ゲームプランナーが担当する仕事の中で最も重要なものの1つに企画書の作成があげられます。
今回Pacific Metaマガジンでは、ゲームプランナーについて以下の内容を中心にご紹介します。
- ゲームプランナーとは
- ゲームプランナーの就活に必要な企画書の作り方
- 未経験者が企画書を書くためにおススメの書籍
企画書の具体的な作成方法やゲームプランナーになるうえで必要なスキルについて詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
ゲームプランナーとは
ゲームプランナーとはゲームを作成する際の企画書や仕様書など、ゲームの基本的な部分を考える職業です❗️
ゲームのシナリオだけでなくキャラクターやシステム、アイテムなど大まかな部分から細かい部分まで企画書を作成します。
この企画書に則ってゲームデザイナーやエンジニア、プログラマー、スタッフが力を合わせてゲームを作ることになるので、どの仕事にも言えますが手抜きは許されません。
ゲームが面白いかどうか、引いては売れるかどうかを左右する重要な役割を担っています。
また、実際にゲーム制作の進行を管理して、的確な指示を出してスケジュールが予定通り進むように全体の様子を把握しておかなければなりません。
ゲーム作成が終わってリリースされたら、今度は売れ行きやユーザーの評価を参考にしてまた次のゲーム制作に活かします。
ゲームプランナーの就活・転職に必要な企画書の作り方
ゲームプランナーの仕事として重要な企画書の作り方について説明します。
ゲームのターゲット層を設定する
まずはゲームのターゲット層を設定します。
例えば、スマホアプリのゲームならライトユーザーの多い10代、ゲームハードなら20~30代など、どの年代に向けてゲームを作るかを設定することから始めましょう。
ゲームをプレイする年代を定めることで、どのような要素を優先するかなど決定しやすくなります。
ゲームのジャンルを決める
ゲームのターゲット層を設定したら、次はゲームのジャンルを決めます。
シューティングやファンタジー、RPG、アクション、ホラー、シミュレーションなど様々なジャンルがあるので、まずは基盤となる部分を固めてください。
この時、1つだけの要素を決めるのではなく2~3つの要素を組み合わせるのも良いでしょう。
ジャンルを決めるうえで重要なのは、自分が得意な分野を選ぶことです。
不得意なジャンルに挑戦するのももちろんダメという訳ではありませんが、新卒でゲームプランナーとしての経験がない場合、まずは知識・造詣が深いジャンルにすることをおすすめします。
どのジャンルを選択しても有利・不利ということはないので、自信を持って企画書を作れるジャンルを選択しましょう。
ゲームのコンセプトを設定する
ゲームのコンセプトとは、端的に言えばゲームで1番売り出したいポイントです。
ゲームが溢れ返っている昨今、ジャンルや世界観、ストーリーなど、どうしても似通った部分が生まれてきてしまうでしょう。
そんな時に他のゲームと一線を画す要素としてコンセプトを設定します。
新しい要素が何もないゲームは、残念ながら魅力があるとは言い難いです。
そのため、ゲームの企画書を作成する際には今までのゲームにはないような部分を盛り込んでください。
ゲームの企画書には実用性が大事ですが、ゲームを作成したことがない就活生ではその部分まで完璧に作成するのは難しいでしょう。
そのため、若い世代ならではの柔軟な発想力を落とし込みましょう。
ゲームの流れを決める
ゲームの大まかな部分が決まったら、今度は流れを決めます。
企画書に盛り込むのは大まかな流れでも良いですが、面接時には詳細な部分まで突っ込まれる可能性が高いです。
例えばRPGなら旅に出る理由は何なのか、旅を進めるとどうなっていくのか、どうすればクリアになるのかなどを書き込み、それぞれについて詳しく内容を決めておいてください。
また、戦いの部分においても自分と敵は交互に攻撃するのか、それともコマンド制でアクション要素を盛り込むのか、勝利・敗北後の流れなど、ストーリー以外の部分もしっかり固めておきましょう。
プラットフォームを決める
プラットフォームとは家庭用ゲーム機やスマートフォンアプリなど、ゲームをプレイする媒体のことを指します。
