現在、世界中でも多くのゲームによる競技で盛り上がりを見せているeスポーツ。
日本でも、ここ2、3年で数多くのタイトルによるeスポーツの大会やイベントが行われています。
しかし、そんなeスポーツが日本ではあまり流行らないのではという意見も出てきています。
そこで今回は、日本のeスポーツに関する下記の内容について説明していきます。
- eスポーツとは一体なんなの?
- 日本でもeスポーツ選手として生活できるの?
- 日本のeスポーツ人口はどれくらいなの?
その他にも、日本で人気のあるeスポーツ競技や日本国内のプロゲーミングチームについても紹介していきます!
そもそもeスポーツとは?
eスポーツというのは、正式名称「エレクトロニック・スポーツ」と言います。
電子機器を使用しての競技やスポーツ全般のことを指す言葉であり、コンピューターやビデオゲームでの対戦をスポーツ競技として捉える際の名称になっています。
代表的なゲームで言うと「ストリートファイター」や「鉄拳」の格闘ゲーム、FPSや「シャドウバース」といったアプリもeスポーツタイトルとして選ばれています。
アメリカなどの海外では、日本でeスポーツが流行る前から、ゲームを競技とした大会が開催されています。
日本ではeスポーツが普及し始めた2018年から「eスポーツ元年」と言われています。
日本でeスポーツが流行らないと言われる理由とは?
海外でも大きな盛り上がりを見せているeスポーツですが、どうして日本では流行らないと言われているのでしょうか?
色々と考えられると思いますが、理由の1つとして挙げられるのは日本でのゲームに対する印象が悪いという点でしょう。
日本ではゲームは遊びであり勉強の邪魔になるというイメージが、他の国よりも非常に強いです。
いくらスポーツと言われていても、野球やサッカーのように激しく身体を動かすような競技ではありません。
そういった点からも、「これはスポーツとは言わない!」という意見が多く出ているようです。
また、他の国と比較して日本のeスポーツ選手の給料は低いとも言われています。
競技タイトルやスポンサーによっても変わってきますが、日本のeスポーツ選手の平均年収は一般サラリーマンよりも下回るようです。
もちろん、選手によっては大会で活躍したりして、多額の賞金を手に入れる人もいます。
ですが、そこまで大きな結果を残せるのは一部の選手だけです。
結果が出せないと厳しい世界でもあるので、ほとんどの選手は給料面で苦しい思いをしていることでしょう。
こういった日本と海外の違いから、日本のeスポーツは流行らないと言われています。
PCゲームの人口が少ない
日本と海外の違いとしてゲーム文化の違いも挙げられます。
海外では、eスポーツが流行る前からもPCを使ったゲームの大会がメインになって開催されています。
その影響もあってか、現在でも海外のeスポーツはPC版を使っての競技が多いです。
また、ゲームタイトルによっては、PC版のほうが遅延もなく快適にプレイできるという意見も聞きます。
そのような違いもあって、大会でもPCを使用されることが多いのかもしれません。
しかし、日本では海外ほどPCゲームは流行っていないようです。
理由としては、先程も言ったようにゲーム文化の違いから来ています。
日本では一般的にPS4やニンテンドースイッチといったコンソールゲームのほうが人気あります。
実際に日本で人気あるタイトルは、ほとんどがコンソールゲームで出ている物です。
PCでもプレイできるタイトルはありますが、わざわざPCを買ってまでやる必要はないと考えている一般人がほとんどでしょう。
遅延の違いがあったとしても、それを気にするのは本気でゲームをやり込んでいる人達だけです。
その影響もあって、日本ではPCゲームの人口が少ないと言われています。
大会賞金として高額の賞金を出すことが難しい
日本でのeスポーツの大会は海外と比較しても賞金が少なかったり、賞金自体が出ない大会もあります。
理由としては、海外に比べて日本の大会は法律的に厳しいからです。
これは賭博罪や風営法、景品表示法などが関係しています。
参加料から賞金を出すのは賭博とみなされたり、お金を取ってのゲームは無許可のゲームセンター営業と同じ扱いにされてしまいます。
賞金の上限に関しても厳しく、どんなに高額でも10万円程度しか出せない大会が多いです。
海外では億単位の賞金が出ることもあるので、かなりの差がありますね。
このように法律の関係で、日本の大会が海外より盛り上がらないことも考えられます。
また、プロライセンスを持っていないと高額賞金を受け取れなかったり、大会によっては出られなかったりもします。
別にプロライセンスが必須というわけではありません。
ですが、専業のeスポーツ選手となるとプロライセンスが無いと高額賞金が受け取れないので厳しいでしょう。
一般社団法人日本eスポーツ連合とは?
一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)とは、eスポーツを盛り上げるために結成された日本の国内競技連盟です。
元々はeスポーツに力を入れていた日本eスポーツ協会も、JeSUに統合されています。
日本のeスポーツの選手育成に対する支援や、JeSU公認による高額賞金の大会認定など、あらゆる活動に力を入れています。
最近で言うと、日本とサウジアラビアのeスポーツを盛り上げるための「日本・サウジアラビアeスポーツマッチ」という大会が開催されています。
日本国内だけでなく、海外のeスポーツ発展のためにも力を入れています。
海外と共に日本のeスポーツ業界を盛り上げるためにも、今後の活動にも期待したいですね!
