柄の増加額は合計42.0億ドルで、全体の増加分の82%に相当します。減少した銘柄はETH(-8.9億ドル、-10.8%)、NEAR(-6.6億ドル、-32.7%)、HYPE(-6.1億ドル、-20.8%)、STRK(-3.0億ドル、-57.5%)、PUMP(-2.9億ドル、-28.3%)です(注8)。暗号資産の価格は週を通して小幅な動きで、対象週にBTCは83,134ドルから82,913ドルへ0.3%、ETHは2,496.9ドルから2,452.5ドルへ1.8%下落し、ETHの週内の値幅(高値÷安値−1)は前週の12.2%から9.3%へ縮小しました(Hyperliquid公式の日次終値、UTC。注8)。週末の10/17(土)と10/18(日)は合わせて99.8億ドルで、前週の週末(64.2億ドル)の1.6倍です。
OI(未決済建玉、注9)は155.3億ドルと前回取得時点の155.6億ドルから0.2%の減少で、ほぼ横ばいです。内訳は本体市場が116.7億ドルから115.6億ドルへ0.9%減少し、外部運営市場は38.9億ドルから39.7億ドルへ1.9%増加しました。銘柄別ではBTCの建玉が32.0億ドルから34.3億ドルへ7.1%増加し、マーク価格がほぼ変わらないため数量ベースでも7.6%の増加です。ETHは26.8億ドルから26.1億ドルへ2.8%減少しましたが、数量ベースでは0.6%の減少にとどまります。xyz市場ではSKHXの建玉が3.1億ドルから3.7億ドルへ増加し、SP500の3.8億ドルに次ぐ規模になりました。建玉の評価に使うマーク価格が14.1%下落した分を差し引いた数量ベースでは37.3%の増加です(注8)。xyz市場全体のOIは名目で1.5%、前週の価格で評価した数量ベースで6.6%の増加にとどまり、週間出来高をOIで割った回転率は本体市場3.2回転、xyz市場5.4回転で、xyz市場は前週の3.5回転から上昇しました。株式perpでは建玉の積み上げより、短い期間で売買を繰り返す取引が増加したと読めます(注8・注9)。資金調達レート(注9)の週間平均は年率でBTC 9.1%、ETH 6.4%、HYPE 9.7%です。前週(BTC 5.7%、ETH 4.9%、HYPE 8.0%)から3銘柄とも上昇し、需給が中立のときの水準(金利成分だけの年率約11%)との差は縮小しました(注8)。
perpを扱うDEX(注9)の中でのシェアは、主要11社ベースで47.8%と前週の45.2%から2.6ポイント上昇しました。11社合計の取引高は週約1,220億ドルと推計され、前週の約1,175億ドルから3.8%の増加です。Hyperliquidの日次平均出来高が12.9%増加した一方、Hyperliquid以外の10社の合計は1.8%の増加にとどまりました。GMX(Solana版。報告出来高+39.7%、シェア4.9%)、Pacifica(+13.3%、4.3%)、edgeX(+4.7%、4.3%)が増加し、Variational(-5.8%、14.6%)、Aster(-4.4%、9.0%)は減少しています。各社の出来高は取引所の報告値で、当社が独立に検証できないものを含みます(注2)。