自分の企画書の内容を見て、PS4で発売するのか、PC版ブラウザゲームにするのか、スマホで気軽にプレイできるゲームにするのか、どれに適しているのかを見定めましょう。
この時、1番最初に決めたターゲットの年齢層も考慮してください。
若い世代に向けたゲームは、高額なゲーム機で販売するのはあまり適していません。
今まで定めたことを踏まえてプラットフォームを選択しましょう。
企画書の表紙を作る(企画書1枚目)
企画書の表紙(1枚目)はかなり重要です。
ここで「面白そうだな」と思わせることができなければ、内容をきちんと読んでもらえないかもしれません。
ゲームのパッケージをイメージするような形で作成しましょう。
キャッチコピーを入れておくことをおすすめします。
あまりに一般的な内容でもいけませんが、奇をてらい過ぎて意味が分からないものになっても良くないので、キャッチコピーの勉強もしておくと有利に仕事を進めることができます。
自分の情報を記入しておくことも忘れずに。
企画のつかみ・まとめを、企画書の最初に持ってくる(企画書2~3枚目)
2~3枚目にかけて、コンセプトやおおよそのゲーム内容、セールスポイントをまとめます。
この時イラストを上手く取り入れて、文章だけの冗長な説明にならないよう注意してください。
詳細な内容を記す必要はありませんが、3枚目までの部分で自分が伝えたいことの大半を網羅するよう心がけましょう。
「ここまで読めばどんなゲームなのかが誰でも分かる」ことを意識して、分かりやすくキャッチコピーを広げていくイメージで作成します。
ゲームの内容をざっくりと紹介する(企画書4~8枚目)
まだ自分が設定したゲームの内容について伝えきれていない部分を説明します。
1から100まで企画書にする必要はありませんが、新しさや独創性を出せる部分をここでしっかりアピールしておきます。
書こうと思えばいくらでも長く説明できるかと思いますが、あまり長すぎても読む気が無くなってしまったり、1番重要な最初の部分のインパクトが薄れてしまったりする可能性があるので、短ければ4~5枚、長くても8枚程度に収めてください。
面接官は何度も企画書を作成し、就活生の企画書に目を通してきたプロのゲームプランナーです。
熱意を伝えることは大切ですが、「新しさ・分かりやすさ・オリジナリティー」を押し出すことを忘れないようにしましょう。
未経験者が企画書を書くためにおススメの書籍
ゲームプランナー未経験者が企画書を作成するためには、まず書き方などを身に着ける必要があります。
企画書を書くスキルを向上させるおすすめの書籍を4つ紹介します✨
ゲーム屋が教える!売れるゲーム企画書の書き方(吉成隆杜)
おさわり探偵なめこシリーズを世に送り出した株式会社サクセス代表取締役・吉成隆杜さんの著書です。
実際に吉成さんが作成した企画書が例として掲載されているので、企画書がどんなものなのか分からないという初心者でもイメージが掴みやすいでしょう。
内容も読みやすいので活字が苦手だという人にもおすすめです。
ゲームプランナー集中講座 ゲーム創りはテンポが9割(吉沢秀雄)
バンダイナムコスタジオの現役チーフプランナーである吉沢秀雄さんが、ゲームプランナーについて徹底的に解説しています。
「テーマ」「コンセプト」「システム」の部分や、ゲームをプレイするうえで重要視されるテンポ感について学ぶことができます。
ゲームづくりのベテランが綴るゲームプランニングのコツは必読です。
ゲームプランナー入門 アイデア・企画書・仕様書の技術から就職まで(吉冨 賢介)
ゲームプランナーとして企画書を作成する所から就活の知識まで網羅されています。
過去の名作から学ぶゲームづくりの知識や発想力・企画力を養う方法など、ゲームプランナーとして必要なものがたくさん詰まっています。
入門というタイトルなだけあって、新卒でゲームプランナーを目指そうと志している人にぜひ読んで欲しい1冊です。
ゲームプランナーの新しい教科書 基礎からわかるアプリ・ゲームの発想と仕掛け(STUDIO SHIN)
ゲームづくりについて基礎からしっかり学習できるまさに教科書的な書籍です。
これを読めばゲームを作るうえで必要な考え方や発想力、企画書や仕様書の書き方がしっかり身に着きます。
具体例をいくつも紹介してくれているので、抵抗なく読める本と言えます。