一般社団法人日本eスポーツ連合:https://jesu.or.jp/
eスポーツの日本国内の競技人口は?
eスポーツにおいて、日本国内の競技人口は一体どれくらいなのでしょうか?
eスポーツ全体の競技人口は世界を含めると、すでに1億人を超えているようです。
2020年の調査の段階では4億9500人にもなっているようです。
しかし、そのうちの日本の競技人口は約390万人と言われています。
この数字を見ると、日本国内のeスポーツ人口はまだまだ少ないみたいです。
ですが、年齢層は大人だけでなく、中学生や高校生といった学生も増えてきています。
市場規模も拡大してきており、盛り上がりを見せているのは間違いないので、他国以上に流行ってくれるといいですね。
日本でのeスポーツの代表的な種目5選
eスポーツといっても競技として行われているゲームは数多くあります。
日本で流行っているeスポーツの代表的な種目をジャンル別で5つ紹介していきます。
FPS
FPSは「ファーストパーソン・シューティングゲーム」の略です。
自分で操作するキャラクターの一人称視点で武器や道具を使用してフィールド内の敵を倒すシューティングゲームをFPSと言います。
自分1人で戦うこともありますが、ほとんどは仲間と協力して他の部隊を倒すとことが多いです。
そのため、eスポーツでも団体競技として、扱われています。
代表作としては「エーペックス」や「バトルフィールド」などがあります。
TPS
TPSは「サードパーソン・シューティングゲーム」の略です。
FPSと似ていますが、TPSは自分が操作するキャラクターを目で追う三人称視点でゲームをプレイします。
それ以外はFPSと似たように、仲間と協力して他の部隊を倒すシューティングゲームとなっています。
代表作としては「フォートナイト」や「荒野行動」などがあります。
MOBA
MOBAは「マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ」の略です。
複数のプレイヤーが5vs5や3vs3のチームに分かれて、相手チームを倒したり拠点を取り合うゲームです。
代表作としては「リーグ・オブ・レジェンド」や「ベイングローリー」などがあります。
DCG
DCGは「デジタルカードゲーム」の略です。
実際の紙のカードを使用して対戦するトレーディングカードゲームとは違って、コンピューターやアプリの中でプレイするカードゲームのことを言います。
カードゲームなので、対戦は1vs1で行うことになります。
代表作としては「シャドウバース」や「ハースストーン」などがあります。
格闘ゲーム
格闘ゲームはゲームの中のキャラクターを操作して、相手キャラクターの体力を先に0にしたほうが勝利というシンプルな対戦アクションゲームです。
操作するキャラクターは1キャラだけなので、実際の対戦も1vs1で行うのが基本です。
代表作としては「ストリートファイター」や「鉄拳」などがあります。
日本で有名なeスポーツチーム3選
海外よりはまだ盛り上がりが少ないと言われている日本にも、eスポーツ世界大会などで活躍しているチームは存在しています。
ここでは、日本で有名なeスポーツチームを今回は3つ紹介していきます。
Crazy Raccoon
2018年4月6日に設立されたプロゲーミングチームです。
「フォートナイト」や「エーペックス」において日本一のチームと言われており、直近のFNCSでは優勝してアジア№1に輝いています。
また、インフルエンサーとしての活躍もあり、スポンサー企業からもインフルエンス能力が高いことで評価を得ています。
ZETA DIVISION
2018年1月10日に設立されたプロゲーミングチームです。
競技活動以外でもYouTubeなどの動画配信によるクリエイター活動なんかも有名です。
選手のなかにはバトルフィールドやオーバーウォッチで何度も優勝や準優勝といった実績を残している人もいます。
その輝かしい実績で評価を得て、コーチとして活動している選手もいます。
DetonatioN Gaming
2012年に設立された「DetonatioN 」が母体となっているプロゲーミングチームです。
全部で8つの部門が活動しており、過去にはTV番組やラジオにも出演したことがあります。
近年ではチームメンバーの板橋ザンギエフ選手などが、ストリートファイターリーグやプロツアーで活躍しています。
これまでの日本国内のeスポーツ大会で最も高い賞金額は?
海外に比べればまだまだですが、近年では日本のeスポーツ大会も賞金額が上がってきています。
過去の賞金最高額でいったら、シャドウバースの大会で、優勝賞金は1億1000万円にもなったようです。
今のところ国内のeスポーツ大会のなかでは、この賞金が最高額です。
これほどの高額賞金の大会は日本だと珍しいですが、日本のeスポーツの可能性を感じさせます。
今後、この金額を超えるぐらい日本のeスポーツが盛り上がって欲しいですね!
eスポーツの日本についてのまとめ
今回は日本のeスポーツについて紹介させて頂きました。
- 日本のeスポーツはまだまだ発展途上国
- 日本にもeスポーツ選手として生活している人はいる
- 日本の競技人口は世界に比べるとまだ少ない
- 日本でも高額賞金の大会が徐々に増えてきている
日本のeスポーツは流行らないと言われていますが、決してそんなことはないといえます。
国内でeスポーツという言葉が普及し始めたて日が浅いので、まだまだこれからと言えるでしょう。
もちろん、まだ多くの課題はありますが、1つずつ確実に解決していって日本のeスポーツを盛り上げていきたいですね。
野球やサッカーなどのスポーツ観戦が好きな人達にも、いずれeスポーツの魅力を知ってもらえる日が来ることを願います!