米決済大手のビザとアブダビ拠点のブロックチェーン導入支援団体であるADI財団は、デジタル決済と新たな決済技術の活用に向けた協業を発表しました。ビザが持つ国際的な決済網と、ADI財団が有する分散型台帳技術(ブロックチェーン等のネットワーク上で分散して取引データを記録する技術)を用いた金融インフラの知見を融合させます。既存の電子決済ネットワークとブロックチェーン基盤が互いを補完し合う可能性を探る取り組みであり、伝統的な金融網とデジタル資産インフラの統合に向けた施策として関心を集めています。
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協業が対象とする3領域と検討内容
今回の協業において、両組織はデジタル決済ソリューション、決済インフラ、デジタル金融エコシステムの発展という3つの領域を対象に設定しています。
具体的には、決済をより高速かつ効率的に処理する仕組みの構築や、デジタル資産を用いた取引を支える技術基盤の開発および統合を検討する計画です。加えて、デジタル金融や決済分野における新たな取り組みを支援するための協力関係についても可能性を模索します。
なお、現時点の発表において、具体的な商用決済サービスの内容や提供を開始する時期、採用を予定しているブロックチェーンやステーブルコインの銘柄などは公表されていません。
機関向け導入を支援するADI財団とビザの決済動向
ADI財団は、政府や金融機関などの公的機関・大規模組織によるブロックチェーン導入を支える基盤開発を行っています。既存の金融システムとの円滑な連携や、制度面・運用面の要件を考慮したインフラ設計を通じて、機関投資家や公的組織によるデジタル金融の活用を推進する方針を掲げています。
一方のビザもデジタル資産関連の事業を展開しており、同社のステーブルコイン連動型カードにおける決済額のうち、2026会計年度開始からの累計で約17%が法人・商用カードプログラムによる利用であったことが発表されています。また、ビザが対応するステーブルコイン連動型カードプログラムは160件を超えており、商用決済や法人利用の領域における実績を重ねています。
ポイント
- 米決済大手ビザとアブダビのADI財団が、デジタル決済と新技術活用に向けた協業を発表しました。
- 既存の電子決済ネットワークと分散型台帳技術を組み合わせ、相互に補完し合う仕組みを検討します。
- 協業の範囲はデジタル決済ソリューション、決済インフラ、デジタル金融エコシステムの発展の3領域です。
- 商用サービスの提供開始時期や、採用する具体的なブロックチェーン・ステーブルコインは明かされていません。
- 法人・商用カードを含むデジタル資産決済の実績を持つビザと、機関向けインフラを開発するADI財団の知見が連携する点で注目されます。
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