スマホアプリの台頭などがあり、最近はデバッガーという仕事に対する需要が以前より大きくなっています。
しかし「未経験でゲーム業界に入るのは厳しいのでは?」と考えている方も多いはず。
そこで今回、Pacific Metaマガジンではデバッガーについて以下の内容を紹介いたします。
- デバッガーとは?
- 未経験からデバッガーになるには
- デバッガーの平均年収
- デバッガーに転職するなら
また、デバッガーとテスターの違い、おすすめの資格や身につけておきたいスキルなどについてもお届けします。
デバッガーとは?
すでに理解している方もいると思いますが、最初にデバッガー職の基本説明をおこないます。
仕事内容などが具体的にイメージ出来ていない方は、ぜひご一読ください。
デバッガーの仕事内容
ゲーム業界におけるデバッガーの仕事は、チェック項目に従った動作確認をおこないバグを見つけ出すことです。
さらに経験のあるデバッガーになると、バグを見つけ出す以外にゲームをより楽しくするための改善点を提案する作業が加わる場合もあります。
ゲーム業界以外でのデバッガーは、バグの原因調査や修正までが仕事内容に含まれるケースが多いため、混同しないようにご注意ください。
デバッガーとテスターの違いは?
こちらもゲーム業界に限った話をすると、デバッガーとテスターは同じ様な意味合いで使われることがほとんどです。
ただ、「デバッガーはバグを見つける」「テスターはテストプレイをして改善点を見つける」など業務に区別をつけているパターンもありますので、アルバイトの求人募集を見るときなどは業務内容をきちんと確認するようにしましょう。
デバッガーになるには?
デバッガーになるためには、ゲームのメーカーやデバッグサービスをおこなっている企業に入る必要がありますが、ルートはいくつかあります。
- 新卒で正社員として入社する
- 他の会社から転職する
- アルバイトの求人に応募する
デバッガーになるという目的であれば、アルバイトに応募するのが最も確実です。
「デバッガー」「テスター」などのワードで検索すれば、募集している案件が割と簡単にヒットするでしょう。
未経験からデバッガーになることはできる?
最初に結論を言いますが、未経験の状態からデバッガーとして正社員になることは、新卒からでも十分可能です。
デバッガーは、プログラマーやデザイナーと違って専門的な知識やスキルを必要としません。
また、誤解されがちですがゲームが上手である必要もありません。
可能であればバイト経験などを経てから正社員になるのが理想ですが、志望動機やアピールポイントなど、通常の就活におけるツボを押さえておけば問題無いでしょう。
「デバッガーの将来性」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください!
デバッガーになるならマイナビクリエイター
「デバッガーへ転職したい」と考えている方におすすめなのがマイナビクリエイター。
マイナビクリエイターは他の就職・転職サイトとは違いゲーム・IT業界の就職に特化したサイトであり、関連業界の情報が豊富に揃っています。
さらに、キャリアアドバイザーと呼ばれる担当者がついているため、手厚く個別相談に乗ってくれます。
履歴書1つを取ってみても、ゲーム業界でアピールするために有効な書き方などを教えてくるため、専門的な相談も可能。
履歴書の添削からポートフォリオの作成、面接対策まで手広くサポートを受けられます。
また、マイナビのゲーム業界とのコネクションを活かして、メーカーによる説明会や面談等のイベントも数多く開催されています。
直接話を聞ける機会が用意されているのも嬉しいポイントですね。
もちろんデバッガーだけではなく、他の職種に対する情報も揃っていますし、将来はプランナーやディレクターになりたい、といった場合のキャリア相談にも乗ってくれるので、就職後を見据えた長い付き合いも期待出来ます。
マイナビクリエイターの評判や口コミについては、Pacific Metaマガジンでも調査記事も掲載していますので、マイナビクリエイターについてもっと知りたいという方は、こちらも参考にしてください。
デバッガー未経験者におすすめの資格
正社員を目指すといっても、未経験の状態でゲーム業界に飛び込むのは不安を感じやすいもの。
ここからは、未経験者が取得しておくと役立つ可能性の高い資格を2つ紹介します。
聞き慣れない資格かもしれませんが、これらは一般的なIT企業における「テストエンジニア」が取得を目指すデバッガー・テスター向けの資格。
ゲーム業界のデバッガーとはやや性質が異なる内容も扱っていますが、製品のチェックをおこなう、問題点を探す、改善・提案をするといった大まかな流れは共通しています。
取得は必須ではありませんが、役立つ部分は多いでしょう。
IT検証技術者認定試験
IT検証産業協会(IVIA)という一般社団法人の認定資格。
テストエンジニア向けに用意された、実務重視の資格試験です。
現在はレベル1から5までの難易度に分かれていますが、ゲームデバッガーとしては1と2を取得すれば十分。
