暗号資産取引所大手のバイナンスにおいて、45億4,000万ドルの純流出が記録されました。一方で、追跡対象となった競合取引所10社が獲得した純流入額は合計で5億6,400万ドルにとどまり、その中ではOKXが獲得規模を主導しています。ただし、取引所全体のネットフローデータのみでは、バイナンスの顧客がどの程度の資産をセルフカストディ(秘密鍵をユーザー自身が管理するウォレット)へ移動させたかまでは判明していません。大規模な資金流出が生じた際のユーザーの資金移動先や保管行動を把握する上で重要なデータとなっています。
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競合取引所の獲得額を大きく上回るバイナンスからの流出
追跡対象となった大手競合取引所10社における純流入額の合計は約5億6,400万ドルでした。これに対し、バイナンスからの純流出額は45億4,000万ドルに達しており、両者の間には大きな開きが生じています。競合10社のなかではOKXが最も多くの流入を獲得したとされていますが、10社全体の受け入れ額を合算しても、バイナンスから流出した資金全体の約8分の1程度にとどまっています。この数値の乖離から、流出した資金の多くは追跡対象となった競合の中央集権型取引所に直接移動したわけではない可能性があります。
セルフカストディへの資金移動とデータ分析上の課題
取引所全体のネットフロー指標は、取引所間の純粋な資産移動を網羅的に示すものではありません。そのため、バイナンスから引き出された資産のうち、どれだけの規模がセルフカストディ(自己管理型ウォレット)に移されたかについては特定できないとされています。ユーザーが資産を他の取引所へ送金したのか、あるいは自ら管理するプライベートウォレットに退避させたのかをオンチェーンのフローだけで完全に切り分けることは困難であり、流出資金の正確な所在追跡には限界が存在すると見られます。
ポイント
- バイナンスから45億4,000万ドルにのぼる大規模な純流出が記録された点で注目されます。
- 追跡された大手競合10社の純流入額は合計5億6,400万ドルにとどまり、OKXがその流入を牽引したとされています。
- 取引所のネットフローデータからは顧客がセルフカストディへ移動させた資金額が判明しないため、資金の最終的な移転先を判断する際には分析手法の限界を考慮する必要がある点で重要です。
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