2021年は、少年ジャンプで漫画が掲載されていた鬼滅の刃が流行し子供たちの間でも大人気に。
そんな中で、子供たちの将来の夢にもランクインする「漫画家」ですが鬼滅の刃のアニメが放映されたことで「アニメーター」になりたいと答えた子供も多くいるようです。
老若男女愛されるマンガやアニメは、そんな「漫画家」と「アニメーター」が作り出しているのは分かりますが、この2つの職業の違いはどういったものなのでしょうか。
今回、Pacific Metaマガジンではこの2つの職業について以下の内容で紹介します。
- アニメーターと漫画家の違いは?
- アニメーターを題材にした漫画を読んでみよう
- アニメーターの仕事ってどんなものがあるの?
最後には、漫画家・アニメーターを目指すのにぴったりの専門学校も紹介します。
アニメーターと漫画家の違い
どちらも人気の職業の漫画家とアニメーター、どっちを目指すか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そもそも、漫画家とアニメーターの違いはどういった部分があるのでしょうか。
絵が上手いのはアニメーター
漫画家・アニメーターどちらも絵を描く職業ではありますが、絵が上手いのはアニメーターです。
その理由としては、漫画家と比べて圧倒的に描く量が違うからです。
アニメーターは、何枚もの絵を1ミリ単位で描き、いかにキャラクターが滑らかに動くかを追求しています。
細部までこだわって絵を完成させることに関しては、どちらも共通ではありますがやはり描く量はダントツでアニメーターの方が多い=その分画力も高いということなのでしょう。
「アニメーター 画力」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
漫画家に必要な絵の上手さ以外の要素
絵の上手さに関してはアニメーターの方が上手いと言いましたが、漫画家には絵の上手さ以外に必要なものがあります。
それは、0から自分で作り出す能力です。
どんなに絵が上手くても、ストーリーが面白くなければ読者はつきません。
ストーリーを生み出す能力・読者を惹きつけるコマ割り・印象的なセリフなどを0から自分の頭で作り出すことは、漫画家になる上ではとても重要な要素となります。
アニメーターから漫画家に転身した人たち
絵が上手いと言われるアニメーターから漫画家に転身した人も中にはいます。
例えば、「こち亀」の名称で長年親しまれてきた「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の作者の秋本治さんなどは元々アニメーターを志していて、動画制作を務めていた経験があります。
これから紹介する、アニメの制作現場を舞台にした漫画「アニメタ!」の作者、花村ヤソさんも元々はアニメーターでした。
アニメーターを題材にしたおすすめ漫画 4選
一般の人には、中々知ることができないアニメーターの世界。
そんな未知の世界を知ることのできる、アニメーターを題材にした漫画4選を紹介します。
『映像研には手を出すな!』/大童澄瞳
漫画からアニメ化・映画化されており、名前は聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
2020年9月時点でシリーズ発行部数は100万部を突破?
アニメ版の主人公の声は、女優としても活躍中の伊藤沙莉さんが務め、映画版では乃木坂46の齋藤飛鳥さんが務めるなど、どちらも人気の女優・アイドルを起用しています。
主人公はキャラなどの設定を細かく説明した設定画を描くのが好きな女子高生、浅草みどり。
「自分が考えうる最強の世界をアニメで表現したい」という夢を持っており、学校のアニメ研に興味を持つものの、1人で行動することができない小心者の彼女。
そこで、友人の金森さやかと読者モデルの水崎ツバメと共に映像研究部を設立することに。
たった3人の部員ではあるものの、3人それぞれの得意分野を生かしながら1枚の絵からアニメ作品を作り出すその過程は、主人公たちと同じようにアニメーションを作り出しているような気分を楽しませてくれます。
『アニメタ!』/花村ヤソ
実際に、アニメーターとして11年の経験がある花村ヤソさんが描く、アニメーターの仕事に焦点を当てた作品。
アニメーター時代に関わった人をモデルにしているキャラクターも存在させることで、より作品にリアリティが生まれています。
とあるアニメがきっかけでアニメーターになることを目指す主人公、真田幸は専門学校を卒業している訳でもなく、技術力や才能も高くもない女の子。
そんな主人公ですが若さとアニメ愛を買われ、人気のアニメ会社に入社することが叶います。
ですが、過酷な労働環境・低賃金・自分の実力の不足などそういった踏み込みづらいリアルな部分を包み隠さず描かれている作品です。
アニメーターを目指す人はもちろん、仕事に悩んでいる人にも突き刺さる内容になっていいます。
『アニメがお仕事!』/石田敦子
生まれた時から何をするのも一緒の双子の姉弟、イチ乃と二太。
将来の夢も同じで、2人共アニメーターを目指しています。
アニメ業界に反対する両親の反対を押し切って、二太に続いてイチ乃も同じアニメ会社に入社。
しかし、憧れていたアニメ業界は想像以上に過酷で姉のイチ乃は心身ともに追い詰められてしまいます。
キャラクターデザインや作画担当を行っていた作者が描く本作は、アニメーションの制作過程や人間関係・業界の闇についてもリアルに描かれています。