レベル1はテスト実行者の資質を問う試験で、レベル2はテスト実行を取りまとめる立場からの出題がおこなわれます。
JSTQB認定テスト技術者資格
ソフトウェアテスト技術者認定資格運営組織(JSTQB)の認定資格。
国際的な組織とも連携している資格なので、海外でもある程度通用するのが大きな強みです。
資格は基本的な内容が問われる「Foundation Level」と上級者向けの「Advanced Level」があり、目指すべきはFoundation Level。
上で紹介したIVIAの資格は、レベル問わず試験時間が180分の大ボリュームですが、こちらのFoundation Levelは60分と比較的少ボリューム。
迷ったらこちらの資格を先にチェックしてみるのがおすすめです。
デバッガー未経験者が身に付けておきたいスキル
ここからは、資格とは別に身に付けておきたいスキルを4つ紹介。
普段の生活から意識することで、周りと差をつけることが出来るはずです。
集中力
気を抜いてバグを見逃してしまえばデバッガーとして致命的です。
そのため、業務中はムラのない集中力を持続させる必要があります。
後から鍛えるのが非常に難しい要素ですが、数時間ぶっ通しで興味の無いことに集中出来る人は絶対にいません。
デバッガーという仕事について多くの部分に興味を持ち、無理せず集中力を持続出来るようになれば完璧です。
洞察力
普通の人なら見逃しそうな細かいバグ・ミスを見つける洞察力もデバッガーには必要です。
ゲームのグラフィック・テキスト・システムなど、幅広い要素に目を配ることが求められます。
余裕があれば、普段のゲームプレイでも細かい場所に注意を払うクセをつけましょう。
バグはもちろんですが、「ここを変えればもっと良くなるのに」といった改善点についても考えられれば完璧です。
普段からちょっとした文章の間違いによく気付く人は、元から洞察力・注意力に優れており、デバッガーに向いていると言えます。
論理的思考力
バグを見つけるのが上手くても、状況や再現方法を相手に伝えられなければ、デバッガーとしての仕事を果たすことは出来ません。
バグの発生には必ず原因がありますので、どういった行動をしたらその結果に行き着いたのか、過程を順序立てて説明する論理性が求められます。
時にはバグの発生原因を仮定することで新たなバグに当たりをつけることも可能になるので、効率的に多くのバグを発見するために必要な能力とも言えるでしょう。
文章・会話どちらにおいても、情報を正確に伝えることを心がけましょう。
コミュニケーション能力
どの職場、どの職業でも必要な要素ですが、デバッガーにもやはりコミュニケーション能力が求められます。
論理的思考力の欄でも触れましたが、デバッガーは見つけたバグ・不具合などを他のメンバーに伝えるまでが仕事です。
一方的に情報を渡して終わりではなく、原因調査や仕様の変更をおこなううえで議論が必要になることもあるでしょう。
プランナーやプログラマーといった開発者サイドに対して、積極的な意見交換をおこなえるデバッガーは職場でも常に重宝されます。
デバッガーの平均年収は?
デバッガーという仕事は会社によって業務内容にばらつきがあるため、「平均年収○○万円」というはっきりした数字は出せないですが、「デバッガー」「テスター」といったワードを元にすると、200万円~400万円の間が多いようです。
金額を見ると低い印象があるかもしれませんが、デバッガーは将来プランナー・ディレクターといった企画職に繋がる職種でもあります。
企画職としてチームをまとめる立場になれば、当然年収もアップしていくため将来性にも期待が持てます。
ゲーム業界全体でのキャリアプランを考えれば、デバッガーとしてスタートを切るのは決して悪い選択肢ではありません。
未経験からデバッガーになることのまとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、未経験からデバッガーを目指すにあたってのおすすめ資格・スキルなどを紹介してきました。
- デバッガーとテスターは同じ意味合いで使われることが多く「バグを見つける」「改善点を提案する」などの仕事があるが、違う場合もあるので求人ではよく確認した方がいい。
- 未経験でも十分正社員になれるが、資格やスキルを身につけおけばさらに安心できる。
- デバッガーの平均年収は200万円~400万円とやや低い印象だが、企画職へと繋がる将来性のある職種でもある。
デバッガーは特別な技術を必要としない職種ですが、集中力・洞察力といった能力が求められるため、性格的なものも含めて多少の向き不向きがある仕事ではあります。
とは言え、「好きなことなら何時間でも集中力が持つ」という方も多いはず。
まずはデバッガーの仕事に興味を持つことから始め、未経験でも積極的にチャレンジしてみることをおすすめいたします。
「デバッガー以外でゲーム業界にかかわる仕事」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!