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ブロックチェーン総研by Pacific Meta

XRPレジャーで権限委任機能の有効化投票が進行。バリデーターの支持率は29票から28票の80%に低下

XRPレジャー(XRPL)において、特定のアカウント操作のみを別のアカウントに委任できる新機能「パーミッション・デリゲーションV1_1」のメインネット有効化に向けたバリデーター投票が進められています。同機能は9月21日に一時的に有効化基準を満たしたものの、9月24日時点で支持数が29から28へと低下し、有効化に必要な基準を満たしていない状態となりました。この機能はアカウントのマスターキーをオフラインで保管しながら日常業務の権限を安全に委任できる仕組みを提供するため、企業の安全なシステム運用やステーブルコイン発行業務の効率化につながる機能として注目されています。

監修:ブロックチェーン総研編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイト編集方針をご覧ください。

投票の推移と有効化に必要なプロセス

XRPレジャーでは、取引処理に影響を与える機能追加や仕様変更を「アメンドメント」と呼び、バリデーターによる投票を経てメインネットに導入されます。アメンドメントがメインネットで有効化されるには、信頼されたバリデーターの80%超による支持を2週間(14日間)にわたり継続して維持することが条件となっています。

パーミッション・デリゲーションV1_1は、9月21日に信頼された35のバリデーターのうち29から支持を得て、一度は14日間の有効化カウントダウンに入りました。しかし、9月24日時点では支持が28票(支持率80%)にとどまり、有効化要件である80%超を下回りました。そのため、メインネットで機能が有効化されるには、再び支持率が基準を上回った上で、改めて2週間の継続支持を経る必要があります。

なお、同機能は8月6日に公開されたサーバーソフトウェア「xrpld」のバージョン3.3.0にすでに実装されています。過去の「PermissionDelegation」で発見された重大な不具合を修正したバージョンとなりますが、ソフトウェアへの実装とメインネット上での機能有効化は段階が分かれています。

権限委任機能によるセキュリティと業務運用の向上

パーミッション・デリゲーションV1_1は、アカウント全体の管理権限を渡すことなく、特定の操作権限のみを別のアカウントに委任できるようにする機能です。

具体的な用途として、別のアカウントに対して支払いを実行する権限を限定して与えることが挙げられます。また、ステーブルコインの発行者が本人確認(KYC)などの要件を満たした顧客に対してトークンの保有を認める承認処理を、別のアカウントに委任することも可能です。

この仕組みにより、アカウント全体を管理する重要な鍵をオフラインで安全に保管しながら、日常的な実務処理に必要な権限のみをオンラインの別アカウントへ安全に付与して運用できるようになります。

ポイント

  • 信頼されたバリデーターによる支持数が29票から28票(80%)へ低下し、一時開始された14日間の有効化カウントダウンの基準を下回った点
  • 機能のメインネット有効化には80%超の支持を2週間継続して維持する必要があり、基準回復後に改めて継続期間が要求される点
  • アカウント全体の管理鍵をオフラインに保管したまま特定操作の権限のみをオンラインアカウントへ委任できるため、セキュリティ強化の面で注目される点
  • ステーブルコイン発行者によるKYC承認の委任など、実務運用に合わせた柔軟なアカウント管理が可能になる点

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