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週刊クリプトマーケット2026年8月11日

ビットコイン約1,031万円 恐怖の中でも現金は減らず

対象期間: 08/03(月)〜08/09(日) / データ取得日: 2026-08-10(月) / 公開日: 2026-08-11(火)

本レポートは、特定の取引所やサービスの利用を推奨するものではありません。暗号資産市場全体を定点観測の対象とするのは、価格・出来高・資金の所在の変化を公開データの数字で横断的に観測できるためです。暗号資産市場のいまを掴むための市場観測レポートとして、読者のみなさま向けに毎週発行します。数値は公開データの当社集計に基づく情報提供であり、投資勧誘・投資助言を目的としません。

目次

  1. 市場全体スコアボード
  2. ビットコイン(BTC): 週内の値動きと出来事
  3. イーサリアム(ETH): 週内の値動きと出来事
  4. 主要銘柄と注目銘柄(時価総額上位100の急騰・急落)
  5. セクター別の動き(11セクター指数の週間騰落)
  6. 資金の所在(ステーブルコイン残高・ETFフロー)
  7. デリバティブ(未決済建玉・資金調達レート)
  8. 今週の出来事: マーケットに大きな影響を与えた出来事3選
    ・米7月雇用統計の下振れで利上げ観測が後退、ビットコインは65,000ドル台へ
    ・ビットコインETFに週5営業日連続の純流入(合計8.5億ドル)
    ・米上院がCLARITY法案の審議入り動議を提出
  9. 所感

1. 市場全体スコアボード

暗号資産市場全体と周辺市場の今週の位置を1つの表にまとめました。

指標 今週の値 週間変化 出典
暗号資産の時価総額全体 2.31兆ドル(約365兆円、注9) —(注1) CoinGecko
24時間売買代金(全体) 323億ドル —(注1) CoinGecko
ビットコイン・ドミナンス(時価総額全体に占める比率) 56.6% —(注1) CoinGecko
イーサリアム・ドミナンス(同) 10.0% —(注1) CoinGecko
ビットコイン(BTC) 65,099ドル(約1,031万円、注9) +2.7%(注2) CoinGecko
イーサリアム(ETH) 1,920ドル(約30.4万円、注9) +2.1%(注2) CoinGecko
S&P500 7,757.64 +3.6% FRED
ナスダック総合 26,690.62 +5.2% FRED
Fear & Greed Index(市場心理) 31(恐怖) 前週27から+4pt alternative.me

米国株はS&P500・ナスダック総合ともに2週連続で上昇し、暗号資産もビットコインが+2.7%と上昇しました。ただし市場心理を0〜100で数値化するFear & Greed Indexは今週25〜31で推移し、うち2日は「極度の恐怖(Extreme Fear)」の区分に入りました。恐怖圏を出られない状態が前週から続いており、株式市場との温度差が残っています。

2. ビットコイン(BTC): 週内の値動きと出来事

ビットコインは65,099ドルで、7日間で+2.7%でした(注2)。週明けの8/3(月)夕方に週間安値の62,456ドルを付けたあと、週を通じて水準を切り上げ、週末には65,000ドル前後まで回復しました(取得時点では65,099ドル、注2・注3)。前週7/29のFOMC(米連邦公開市場委員会。米国の金融政策を決める会合)は政策金利を3.50〜3.75%に据え置きつつ、3名の委員が利上げを主張する分裂採決となり、次回9月会合での利上げ観測が残っていました(出典: CNBC、7/29)。週明けにかけての軟調の背景としては、この利上げ観測が意識されていたとみられます。

