暗号資産ウォレットインフラを手がけるSafeの投資家であるGreenfield Capitalが、ガバナンスをめぐる対立に関してスイスの規制当局へ介入を要請しました。同社は規制当局へ申し立てを行う前に、Safe Ecosystem Foundationの理事会刷新を数か月にわたり求めていたと説明しています。プロジェクト内部の対立が公的な監督機関へと持ち込まれた事例として、Web3エコシステムにおける財団統治のあり方に影響を与える可能性があります。
株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。
理事会刷新の要求と規制当局への介入要請
暗号資産ウォレットやスマートコントラクトアカウントの基盤を提供するSafeのエコシステムにおいて、主要投資家と運営財団の間でガバナンスをめぐる摩擦が生じています。Safeの投資家であるGreenfield Capitalは、エコシステムを監督するSafe Ecosystem Foundationの理事会に変更を加えるよう、数か月にわたって働きかけを続けてきました。
しかし、財団側との協議ではガバナンスに関する懸念が解消されなかったことから、Greenfield Capitalはスイスの規制当局(スイス連邦財団監督局などとされています)に対して紛争への介入を正式に要請しました。同社は理事会の構成に関して独立した立場の導入や組織の見直しを求めていたとみられ、内部交渉の限界から監督当局による介入を仰ぐ事態に至っています。
財団型ガバナンスにおける監督と透明性の重要性
多くの分散型プロジェクトでは、エコシステムの推進や資金管理を担う法的主体としてスイスなどの財団法人形態が採用されています。通常、ガバナンスの議論はコミュニティ内の投票や財団内部の合意形成によって進められますが、今回の事例では出資者が法的な監督機関に監督上の申し立てを行うという異例の展開をたどっています。
投資家と財団理事会の間で意思決定の透明性や監督機能の実効性が問われた形となっており、プロジェクトの成長戦略や資産管理に対する監視体制がどのように機能すべきかという点で、業界関係者にとっても関心を集める事案となっています。
ポイント
- Greenfield CapitalがSafe Ecosystem Foundationの理事会変更を求め、スイスの規制当局に介入を要請した点
- 規制当局への申し立てに至るまで、数か月にわたって内部での理事会刷新を求めていた点
- 財団内部での協議で解決に至らなかったガバナンスの懸念が、法的な監督当局へ持ち込まれた点
- 暗号資産プロジェクトの運営財団における理事会の独立性や監督機能の重要性が浮き彫りとなった点
総研プライム
ブロックチェーンを、
徹底的に読み解く。
技術の仕組み、企業の戦略、市場の構造まで。独自の調査・分析で掘り下げる専門レポート。
初月無料で読む