近年世界的な大会が数多く開かれるなど、注目を浴びているeスポーツ。
日本でも徐々にその知名度を向上させてきていますが、オリンピックの種目として採用される日は来るのでしょうか。
今回Pacific Metaマガジンでは、eスポーツのオリンピック採用に関して以下の内容を中心にご紹介します。
- eスポーツがオリンピックの種目に採用される可能性
- eスポーツをオリンピックの種目に採用するとどんなメリットがあるか
- eスポーツをオリンピックの種目として採用することを問題視している意見
- eスポーツの賞金や種目について
eスポーツがオリンピックの種目として採用される可能性について言及していくので、ぜひ最後までご覧ください。
オリンピックの種目としてeスポーツは採用されるの?
2021年に開かれた東京オリンピックでは、eスポーツという種目は存在しませんでした。
今後はどうなっていくのでしょうか。
現在、eスポーツの大会自体は各地で開催されています。
また、2022年に中国で開かれる「第19回アジア競技大会2022」では、正式にメダルが授与される競技としてeスポーツが採用されています。
オリンピックの正式種目として採用される可能性十分あると言えるでしょう。
2021年東京オリンピックのプレイベントとして開催
2021年5月13日から6月23日にかけて、東京オリンピックのプレイベントとしてオリンピック・バーチャルシリーズが開催されました。
eスポーツを全く知らないという人でも、オリンピックのイベントの一環として扱われたことでその存在を知り、興味を示した方もいるのではないでしょうか。
オリンピックの競技にはなりませんでしたが、国際オリンピック教会(IOC)が主催となったことでかなり注目を集めることになりました。
早ければ2024年パリオリンピックで初開催の可能性がある
2024年にはパリオリンピックが開催されます。
早ければそのパリオリンピックからeスポーツが正式に競技として採用されるという憶測が飛び交っています。
実際に、東京オリンピックの時と同様にeスポーツイベントが開催される可能性は高まっており、そのまま競技として採用されることも考えられるでしょう。
IOCはまだ議論が必要であり、決定を決めるのは時期尚早だという見解を述べています。
2022年1月現在では詳しい情報は決定していません。
しかし、パリオリンピックからブレイクダンスが新たに競技として加わることが決定されています。
若者に人気の競技としてeスポーツがオリンピック競技になる日もそう遠くないと思われます✨
eスポーツをオリンピック種目にするメリット
eスポーツをオリンピック種目にするメリットを紹介します。
選手のやる気が向上する
eスポーツは世界各地で様々な大会が開催されています。
しかし、その規模や知名度、賞金などはそれぞれ異なり、各地で地域の1位が生まれているというのが現状です。
eスポーツがオリンピックの競技として採用されれば、金メダル・銀メダル・銅メダルによって明確な実績が生まれます。
認知度が低い大会で1位を取るより名誉なこととなり、選手のやる気向上にも繋がるでしょう?
オリンピックを目指す人が増える可能性がある
どうしてもオリンピックと聞くと、幼い頃からそのスポーツに励んできた人が参加するものというイメージがあるかと思います。
もちろん全ての人がそうではありませんが、競技歴が長い人の方が有利というのは事実です。
そして、競技によっては体格に恵まれている人が有利になることもあります。
eスポーツも高い集中力や体力を要する競技ではありますが、体格に恵まれていることが必ずしも勝利に繋がるとは限りません。
ゲームを極め、体力・知力・判断力など様々な要因を組み合わせて競技に取り組みます。
運動が苦手でオリンピックと自分は無縁だと諦めている人にも、ゲームを極めオリンピックに出場するチャンスがあるのです。
ゲーム・eスポーツの地位そのものが向上する
ゲームはどうしても娯楽という目で見られてしまう傾向があります。
もちろん、ゲームを楽しむというのは本質的であり最も重要なことです。
その一方で、eスポーツとしてゲームに取り組んでいる人の中には、ゲームに1日数時間を費やし、大会の賞金で生計を立てているプロゲーマーもいます。
そういった人は、eスポーツの文化が浸透していないと「ゲームでお金を稼いでいけるはずがない」といった色眼鏡で見られてしまうことも。
eスポーツがオリンピックの競技に採用されれば地位が向上し、そういった偏見の目もなくなっていくでしょう。
そして、ゲームも世界に誇れる文化として浸透していくはずです。
eスポーツをオリンピック種目にする際の問題点
eスポーツをオリンピック種目にしたいという動きが強まっている一方で、問題視(反対)意見を述べている人々もいます?
