「ゲームクリエイターの年収ってどれくらいあるの?」「年収や収入をあげるためにはどうすればいいの?」
今後ゲームクリエイターとして働きたい方のなかにはこのような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回Pacific Metaマガジンではゲームクリエイターの年収について以下のことを紹介していきます。
- ゲームクリエイターの平均年収
- ゲームクリエイターの待遇、福利厚生はあるのか?
- ゲームクリエイターの賞与、昇給制度について
- ゲームクリエイターが給与を上げる方法
- ゲームクリエイターの初任給について
平均年収の項目では年齢や就職、転職情報サイト、職種別など様々な角度からゲームクリエイターの平均年収を調査しています。
この記事を読むことでゲームクリエイターの収入は日本の平均と比較して高いのかということだけでなく、ゲームクリエイターとして収入を上げるにはどうすればいいのかなどの疑問もわかるようになりますよ。
それではさっそく見ていきましょう!
※本記事で掲載している情報はすべてPacific Metaマガジンが独自に調査したものです。
ゲームクリエイターの平均年収を紹介!
ゲームクリエイターの平均年収はどれくらいあるのでしょうか?
ゲームクリエイターの平均年収は2021年8月時点の情報によると524万円です。
厚生労働省が令和2年に行った調査によると日本の平均年収は「433万円」といわれているため、日本の平均年収と比較してもかなり高いということがわかりますね。
しかし、こちらで紹介したゲームクリエイターの年収はあくまで平均年収であり、企業の規模や職種によっても年収額に差があります。
そこでここからはさらに細かく職種、年齢、会社別などの分類毎の平均年収を見ていきましょう。
職種別の比較
ゲームクリエイターの平均年収について職種別の平均年収を比較してみましょう。
職種 | 平均年収 |
ゲームプロデューサー | 約546万円 |
ゲームディレクター | 約520万円 |
ゲームプランナー | 約500万円 |
ゲームデザイナー | 約496万円 |
ゲームプログラマー | 約498万円 |
ゲームシナリオライター | 約430万円 |
ゲームサウンドクリエーター | 450万円 |
ゲームクリエイターといってもゲームに必要なプログラミングを行う「ゲームプログラマー」から、ゲームの企画を立案したり、仕様書を作成する「ゲームプランナー」など様々な職種が存在しています。
ゲームプロデューサーやゲームディレクターなどチームを指揮したり、プロジェクトを統括する責任者などの役職はゲームプログラマーやゲームデザイナーなどの職種よりも平均年収が高いことがわかりますね。
職種によって平均年収に差があるものの、ゲームクリエイターの中でも一番平均年収の低い「ゲームシナリオライター」でも日本の平均年収額と大きな差はないことからも、ゲームクリエイターの平均年収は日本の平均水準からそれ以上といえるでしょう。
また、ここで紹介した職種別の年収額はあくまでも平均年収であり、ゲームプログラマーのなかでもスキルや勤め先の企業によっては600万円台の年収を得ている人もいるそうです。
実際にゲームプログラマー全体としては年収が約544万円から605万円の人が多い傾向にあるといわれています。
続いて求人・就職支援サイト別のゲームクリエイターの平均年収額について見ていきましょう。
求人・就職支援サイト別の比較
ゲームクリエイターの平均年収について求人・就職支援サイト別で調査しました。
求人サイト | 平均年収 |
マイナビクリエイター | 350~564万円 ゲームディレクターの平均年収は約564万円 |
DODA | 平均405.5万円 |
求人ボックス – 給与ナビ | 平均年収524万円 |
転職会議 | 全世代平均383万円から504万円 |
求人・就職支援サイトの中でもゲームクリエイターの求人情報を扱っている数はサイトによっても異なり、1000件以上の求人を扱っているサイトもあれば600件にとどまるサイトもありました。
求人ボックスはゲームクリエイターが約1300件、ゲームプロデューサーが2000件の求人があり、上記の4サイトの中では求人掲載数が多いことがわかります。
平均年収額の大きさもゲームプロデューサーという役職のある求人数が多いことと関連しているかと思われます。
また、Web・ゲーム業界専門の就職転職支援サイトであるマイナビクリエイターもゲームクリエイターの求人が多く、スクウェア・エニックスやセガなど大手企業の求人の多さも平均年収の高さにつながっているといえます。
次にゲームクリエイターの年齢別の収入を調べてみました。
年齢別の比較
ゲームクリエイターの平均年収について年齢別で収入に違いはあるのか見ていきましょう。
年齢 | 平均年収 |
20~30代 | 250万~320万円 |
30~40代 | 280万~400万円 |
40~50代 | 330万~540万円 |
上記の表をみてわかるようにゲームクリエイターもほかの業種と同じように年齢が上がるにつれて年収が高くなります。
50代にもなれば日本の平均年収を大きく上回る540万円にもなり、20代から50代までで290万円程年収が増加しています。
年齢の増加とともに年収が増加する理由としては、年齢を重ねるにつれ経験や技術、実績を積むことで、ゲームディレクター、ゲームプロデューサーといった収入の高い職種にキャリアアップすることができるためです。
続いてゲーム買い会社別に年収を比較してみました。
ゲーム会社別の比較
ゲームクリエイターの平均年収についてゲーム会社別の平均年収はどのようになっているのでしょうか?
