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ブロックチェーン総研by Pacific Meta

ビットコインコア開発チームが送信元を隠す機能の関連付け問題を修正へ。次期版32.x系に反映し現行版31.2の公開日は未定とする方針

ビットコインの主要ソフトウェア「ビットコインコア」の開発チームは、取引の送信元を隠す実験的機能「プライベートブロードキャスト」において、接続が通常接続と関連付けられうる問題の修正を次期版「32.0」を含む32.x系に反映しました。同機能はTorやI2Pなどの匿名通信網を経由してIPアドレスを秘匿する仕組みですが、不正な通信相手への抑制措置を通じて通常の接続と紐付けられるリスクが指摘されていました。今回の修正により関連付けのリスクを低減する設計変更が行われたものの、現行の最新安定版である「31.1」を含む31.x系への反映はまだ完了していません。

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監修:ブロックチェーン総研編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。

接続関連付けの課題と設計変更の内容

プライベートブロードキャストは、ビットコインコアのバージョン31.0で導入された、初期設定では無効の実験的機能です。送信者のIPアドレスを知られにくくするため、生の取引データをTorやI2Pといった匿名通信網を経由する短命の専用接続を用いて送信します。

修正を提案した開発者の説明によると、不正な動きをした接続相手のノード(ピア)に対する抑制措置(ディスカレッジ)をこの専用接続にも適用した場合、外部からノードの挙動が観測可能になる問題がありました。同じアドレスによる他の接続も切断されうるため、通常の接続と関連付ける手がかりになるリスクが存在していました。

今回の修正では、専用接続を通常の抑制措置の対象から外す設計へと変更されました。これにより、通常のピアを抑制した場合でも同じアドレスの専用接続は切断されなくなります。なお、不正な専用接続のピア自体は引き続き切断される仕様となっており、この経路を介した接続関連付けのリスクを下げる対策が講じられています。

次期版32.x系への反映と現行31.x系の対応状況

今回の修正は、9月25日に開発の本流へと統合された後、10月1日に次期版「32.0」を含む32.x系へ反映されました。しかし、現行の31.x系にはそのまま適用できなかったため、開発者が9月27日に31.x系向けに作り直した提案を提出しています。

31.x系向けの提案に対しては、9月28日、10月6日、10月9日に開発者からの承認が示されていますが、マージ(統合)は完了していません。そのため、修正が組み込まれる予定のバージョン「31.2」のリリース日は未定となっています。

なお、現行の最新安定版である「31.1」には、専用接続が匿名通信網ではなく通常のネットワークを使ってしまうIPアドレス漏洩問題の修正が含まれていますが、これは今回の関連付けに関する修正とは別の対応です。

ポイント

  • ビットコインコア開発チームが、送信元を隠す機能「プライベートブロードキャスト」で通常接続と関連付けられうる問題の修正を実施しました。
  • ノードへの抑制措置から専用接続を除外することで、外部からの挙動観測による接続の特定リスクを低減する仕様に変更されました。
  • 本修正は次期版「32.0」を含む32.x系には反映された一方、現行の31.x系へのマージは完了していません。
  • 31.x系向けにも複数の開発者による承認が進んでいるものの、修正版「31.2」のリリース日は決まっておらず、現行の安定版環境への反映時期という点で注目されます。

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