オリンピックとは4年に1度開催されるスポーツの大会です。
スポーツとは体を動かすものであり、実際にプレイヤーが体を動かす訳ではないため、オリンピックの競技として認められないという見解があります。
また、eスポーツをオリンピックの競技にする場合、どのゲームを採用するのか、著作権はどうするのかといった問題が出てきてしまいます。
オリンピックの競技としてのゲームを決める時に流行していたゲームが、実際にオリンピック開催時も流行しているとは限りません。
採用されたゲームをプレイしているプロゲーマーには有利ですが、そうではないプロゲーマーにとっては遺憾が残り、不公平感に繋がってしまう可能性もあります。
ゲームという性質が抱える問題点もあり、まだまだ解決すべき課題が残っています。
eスポーツに対するIOCの見解について
IOCのバッハ会長は、eスポーツに対して以下のような見解を述べています。
オリンピック・バーチャルシリーズは、バーチャルスポーツの分野で新たなオーディエンスとの直接的な関わりを深めることを目的とした、オリンピックならではの新しいデジタル体験です。
その構想は、オリンピックアジェンダ2020+5とIOCのデジタル戦略に沿ったものです。
オリンピック・バーチャルシリーズは、とくに若者に焦点を当て、スポーツへの参加を促し、オリンピックの価値を促進するものです。引用:Yahoo!ニュース
かつてはFPSなど戦う要素があるゲームも多く、eスポーツをオリンピック競技として採用できないと発言していたこともありました。
現在はその見解を変え、オリンピックならではの新たなデジタル大剣であり、若者のスポーツの参加意欲を高め結果的にオリンピックの価値も高めていくものであるとしています。
将来的にはオリンピックの正式種目として採用される可能性を示唆していますが、解決しなければいけない問題も残っているため、時期については明言していません。
どうしたらオリンピックのeスポーツの選手になれるの?
オリンピックのスポーツの選手になるためには、プロゲーマーになる必要があります❗️
プロゲーマーになる方法として、以下の4つがあります。
- ゲームの腕を磨き、大会に出場する実力を身に着ける
- 大会に出場し、好成績を残す
- プロのeスポーツチームに所属する
- eスポーツについて学べる学校に通う
1番重要なのはやはりゲームの実力です。
ゲームの実績がないうちはeスポーツチームに所属できる確率も下がり、大きな大会に出場するチャンスを逃してしまうかもしれません。
まずはeスポーツで人気のあるゲームの腕前を向上させましょう。
eスポーツについて1から学ぶために、専門学校などに通うという方法もあります。
また、プロゲーマーに年齢制限はありません。
ゲームが上手く確かな実力があれば、たとえ何歳からでもプロゲーマーになることができます。
世界には10代のうちからeスポーツの大会に出場しているプロゲーマーもいますし、日本には「シニアeスポーツチーム」といってメンバー全員が60歳以上のeスポーツチームもあります。
その一方で、フォートナイトの国内最高齢プロゲーマーは27歳のbykn選手であり、まだ30代以降の世代には浸透しきっていません。
オリンピックの競技として認められるためにも、eスポーツそのものの認知度を向上させる必要があるといえます。
「プロゲーマー チーム」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
https://pacific-meta.co.jp/magazine/gamer/progamer/62712/eスポーツの賞金はどれくらい?
eスポーツの大会には賞金が設定されています?
1位を獲得することで得られる賞金を、世界・日本の2つに分けて紹介していくので、ぜひご覧ください。
世界での最高優勝賞金額について
eスポーツの主な世界大会の賞金額は以下の通りです。
- リーグ・オブ・レジェンド:2018World ChampionShip 645万ドル
- Doda2:The International10 3,430万ドル
- Fortnite:Fortnite World cup 3,000万ドル
- オーバーウォッチ:オーバーウォッチリーグ 100万ドル
世界での最高優勝賞金額はDoda2のThe International10での総額3,430万ドルで、1位のチームは1,560万ドルでした。
1度に10億を超える賞金を手にするチームがあったと思うと、想像を絶する世界だと感じます。
eスポーツの日本での最高優勝賞金について
日本では、賞金額が世界に比べ低く設定されていることが多く、まだ世界に比べ浸透していないことが分かります。
日本での最高優勝賞金は2019年のシャドウバースの大会で、1位の人物は1億1,000万円を手にしました。
1つの大会の賞金総額に関しては、2021年に開催されたPUBG Mobileの大会で、1位1億円、賞金総額は3億円でした。
賞金総額が1億円を超える大会も増えてきており、これからもeスポーツの地位の向上が期待できます。
「eスポーツ 賞金」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
オリンピックで採用される可能性があるeスポーツの種目は?