会社名 | 平均年間給与額 | 出典元 |
任天堂 | 9,350,972円 | 有価証券報告書 |
SONY | 10,440,010円 | 有価証券報告書 |
スクエア・エニックス | 14,691,573円 | 有価証券報告書 |
CAPCOM | 6,034,000円 | 有価証券報告書 |
バンダイナムコエンターテインメント | 11,212,000円 | 有価証券報告書 |
みなさんも一度は耳にしたことがある大手ゲーム会社5社の2020年度の有価証券報告書から会社ごとの平均年収について調査しました。
上記の表に記載されている平均年収は会社の全社員の平均年収ですので、ゲームクリエイター以外の社員の年収も含まれています。
ここで紹介したゲーム会社は5社ともゲームクリエイターの平均年収を大きく上回っていますが、各会社間でも600万円台から1000万円代と収入の格差があるようです。
このことから職種や年齢の要素以上に会社の業績や規模などが収入を大きく左右する要因となっていることがわかります。
誰しもが知るような大手ゲーム会社で働くのはゲームクリエイターを目指す人にとっては大きな憧れですが、収入面でも大手ゲーム会社は魅力的といえますね。
ゲームクリエイターの待遇や福利厚生は?
ゲームクリエイターの待遇や福利厚生は他の企業と比べていいのでしょうか?
ゲームクリエイターとして働くうえで年収などの収入面は気になるポイントですが、福利厚生も会社や職種選びの上で欠かせない要素となるため、気になっている方も多いでしょう。
結論としてゲームクリエイターの待遇や福利厚生は働く会社に大きく左右されてしまいます。
ゲームクリエイターとして正社員で働く場合には、各種社会保険は基本的に整っており、大手企業では各種社会保険に加えて住宅支援や育児・介護休暇、財形貯蓄制度などが受けられる場合もあるようです。
それではここで先ほど会社ごとの年収の比較の際に登場したゲーム会社のなかからいくつか実際に採用されている福利厚生制度を一部見てみましょう。
任天堂では子供が満2歳になるまで育児休暇が取得できたり、その後も小学校3年生終了時まで勤務時間を短縮できるといった福利厚生があり、子供が生まれた後も安心して働き続けられる環境が整っています。
また、カプコンでは従業員の子供を預かる「カプコン塾」という制度が設けられており、そこでは英会話やゲームの開発といったゲーム会社ならではの体験もすることができるそうです。
このように福利厚生が充実している会社がある一方で、企業によっては休暇制度や福利厚生はほとんどなく待遇があまりいいとは言えない会社もあります。
ゲームクリエイターの賞与や昇給について
ゲームクリエイターの賞与や昇給について見ていきましょう。
賞与に関してはこちらも所属する会社に依存する可能性が非常に高いといえます。
というのも制作したゲームの売上やゲームの売り上げによる利益があったかどうかで賞与がでるかどうかが変わってくるのです。
実際に制作したゲームの中からヒット作が生まれた場合には、特別賞与や決算賞与を支給している会社もあります。
特にゲーム業界は世界的なヒット作が生み出されることも数多く、収入に大きな変化が生じる可能性があるというのも業界の魅力といえます。
また、昇給に関してはゲームクリエイターと一般企業に大きな違いはなく、役職のある職種やより専門的な職種になることで昇給につながるでしょう。
例えば、ゲームプログラマーという立場から制作チームを指揮するゲームディレクター、ゲーム開発の責任者であるゲームプロデューサーになることで収入をあげることができるのです。
ゲームクリエイターが給与を上げる方法とは?
ゲームクリエイターが給与を上げるにはどうすればよいのでしょうか?