ゲームプランナーになる為に必要なスキル
ゲームプランナーを目指すうえで必要なスキルについて解説します。
マネージメント力
ゲームは自分1人の力で作るものではありません。
プログラマーやエンジニア、デザイナーなど多くのスタッフ、チームが一丸となってゲームづくりを進める必要があります。
様々な職種の人達をまとめて、発売までのスケジュールをしっかり管理する能力が求められます。
柔軟な対応力
ゲームづくりにトラブルはつきものです。
想定外のバグが発生したり、クライアントの意向が変わったりと、思うようにいかないことも多いでしょう。
そのような時にも慌てずに対処・対応していく柔軟性を持って作業に取り組んでください。
論理的思考
ゲームの企画書を作成し終えた後は、それを皆が納得するように説明しなければなりません。
そのためには主観だけでなく客観性をもって論理的なプレゼンを行うことが重要です。
なぜこのゲームが売れるのか、なぜこの予算が必要なのかを説明し、聴いた人を納得させる根拠をしっかり示しましょう。
企画力
ゲームプランナーとして最も重要なスキルと言えるのが企画力です。
多種多様なゲームがリリースされている現代、他のゲームにはない新しい要素を盛り込まなければ売れないだけでなく、パクリ疑惑をかけられてしまう可能性も否定できません。
ユーザーはもちろん、ゲーム制作チームやクライアントが面白いと思えるようなアイディアを盛り込んだ企画を作成しましょう。
市場ニーズの把握力
ゲームには流行があります。
どんなに面白いゲームでも、時代に合っていなければ売れるのは難しいと言えます。
現在どのようなゲームが求められているのか、また世代によってどのようなゲームが人気なのかを把握しておきましょう。
分析力
ゲーム業界は実力・実績が重視されます。
売れるゲームを作れないゲームプランナーは、残念ながらその地位を向上していくことは難しいのです。
どのようなゲームが求められているのか、いつゲームを発売すれば売れるのか、そのためには逆算していつからゲームを作り始めなければいけないのかをしっかり分析する必要があります。
ゲームプランナーの勉強なら代々木アニメーションがオススメ!
ゲームプランナーに就職したいと考えているのなら、ゲームやアニメ・漫画・IT業界に強い専門学校である代々木アニメーション学院への進学がおすすめです?
豊富な学科は、どれも専門性の高い授業が受けられると定評があります。
代アニに所属している講師はその道のプロばかりなので、実績に基づいた本格的な授業が受けられます。
学生のうちから、現場で働くうえで必要なスキルやノウハウが取得可能です。
全国に10校展開している代アニでは、どの学校に通っても同一・同水準のカリキュラムが受けられます。
そして地方の学生も東京の学生と同様に就職やデビューのチャンスが掴めるよう、しっかりサポートしてくれます。
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もし、転職を考えているようであれば下記のマイナビクリエイターの記事をご覧ください!
ゲームプランナーの企画書についてまとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、ゲームプランナーの企画書について以下の内容を中心にご紹介しました。
- ゲームプランナーは企画書を作成する前にまずゲームのターゲット層やジャンル、コンセプトを設定する
- 企画書の1枚目は表紙、2~3枚目でゲームの重要な部分やセールスポイント、残りのページに詳細を書く
- 企画書の書き方は書籍で勉強するのがおすすめ
- ゲームプランナーに求められるスキルは「マネジメント力」「柔軟な対応力」「論理的思考力」「企画力」「市場ニーズの把握力」「分析力」
ゲームプランナーとして成功を収めるためには、誰にも真似できない斬新な企画書を作成する必要があります。
主な流れは紹介したので、あとは自分で書籍を読んだり授業を受けたりすることで実際に企画書を作成する能力を磨きましょう。
オリジナリティー溢れる企画書を作成できれば、一流のゲームプランナーになることも可能です。
努力を惜しまず夢を掴んでください。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。