一体どのようなゲームがeスポーツの種目に採用されるのでしょうか。
現在eスポーツの大会で主流なのは、APEX Legends、Fortnite、PUBGといったFPS・TPSゲームです。
しかし、戦うシーンが直接映し出されるゲームは平和という観点にそぐわないという批判もあります。
スポーツをゲームにしているものや、ぷよぷよなどのパズルゲームが適しているという意見もあります。
実際に、2021年5月13日から6月23日に開催された東京オリンピックのプレイベントのオリンピック・バーチャルシリーズで採用された競技は以下の5種目でした。
競技名 | ゲーム名 | 特徴 |
野球 | eBASEBALLパワフルプロ野球2020 | 2チームに分かれ実際の野球のルールに基づいてゲームを進める |
自転車 | Zwift | トレーニングとビデオゲームを競合し、実際にトレーニングやグループライド、レースを楽しむ |
自動車 | グランツーリスモSPORTS | グランツーリスモシリーズのオンライン専用シリーズ、自動車の運転を体験しながらレースでの勝利を目指す |
セーリング | Virtual Regatta、Virtual Regatta SAS | オンラインのセーリングレースシミュレーター |
ボート | Indoor Rowing | 室内でボートの練習やエクササイズが行えるオープンフォーマット |
いずれもスポーツ競技を題材にしたゲームです。
日本のゲームからはeBASEBALLパワフルプロ野球、グランツーリスモSPORTSの2つが採用されました。
高いゲーム性ややり込み要素など、日本の文化・技術が評価された瞬間だとも言えます。
「eスポーツ 種目」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
eスポーツに出場するなら専門学校への入学がおすすめ!
eスポーツに出場することを考えているのであれば、総合学園ヒューマンアカデミーへの入学をおすすめします✨
何故かというとeスポーツプレイヤー養成講座が用意されているからです。
授業内容は世界を舞台に活躍しているプロeスポーツチーム・Crest Gamingが監修し、プロが実際に大会に出場するために身に着けたノウハウを伝授してもらえます。
個々の能力を磨くだけでなく、チームを組んでみんなでプレイに励み、チームワークの重要性や自分の役割を完遂することの難しさを学びます。
全国に17校ある総合学園ヒューマンアカデミーと連携し、理想的なチームを作るためのメンバーを集めることも可能です。
特にレインボーシックスシージというゲームに特化していて、これからのeスポーツ業界で活躍していける能力が身に着けられるでしょう。
様々な業界と繋がりを持ち、特別授業に参加するチャンスもあります。
学校見学にも対応しているので、実際に校風に触れてみてはいかがでしょうか?
まずは無料の資料請求から始めてみてください。
eスポーツの種目がオリンピックになるのかについてのまとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、eスポーツがオリンピックの種目になるかということについて、以下の内容を中心にご紹介しました。
- 2021年東京オリンピックの時、プレイベント「オリンピック・バーチャルシリーズ」としてeスポーツが取り扱われた
- 今後eスポーツがオリンピックの正式種目となる可能性は十分に考えられる
- スポーツという観点への認識の違いやどのゲームを採用するかなど、解決すべき課題もある
- 何歳からでもプロゲーマーになり、オリンピックに出場できるチャンスがある
eスポーツはまだまだ浸透していない世代・地域もあり、それを解決していく必要があります。
ただ、IOCのバッハ会長もeスポーツの可能性について言及しており、近い将来オリンピックの正式種目になる可能性は高いでしょう。
世界的にどんどんeスポーツが普及していくことで、eスポーツだけでなくゲームそのものが1つの文化として認められていくことが考えられます。
これからの動向も目が離せません?
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。