前週末からの値動きと出来事の対応をチャートで示します(①②は対象週の前の週末の出来事です)。

ビットコイン価格と今週の出来事

# 日時(日本時間) 何が起きたか
8/1(土)朝 米ビットコイン現物ETFから単日2.65億ドルが純流出しました。日次の流出額として2週間超ぶりの大きさで、BlackRockのIBITが流出の中心でした(出典: FinanceFeeds、7/31)
8/2(日)明け方 前週末からの下落が続き、62,500ドルを割って62,457ドルまで下落しました(当社集計、注3)
8/3(月)夜 Strategy社が7/27〜8/2に1,638BTC(約1.05億ドル)を売却していたことが判明しました(報道によると2026年で3回目の売却です)。Coldcardウォレットの資金流出も第4波(注3)まで拡大しましたが、市場はこれらを消化して回復しました(出典: CoinDesk、8/4)。同日からETFへの資金流入も再開しています(注5)
8/7(金)21:30 米7月雇用統計が非農業部門-2.3万人(予想+8.0万人)と大幅に下振れしました。9月利上げ観測が急速に後退したと報じられ、ビットコインはこの日65,000ドル台に乗せました(出典: The Block、8/7)
8/8(土)夜 米上院がCLARITY法案の審議入り動議を提出しました。週末はおおむね64,700〜65,200ドルで推移しました(出典: CoinDesk、8/8)

まとめると、週前半はETF流出と企業の売却報道を消化する展開で、週後半は雇用統計を挟んで上昇が加速した1週間でした。需給面では、ETFが8/3から5営業日連続の純流入(週合計8.5億ドル、注5)に転じました。資金調達レート(決済期限のない無期限先物で、買い持ちと売り持ちの間で定期的に受け渡す手数料。注7)は、取得時点でBybit年率+11.0%、Binance+10.7%でした。買いと売りが釣り合った状態を示す基準水準(年率約11%、注7)の近辺にあります。一方Hyperliquidは+0.3%と基準水準を大きく下回っています。これは先物価格が現物をわずかに下回る、売り寄りの状態です。

直近30日で見ると、7月下旬に付けた66,000ドル台から8月初めにかけて62,000ドル台半ばまで調整し、今週は65,000ドル近辺まで回復した位置にあります。

ビットコインを大量保有するDAT企業(デジタル資産トレジャリー企業。暗号資産の保有を主目的とする上場企業)の状況です。mNAV(株式時価総額が保有暗号資産の時価の何倍かを示す倍率、注10)とあわせて示します。

企業 上場市場 保有BTC 保有BTCの時価 株式時価総額 mNAV
Strategy(MSTR) 米国 842,138(8/3時点) 548億ドル 384億ドル 0.70
Metaplanet(3350) 日本 43,000(6/30時点) 28億ドル 18億ドル 0.64
Strive(ASST) 米国 20,020(8/3時点) 13億ドル 10億ドル 0.81

3社とも1倍を下回っており、株式時価総額が保有BTCの時価に届いていません。最大手Strategyは0.70倍で、今週は同社の売却(報道によると2026年で3回目)も判明しました(チャート注釈③)。

3. イーサリアム(ETH): 週内の値動きと出来事

イーサリアムは1,920ドルで、7日間で+2.1%でした(注2)。時価総額全体に占める比率は10.0%です。

イーサリアムの現物ETF(米国上場)は週合計+2.4億ドルの純流入で、8/3に1,140万ドルの流出があった以外は4営業日連続で流入しました(注5)。資金調達レートは取得時点でHyperliquid年率+11.0%、Binance+9.3%、Bybit+4.6%です(注7)。Hyperliquidは基準水準(年率約11%、注7)とほぼ同じ中立の位置にあり、BinanceとBybitは基準水準を下回っています。取得時点では、ビットコイン・イーサリアムとも先物市場に強い買いの傾きは見られません。

イーサリアムを大量保有するDAT企業の状況です(注10)。最大手BitMine Immersionの保有は579.8万ETHで、会社公表によるとETH供給量の約4.8%に相当します(8/2時点)。

企業 上場市場 保有ETH 保有ETHの時価 株式時価総額 mNAV
BitMine Immersion(BMNR) 米国 5,797,813(8/2時点) 111億ドル 114億ドル 1.02
SharpLink Gaming(SBET) 米国 886,725(6月下旬時点) 17億ドル 14億ドル 0.79

BitMineのmNAVは1.02倍で、株式時価総額が保有ETHの時価とほぼ等しい水準です。

4. 主要銘柄と注目銘柄

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