米カリフォルニア州金融保護・イノベーション局(DFPI)は10月21日、米証券取引委員会(SEC)の暗号資産規制緩和案に反対する意見書を提出したと発表しました。企業などが暗号資産を用いて資金調達を行う際、州による事前審査を不要とする条項が投資家保護を著しく弱めるとDFPIは指摘しています。連邦レベルの規制緩和が州独自の消費者保護機能と衝突する構図となっており、今後の制度設計に影響を及ぼす可能性があります。
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州による事前審査の免除条項に対する撤回要求

SECの規制案「Regulation Crypto Assets」は、情報開示などを条件に一定の投資契約について連邦証券法の登録義務を免除し、暗号資産を通じた資金調達を容易にすることを目的としています。この枠組みにおいてDFPIが強く問題視しているのが、対象となる募集や販売、一部の転売に関して州独自の登録や審査を不要とする仕組みです。
DFPIは、州の事前審査には募集内容の公正さを確認し、危険な投資案件を販売前に発見する役割があると強調しています。詐欺行為を禁じる規定自体は維持されるものの、被害が発生した後の取り締まりだけでは十分な保護になり得ないと主張し、該当条項の撤回を求めました。
適格購入者の定義拡大と他の投資商品への波及リスク
SEC案では、対象となる投資契約の勧誘や販売を受ける人を「適格購入者」と位置付けています。しかしDFPIは10月20日付の意見書において、この定義では投資経験や資力を考慮せず、一般の個人投資家まで含まれてしまうと指摘しました。
適格購入者は本来、自らの利益を守る知識や資力を備えた投資家を想定した区分であり、条件を設けないまま対象を拡大することは議会の意図に反し、SECの権限を超えているとDFPIは批判しています。さらに、こうした審査免除の仕組みが暗号資産にとどまらず他の投資商品へと波及し、広範に投資家保護が弱まるおそれがあると警告しました。なお、SECによる本案の意見募集は10月20日に締め切られており、規則はまだ確定していません。
ポイント
- カリフォルニア州金融保護・イノベーション局(DFPI)が、暗号資産での資金調達を容易にするSECの規制緩和案に対し反対意見書を提出しました
- 州による販売前の審査や登録を免除する条項について、事後の不正取り締まりだけでは不十分であり投資家保護を損なうとして撤回を求めた点が注目されます
- 経験や資力を問わずに一般個人まで「適格購入者」に含める設計が、SECの権限逸脱にあたると指摘されています
- 今回の規制緩和モデルが他の投資商品へ波及するリスクを警告する一方、意見募集期間は終了したものの規則自体はまだ確定していません
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