ここからはゲームクリエイターとして給与を上げる3つの方法について解説していきます。
現役のゲームクリエイターとして働いている方も給与をあげるためのヒントが得られるかと思いますので、参考にしてみてくださいね。
転職をする
ゲームクリエイターが給与を上げる方法1つ目は、転職をするです。
前の項目でも紹介したようにゲームクリエイターは会社によっても年収に差があるため、現在働いている会社よりも給与が高い会社や待遇の良い会社に転職することをおすすめします。
また技術的な部分でも転職することで今以上に昇給しやすかったり、給与を上げられる可能性もあるのです。
なぜならゲーム会社によってもゲームクリエイターに求めるスキルが異なり、前の会社で自分のスキルや経験を活かせなくても、転職した会社では重宝されるスキルの場合もあるのです。
このように自分のスキルと転職先のゲーム会社の求めるスキルがマッチすれば、転職先での評価にもつながり昇給することができるでしょう。
ゲームクリエイターへの転職について詳しい情報を知りたいという方は、下記の記事もあわせてご覧ください!
スキルアップを行う
ゲームクリエイターが給与を上げる方法2つ目は、スキルアップを行うことです。
これはゲーム会社だけでなく、一般企業と変わりませんがゲームクリエイターは自分のスキルが高いかどうかが仕事ができるかどうかにつながる大きな要素になります。
スキルの高い社員は会社からの評価も高く、高いスキルや専門的なスキルを持つに社員は会社にとっても重要な社員ですので、給与や待遇も優遇される可能性が高くなるでしょう。
そのため昇給や待遇面を向上させたいと思っている方は、会社で評価されやすいスキルを身に着けることが評価につながるでしょう。
ゲームクリエイターになるために必要な資格はありませんが、関連する資格として情報処理技術者試験があります。
この情報処理技術者という資格は唯一の国家資格ですので履歴書などにも記入できるためアピールすることができるでしょう。
ゲーム業界は特に変化の激しい業界であるため、常に新しいスキルを学び続ける姿勢が非常に重要になるとも言われていますので、ゲーム業界で生き残るためにも専門的なスキルや資格を取得して給与アップを目指しましょう。
役職持ちになる
ゲームクリエイターが給与を上げる方法3つ目は、役職持ちになることです。
前の項目でも紹介した通り、ゲームディレクターやゲームプロデューサーなどのチーフやリーダーにあたる役職に就くことで大幅に年収を上げられます。
ゲームプロデューサーになるためには、ゲームプログラマーやゲームプランナーから経験を積みゲームディレクターになり、ゲームディレクターとしてさらに経験や実績を積むことで初めてゲームプロデューサーになれるのです。
職種別の年収の項目でも紹介したようにゲームプログラマーとゲームプロデューサーでは50万円近く年収に差があり、いかにゲームプロデューサーが大幅な収入をえているかがわかりますね。
しかし、規模の小さい会社ではゲームプロデューサー、ゲームディレクターといった役職がない場合もあり、そのような場合には昇給や給与アップを望めません。
あらかじめ就職先の会社にはチーフやリーダーにあたる役職が用意されているのかも確認しておくといいでしょう。
ゲームクリエイターの初任給(月収)はいくらぐらい?
ゲームクリエイターの初任給はいくらくらいもらうことができるのか調査してみました。
ゲームクリエイターの初任給はおおよそ15万円から24万円ほどと言われています。
厚生労働省の「令和2年度賃金構造基本統計調査」をもとに、一般的な大卒の初任給を見てみると平均で22万6千円ということがわかりました。
ゲームクリエイターの初任給は決して低いわけではなく、むしろ一般的な大卒の平均年収を上回る場合もあります。
ゲームクリエイターの初任給が高い理由として大手ゲームメーカーでは大学、専門学校を卒業したばかりの新卒の採用を積極的に行っていることが関係しているかもしてませんね。
以上からゲームクリエイターの初任給は15万円から24万円と日本の初任給の平均額よりも多いことがわかります。
ゲームクリエイターの年収についてまとめ
今回Pacific Metaマガジンではゲームクリエイターの年収についてゲームクリエイターの平均年収や年齢別、職種別など様々な分類毎に焦点をあてて比較してみました。
ゲームクリエイターの年収について初めて知る情報なども多く、驚いた方もいたのではないでしょうか?
結論としてゲームクリエイターの平均年収は一般企業に比べて多くの収入を得ていることがわかりました。
日本の平均収入を上回る収入を得ることの多いゲームクリエイターの中でも、職種や年齢さらには所属する企業の規模によっても収入に差が生じており、特に企業の規模や業績が収入を決める大きな要素となるようです。
ゲームクリエイターとして年収アップを望む場合は、待遇のいい会社に転職したり、役職のある職種に昇格するのが近道といえます。
そのためにも常に新たなスキルを身に着ける姿勢なども欠かせない要素となりそうですね。
ゲームクリエイターを目指す方はこの記事で紹介した年収や収入に関する情報をもとに会社選びを行ってみてくださいね。