対象期間: 9/2(水)〜9/8(火) / データ取得日: 2026-09-09(水) / 公開日: 2026-09-09(水)
今週の目次
- 週間取引高とDEXシェア
- 資金フロー
- 銘柄別Top30とRWAシェア
- HYPE
- HIP-3市場
- ボルト
- ステーブルコイン・担保基盤
- 今週の出来事
- Hyperliquidが許可型市場を作れる拡張「HIP-3*」をテストネットで公開
- HYPEは上場来高値89.60ドルを付け、同日に約992万枚のアンロック日を迎えた
- Hyperliquid Strategiesが株式発行枠を25億ドルへ拡大
- アナリストコメント
1. 週間取引高とDEXシェア|取引高は505億ドルへ14%減、未決済建玉は7.7%増の147億ドル
| 指標 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 週間perp取引高(9/2〜9/8) | 505億ドル | 当社集計(注1) |
| 前週比 | -14.1%(前週588億ドル) | 同上 |
| 日次ピーク | 9/4の121.6億ドル | 同上 |
| デリバティブDEXシェア(主要11社ベース) | 44.3%(分散型を名乗る全23社では37.5%) | CoinGecko(注2) |
| 主要デリバティブDEX11社の合計取引高(推計) | 週約1,140億ドル | 当社推計(注2) |
| OI(未決済建玉、注9) | 147.2億ドル(9/9朝時点。前回取得の9/2朝は136.7億ドル) | Hyperliquid公式データ |
perp(注9)の週間取引高は505億ドルで、前週の588億ドルから14.1%減少しました。2週連続の減少です。東証プライム市場の1日平均売買代金10兆4,501億円(2026年8月、出典: 日本取引所グループ)と比べると、Hyperliquidの1週間の取引高は東証プライムの約0.75日分に相当します。月間に換算すると、JPXのデリバティブ市場全体(同月290兆円)の1割強です(換算のレートと計算は注1)。

日次では9/4(金)に121.6億ドルの週内ピークを付け、前週のピーク(8/27の117.1億ドル)を上回りました。一方、週末の9/5(土)と9/6(日)はそれぞれ39.6億ドルと40.8億ドルにとどまり、週の合計を押し下げています。週前半の3日間で週間の6割近くを取引した週です(注8)。
取引が減少する中で、OI(未決済建玉、注9)は147.2億ドルと前回取得時点から7.7%増加し、4週続けて増加しました。内訳は本体市場が108.7億ドル、外部運営市場が38.5億ドルです。週間出来高をOIで割った回転率は本体市場・xyz市場ともに約3.4回転で、前週(4.4回転・4.0回転)から低下しています。売買の回転より建玉の持ち越しが進んだ週で、OIの増加には価格の上昇分も含まれます(注8・注9)。資金調達レート(注9)の週間平均は年率でBTC 8.2%、ETH 10.9%、HYPE 9.3%でした。前週(BTC 10.7%、ETH 9.8%、HYPE 7.9%)と比べ、BTCが低下しETHとHYPEが上昇しています。需給が中立でも年率4%台半ばになる設計のため、いずれも買い方がやや多い水準にとどまります(注8)。
perpを扱うDEX(注9)の中でのシェアは、主要11社ベースで44.3%と前週の50.0%から5.7ポイント低下しました。11社合計の取引高は週約1,140億ドルと推計され、前週の約1,180億ドルから3%の減少にとどまります。市場全体が横ばいに近い中でHyperliquidの取引が14%減少したため、シェアが低下しました。11社の中では、Asterの報告出来高が前週から56%増加してシェアを10.4%から17.5%へ広げています。各社の出来高は取引所の報告値で、当社が独立に検証できないものを含みます(注2)。

2. 資金フロー|残高は2.5億ドル増の70.8億ドルで公表データの最高
取引の元手となるチェーン上のステーブルコイン残高(98.3%がUSDC、注3)は70.8億ドルで、対象週に2.5億ドル増加しました。前週の増減は+0.3億ドルの横ばいで、その前の週に入った6.2億ドルが場内に残ったうえで、さらに資金が入った形です。70.8億ドルは、DefiLlamaが残高の系列を公表している2024年12月以降で最も高い水準で、これまでの最高だった2026年6月4日の70.6億ドルを上回りました(注3)。

増加は週の前半に集中しています。日次の系列では9/3の67.9億ドルを週内の最小値として、9/4 0:00(UTC)の点までの1日で1.95億ドル増加し、その後は9/6と9/7にそれぞれ0.4億ドルと0.5億ドルの増加が続きました(注3)。参考値として見ているArbitrumブリッジ経由の入出金は、対象週は1.0億ドルの入金超過(入金1.95億ドル、出金0.91億ドル)で、前週の0.2億ドルから拡大しました。残高の増加分2.5億ドルのうち4割がこの経路で、残りはチェーン上で直接発行されるUSDCなど他の経路によるものです。ブリッジの残高は4.55億ドルへ1.0億ドル増加しています(注3)。
入った資金の行き先も、取引高の増減と異なる方向を示しています。現物取引の口座残高は27.5億ドルへ0.9億ドル減少した一方、perp側の証拠金やボルトに置かれる資金の概算は35.1億ドルから36.5億ドルへ1.4億ドル増加しました(セクション7、注6)。OIが7.7%増加したことと合わせると、新たに入った資金と現物口座から移った資金が、短期の売買ではなくperpの建玉に向かった週と読めます。週間出来高を預かり資産の総額(セクション7のTVL、68.6億ドル)で割った回転数は7.4回で、前週の8.8回から低下しました(注8)。
3. 銘柄別Top30とRWAシェア|原油2銘柄の取引が7割増、RWAシェアは26.4%へ上昇
週間出来高の上位30銘柄は次のとおりです(週間出来高ベース、注4)。
| 順位 | 銘柄 | 市場 | 週間出来高(百万ドル) | 前週比 | 区分 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | BTC | 本体 | 16,684 | -17.5% | 暗号資産 |
| 2 | ETH | 本体 | 6,812 | -14.5% | 暗号資産 |
| 3 | HYPE | 本体 | 3,021 | -32.8% | 暗号資産 |
| 4 | ZEC | 本体 | 2,405 | +9.5% | 暗号資産 |
| 5 | CL(WTI原油) | xyz | 1,699 | +66.5% | コモディティ |
| 6 | SOL | 本体 | 1,510 | -61.1% | 暗号資産 |
| 7 | SKHX(SK hynix) | xyz | 1,460 | -17.7% | 株式 |
| 8 | XYZ100(株価指数) | xyz | 1,028 | -12.4% | 指数 |
| 9 | SP500(S&P500) | xyz | 886 | -8.1% | 指数 |
| 10 | PONS | 本体 | 864 | +739.5% | 暗号資産 |
| 11 | SNDK(SanDisk) | xyz | 855 | -15.5% | 株式 |
| 12 | BRENTOIL(ブレント原油) | xyz | 804 | +74.1% | コモディティ |
| 13 | PUMP | 本体 | 681 | -18.6% | 暗号資産 |
| 14 | MU(Micron) | xyz | 584 | -14.2% | 株式 |
| 15 | SPCX(SpaceX) | xyz | 516 | +0.6% | 株式 |
| 16 | SILVER(銀) | xyz | 467 | -33.8% | コモディティ |
| 17 | GOLD(金) | xyz | 460 | -21.0% | コモディティ |
| 18 | XRP | 本体 | 454 | -29.4% | 暗号資産 |
| 19 | DRAM(メモリ株ETF) | xyz | 438 | -31.8% | 指数 |
| 20 | LIT | 本体 | 409 | +66.1% | 暗号資産 |
| 21 | SKHY(SK hynix・別建て銘柄) | xyz | 362 | +4.0% | 株式 |
| 22 | NVDA(NVIDIA) | xyz | 351 | -70.5% | 株式 |
| 23 | ARB | 本体 | 308 | +434.9% | 暗号資産 |
| 24 | UNI | 本体 | 296 | +117.0% | 暗号資産 |
| 25 | NEAR | 本体 | 279 | +111.6% | 暗号資産 |
| 26 | XMR | 本体 | 265 | +38.7% | 暗号資産 |
| 27 | CASHCAT | 本体 | 262 | +49.4% | 暗号資産 |
| 28 | HOOD(Robinhood) | xyz | 234 | +200.5% | 株式 |
| 29 | CRCL(Circle) | xyz | 220 | -25.5% | 株式 |
| 30 | SMSN(Samsung) | xyz | 214 | -30.7% | 株式 |
株式・指数・コモディティ・FXなど現実資産(RWA、注4)のperpが週間取引全体に占める「RWA取引シェア」は26.4%で、前週の25.2%から1.2ポイント上昇しました(注4)。RWA系perpの取引金額は133.1億ドルと前週から10.0%減少しましたが、暗号資産の取引が439.9億ドルから371.8億ドルへ15.5%減少したため、割合としては上昇しています。内訳は株式13.8%、指数5.4%、コモディティ7.0%、FX・債券0.2%です(前週は株式14.7%、指数5.5%、コモディティ4.9%、FX・債券0.1%)。

区分の中で唯一増加したのがコモディティで、取引金額は28.7億ドルから35.3億ドルへ22.7%増加しました。牽引したのは原油の2銘柄です。WTI原油(CL)は10.2億ドルから17.0億ドルへ66.5%増加して5位に入り、ブレント原油(BRENTOIL)も4.6億ドルから8.0億ドルへ74.1%増加しました。ブレント原油の価格が9/3に1バレル99ドル台まで上昇した週(出典: Fortuneの報道)で、原油perpの取引が集中した時期と一致します。金(-21.0%)と銀(-33.8%)は減少しており、コモディティの増加は原油に限られます。
減少分82.9億ドルの内訳は、BTCが35.4億ドル(減少分の43%)、SOLが23.8億ドル(同29%)、HYPEが14.7億ドル(同18%)、ETHが11.6億ドル(同14%)で、本体市場が減少分の82.2%を占めます。増加した銘柄があるため、銘柄別の寄与の合計は100%を超えます(注8)。SOLは前週の8/27に1日で12.6億ドルを取引した反動で6割減となりました。xyz市場では前週に2.8倍へ増加したNVIDIA(-70.5%)が3.5億ドルまで減少し、前々週の4.2億ドルを下回りました。増加側では、PONSが1.0億ドルから8.6億ドルへ8.4倍になり、本体市場で10位に入りました。PONSはRobinhood Chain上で動くトークン発行基盤のトークンで、9/1の24時間手数料は473万ドルと、Hyperliquid・Polymarket・Fomoの3サービスの合計465万ドルを上回ったと報じられています(報道ベース。出典: Yahoo Financeの報道)。対象週中に価格は約0.46ドルから約0.81ドルへ77%上昇しました(出典: Hyperliquid公式データ、注4)。ZEC(24.0億ドル、+9.5%)はSOLを抜いて4位に上がりました。
4. HYPE|上場来高値89.60ドルの週に、ステーキング解除待ちは半減
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