『西荻窪ランスルー』/ゆき林檎
学歴=幸せではないと感じ、受かっていた大学を断りアニメ会社に就職した主人公、江田島 咲。
親に流され進学校に入学したものの、ついていくのも精一杯。
このまま大学に進学しても、同じようになってしまうと感じ自分のやりたいこと、絵を描く道を選びます。
東京の大人たちに振り回されながらも、恋にも全力で挑むお仕事ストーリーです。
漫画からわかるアニメーターのお仕事
アニメーションは様々な専門家が協力して作り上げる作品です。
どんな専門家がいるのかを見ていきましょう。
原画制作
原画制作を行う人は原画マンと呼ばれています。
私たちが思うアニメーターは、実は原画マンと呼ばれる人でもあります。
アニメーション制作の作画を担当し、キャラクターや背景を描くのが主な仕事ですが、アニメを観てくれる視聴者がどうすれば楽しんでくれるのか、どうアニメの世界に引き込むかを構成するのも原画マンの重要な仕事です。
アニメーションの核を作る重要なポジションであり、高い画力と監督や脚本家の要求に答える柔軟性も必要になります。
「アニメーター 原画」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
動画制作
動画制作を行う人は動画マンと呼ばれ、一般的に新人アニメーターが担当します。
さきほどの原画マンになるためには、この動画マンでスキルを上げることが必要になってきます。
原画マンが作成した原画から感情や動作を作り上げ、視聴者に届けられるアニメの原型を作成するのが動画マンの主な仕事です。
キャラクターを動かすことが好き・コツコツ作業が好き・立体的に考えることが得意な人などは動画マンに向いているかもしれません。
作画監督
原画と動画を制作する工程を作画と呼んでいます。
作画監督はその作画を統括する責任者のことです。
多くのスタッフで作りあげる作画は、それぞれの個性や癖が出てしまいます。
できあがった作画の全体の動きをチェックし、まとまりがあるか全体のバランスを考えて修正を指示するのが主な仕事です。
アニメの完成度を左右する重要なポジションであり、高い画力はもちろん、多くのスタッフに円滑に指示を出せるコミュニケーション能力、納期が短いアニメなどでは体力と忍耐力も必要になります。
アニメーターや漫画家を目指すなら
アニメーターや漫画家を目指すために、本や模写で独学するのも1つの手段ですが、独学に限界を感じている人やしっかりプロに教えて貰いたい人は専門学校に通うのも有効です。
ここからは、アニメーター・漫画家を目指すのにぴったりの専門学校を紹介します。
代々木アニメーション学院
マンガ科では、現場経験豊かな講師から基礎技術・作画力・構成力を学ぶことができます。
学生の個性を大切にし、最近では主流になってきているデジタルコミックに対応したカリキュラムも充実しています。
アニメーター学科では、アニメーター経験者が担任を務め、授業はプロの現役講師が担当。
アニメ業界へ人材を輩出し続けている代々木アニメーションだからこそ、アニメ業界のノウハウは熟知❗
本屋では買うことのできないオリジナル教材と課題で2年間しっかりと学ぶことができます。
総合学園ヒューマンアカデミー
マンガ専攻では、出版社の編集者を一同に集結し学生と編集者をマッチングさせる大規模合宿を開催❗
160名以上の編集者に自分の作品を持ち込むことで、デビューのチャンスを掴みます。
アニメーション・映像制作専攻では、近々主流になると言われている3DCGアニメーション技術を学ぶことができ、現役のクリエイターから制作過程や生の声を聞くことのできる特別セミナーも実施。
現場で求められる技術をしっかりと習得できます。
アミューズメントメディア総合学院
マンガイラスト学科では、未経験でも安心の個別指導❗
在学中からデビューを目指し、デビュー実績は550名を突破?
多くの出版社・企業からデビューできる繋がりをもっています。
アニメーション学科では、作画のプロを目指すアニメーター・監督専攻と制作管理・演出などアニメ制作すべてにたずさわる、制作・プロデューサー専攻の2コースを用意。
まだはっきりと進路が決まっていない人でも、途中から専攻を変えることもできるので、学びながら進路を決めることもできます。
「アミューズメントメディア総合学院」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
アニメーターの漫画まとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、以下の内容について紹介してきました。
- 絵が上手いのは漫画家よりもアニメーター。
- 漫画家は画力も必要だが、それ以上にストーリーや読者を惹きつけるセリフを作りだすことが重要。
- 現在は、アニメーターについて描かれた漫画も多く存在している。
- アニメーターは、主に原画制作・動画制作・作画監督に分かれている。
アニメーターという職業は、誰もが耳にしたことがある職業だとは思いますが、思っていた以上に現場は過酷でまだまだ低賃金など問題も多いようです。
日本のアニメは世界でも人気です。
だからこそ、現場の環境を改善して後継者をどんどん増やしていってほしいですよね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました?