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週刊ステーブルコイン2026年9月29日

総残高はSolana上を中心に3,121億ドルへ増加、JPYCの流通は上場前の2倍の38.8億円

対象期間: 9/21(月)〜9/27(日) / データ取得日: 2026-09-28(月) / 公開日: 2026-09-29(火)

目次

  1. 円建てステーブルコイン
  2. ドル建てステーブルコイン(全体と定点10銘柄 / USDC / USDT / 価格ウォッチ)
  3. 1週間の出来事
    • Solana上でCircleが7.5億ドル、Tetherが5.3億ドルを1日で発行、Solana上の残高は173億ドルに
    • FRBがGENIUS法に基づくステーブルコイン発行者の準備資産・資本要件の規則案を公表
    • USD.AIのUSDaiが償還で1.2億ドル減少、Arbitrum上のPYUSDも同額減少
  4. アナリストコメント

1. 円建てステーブルコイン|JPYCの流通は38.8億円で上場前の2倍を維持、発行体アドレスの払い出し2.9億円と戻り5.6億円が両方向で動く

円建ての残高は合計249.6億円で、前週から4.2億円(-1.7%)減少しました(注5)。減少のほぼ全額がJPYCで、JPYCの「流通」は発行体の管理アドレス以外が保有する残高です。前週のUpbit上場を受けて2.2倍になった流通は、今週は4.1億円減少して38.8億円になりましたが、上場前の9月13日時点の19.5億円と比べると2.0倍の水準を保っています。表の各行は四捨五入しているため、行の合計は249.6億円と0.1億円ずれることがあります。

銘柄 発行者と型 残高(9/28時点) 前週差
JPYSC SBI新生信託銀行(信託型) 200.4億円 +0.03億円(+0.02%)
JPYC JPYC株式会社(資金移動業型) 流通38.8億円 -4.1億円(-9.5%)
GYEN GMO-Z.com Trust Company(米国の信託会社) 9.3億円 -0.1億円(-1.5%)
その他 CJPY等 1.1億円 —

JPYCの流通残高38.8億円の内訳は、Polygon上が19.7億円(前週21.6億円)、Ethereum上が10.3億円(同11.5億円)、Kaia上が7.9億円(同8.7億円)、Avalanche上が1.0億円(同1.0億円)です。四捨五入のため、内訳の合計は38.8億円と一致しません。減少はPolygon上の1.9億円、Ethereum上の1.2億円、Kaia上の0.9億円、Avalanche上の0.02億円に分かれ、日次では9月21日から27日まで7日連続で減少しています(注5)。発行体がオンチェーンで発行した量(発行量)は4チェーン合計212.9億円で前週から変わらず、集計上の発行体管理分が170.0億円から174.1億円へ4.1億円増加しました。すなわち今週の流通の減少は償還による発行量の縮小ではなく、市場に出ていたJPYCが発行体の管理下へ戻る動きです(注5)。背景には、前週の上場直後に1円を大きく上回っていたUpbit上のJPYCの価格が、9月18日19時ごろに1円相当を下回り、19日朝には8.41ウォン(約0.95円)まで下落したことがあります(JinaCoinによる。同記事は、Upbitが9月17日19時23分からKaia版とPolygon版の入金も受け付け始め、外部にあったJPYCが流入したことを下落の要因に挙げており、9月22日11時前の時点でも8.54ウォンと1円を下回ったままです)。海外の取引所で1円を上回る価格がついていた前週は、1JPYC=1円で発行できるJPYC EX(注11)で発行して価格の高い場所で売る裁定取引(注11)が流通を押し上げましたが、価格が1円を下回る水準まで下落したことで発行の動機は薄れ、今週は市場に出ていたJPYCが発行体の管理下へ戻る転送が払い出しを上回る週になったとみられます(根拠は次の段落の転送記録)。

ブロックチェーンの記録では、両方向の転送が確認できます。発行体の管理アドレス2件から外部アドレスへの払い出しは、対象週にEthereum上で0.9億円(283件)、Polygon上で2.0億円(790件)、計2.9億円(1,073件)記録されました。反対に、外部アドレスから管理アドレスへ戻る転送はEthereum上で2.0億円(449件)、Polygon上で3.6億円(821件)、計5.6億円(1,270件)です(注5。日本時間の日付で集計した値)。1件あたりの平均は払い出しが約27万円、戻りが約44万円で、JPYC EXの発行上限(1回100万円、注11)を大きく下回ることから、これらの転送はJPYC EXでの発行と償還の受付に伴う小口の動きの積み重ねとみられます。差引では2.7億円の戻り超過で、集計元が示す同じ2チェーンの流通減少3.2億円との差は集計の窓の違い(注5)によります。前週は9月17日から18日の2日間の払い出し28.5億円が、18日から20日の戻り5.5億円を大きく上回りましたが、今週は戻りが払い出しを上回りました。価格が1円を上回る局面と下回る局面で転送の向きが入れ替わっており、1円の窓口が両方向で使われていることが記録から読み取れます。Kaia上では管理アドレス2件の残高が9月20日から27日(いずれも0時UTC)の間に0.89億円増加し、集計上の流通の減少0.89億円と一致しました。Kaia上の発行量57.0億円は変わっていません(注5。当社とJPYC株式会社の関係の開示は注9)。

首位のJPYSCは200.4億円で、前週から0.03億円増加しました。ブロックチェーンの記録では、対象週に発行が1件(9月24日10時07分、0.33億円)、償還が1件(9月25日12時08分、0.30億円)記録されており、差引で0.03億円の増加です(注5)。償還を毎週金曜の日中に1件まとめて記録する型は7月24日以降10週続いており、金額は9月に入って0.8億円、0.6億円、0.4億円、0.3億円と縮小しています。Ethereum上の発行量を照会した値は、集計値と1円単位で一致しています。GYENは9.3億円で、9月23日の点で0.15億円減少しました。

図4は、上段が円建ての銘柄別残高の比較、下段がJPYCとJPYSCの推移です。JPYCの推移は、集計元が発行体の管理分を分けて集計し始めた7月22日以降の日次値を、発行残高(流通と発行体管理分の合計)と流通の2本で示しています(注5)。9月18日の点で発行残高と流通がともに増加した後、発行残高は横ばいのまま流通だけが緩やかに減少しており、今週の動きが発行体の管理下への移動であることが図からも読み取れます。JPYSCは、8月1日の点で200億円台に乗ってから横ばいで推移しています。

円建てステーブルコイン|銘柄別残高の比較、JPYCの推移、JPYSCの推移
円建てステーブルコイン|銘柄別残高の比較、JPYCの推移、JPYSCの推移

13週前の6月23日時点では、円建ての合計は約36.3億円でした(注5)。円建て市場の規模は3か月で約6.9倍になっており、この拡大はJPYSCの登場1件でほぼ説明できます。JPYSCは円建て合計の80%を占め、JPYCの比率は16%です。

2. ドル建てステーブルコイン

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