イラストレーターには企業に入社して働く方法と、フリーランスのイラストレーターとして働く方法があります。
日本では、2019年末から起きたコロナ禍を境に働き方も一層多様化してきました。
中には「フリーランスのイラストレーターになって自由に仕事がしたい。」と考える方もおられるのではないでしょうか。
そこで今回Pacific Metaマガジンでは以下の内容を中心にご紹介したいと思います。
- フリーランスイラストレーターのなり方・始め方
- フリーランスイラストレーターの仕事内容
- フリーランスのイラストレーターになった時のメリット
- フリーランスイラストレーターにおススメの仕事受注サイトや書籍
また、新卒でフリーランスイラストレーターになりたい方のためにススメする代々木アニメーション学院の詳細情報もお伝えしていきます。
フリーランスと会社勤務のイラストレーターの違いとは?
フリーランスのイラストレーターと会社勤務のイラストレーターは、どちらも「イラストを描く」という意味では同じです。
手掛けるイラストは、ゲームキャラクターやパッケージに使われるもの、広告や企業向けのデザインなど多岐に渡ります。
けれども、両者の働き方には大きな違いがあります。
会社勤務とフリーランスでの一番大きな違いは報酬面になります。
フリーランスは一定以上の技術があれば、会社員よりも収入は多くなることがほとんどです。
年収が数千万円というフリーランスイラストレーターも多くいるので、やりがいがありますね。
その分、フリーランスのイラストレーターには「独創性」がありセンスを感じる作品を作る技術が求められます。
ただ「イラストがうまい」だけではクライアントから仕事を受けることは難しいと考えましょう。
また、会社勤務のイラストレーターは勤務先から受注されたイラストを描くことが業務の全てですが、フリーランスでは、イラストを描く前に自分で営業をしてクライアントに認めてもらわなければなりません。
他にも会社勤務とは異なり、経理やスケジュール管理なども全て自分でしていきます。
ちなみに同じくイラストを描く人で「絵師」と呼ばれる方もいます。
絵師とイラストレーターを混同してしまうこともありますが、両者には違いがあります。
絵師とは基本的には漫画やゲームなどのイラストを主に描く人で、あくまでも趣味の範疇で活動をする人のことを指します。
フリーランスのイラストレーターのなり方・始め方
イラストレーターはアナログで手書きが当たり前だった時代には紙にイラストを描いていましたが、パソコンが広く普及してからはデジタルでイラストを描けることが必須になりました。
ですので、フリーランスイラストレーターになるための準備としてイラスト用のソフトを使うことができる技術を身につけておきましょう。
ソフトにはPhotoshopやillustratorなどがあり、SAI、CRIPSTUDIOなども使える状態でスタートします。
この他イラストレーターでフリーランスになる時には、事前に開業届を税務署に提出しておくと確定申告のときスムーズになります。
開業届は最寄りの税務署のカウンターか国税庁のホームページから手に入れることができます。
ポートフォリオを制作する
ポートフォリオとは「自分の実績や成果、作品を一覧にしたもの」です。
簡単にいうとフリーランスの履歴書といったところでしょうか。
フリーランスイラストレーターにとって、ポートフォリオは自身の実力を伝えられる大事な営業道具になりますので、念入りに準備しておくことが大切です。
しかしポートフォリオをただの作品集としてしまうと、失敗につながってしまいます。
ポートフォリオにはしっかりと自分をアピールできるよう、自己紹介やこだわりなどを文章にして書きましょう。
クライアントにも作品のイメージが伝わるように、イラスト単体のものだけでなく「モックアップ」で見せることも良い方法です。
ポートフォリオはホームページやサイトを通じて作成できます。
出来上がったポートフォリオは営業に行くときに冊子として持ち込んだり、ネット閲覧できるようにします。
また同時に名刺を作成して、いつでもクライアントに渡せるよう準備しておくとよいでしょう。
フリーランスイラストレーターにとっての名刺は、自分の技術をアピールできるポイントにもなります。
仕事を探す・グッズを作って売る
ポートフォリオが用意できたら仕事を探します。
営業をして売り込むことになるのですが、実際には飛び込みで企業に行くということはあまりありません。
方法としては講演会に参加したり、展覧会などに募集をしたり、クラウドソーシングを利用したりします。
また、エージェントを使って依頼を受ける方法も効果的です。
クラウドソーシング使って仕事をする場合は10%前後の手数料がかかることが大半なので留意しましょう。
クラウドソーシングは個人からの依頼も多く他の手段で受ける仕事よりも報酬が低いことが多いので、初心者で経験を積みたい方向けといえます。
常駐タイプの仕事を受けたかったり単価が高額な案件をほしい場合にはエージェントに登録すると良いですね。
サービス内容や取り扱っている案件はエージェントによって異なるので、イラストレーターに特化したフリーランスエージェントに登録することが大切です。
また、クライアントと直接取引することが決定した時は契約書を作成することも大切です。
契約書は、クライアントとの信頼関係を築く上で重要になります。
2021年現在、契約書をネット上で交わすことができる「電子契約書」が活用される機会が多くなっています。
書式契約書より手軽で手間がかからないので大変便利ですよ。
フリーランスイラストレーターの仕事内容には、クライアントからの案件を受ける以外にも色々なものがあります。
グッズ製作をすることも収益アップにつながります。
オリジナルのキャラクターを作ったりロゴを作成し、グッズにして販売することは一見大変手間がかかるイメージがあると思います。
しかし、サイトを利用すればデザインから製品作成まで比較的簡単に作成することができます。
個人でグッズを制作することは自由な発想を活かすことができ、イラストレーターとしての認知度もあげることができるので是非チャレンジしてみてくださいね。
フリーランスのイラストレーターのメリット
ここでフリーランスイラストレーターになったとき、具体的にどんなメリットがあるか詳細をご紹介しましょう。
好きな時間・好きな場所で働ける
副業としてイラストレーターをやりたい、家族の都合で仕事をする時間が限定されているなど、会社に勤務することができない事情がある方でも、フリーランスなら自分の都合の良い時間で仕事をすることができます。
パソコンがあれば場所も問われないので、好きな場所で仕事ができるのも良いですね。
仕事を選ぶことができる
会社勤務のイラストレーターの場合、勤める会社の指示でイラストを描くことになります。
フリーランスなら自分が好きなジャンルや得意な分野を選んで仕事をすることができます。
自分で仕事を選ぶことができるのでモチベーションを維持しやすいというメリットがあります。
働けば働いた分だけ収入が増える
フリーランスイラストレーターは、描けば描いた分収入をもらうことができます。
フリーランスは1件毎の案件も多く、毎月の収入が安定しにくいというデメリットもありますが、努力すれば高額収入を目指すことも可能です。
「自分の好きなジャンルで作品をつくることができる」「作品を評価してもらい、収入も伴ってくる」ということはクリエイターとしてはこの上なくやりがいがあると思います。
フリーランスのイラストレーターが仕事を受注できるサイトを紹介
次にフリーランスのイラストレーターが仕事を受けられるクラウドソーシングのサイトをご紹介します。
登録は無料となっているので気になるサイトがあれば登録して、やりやすい案件を受注してみるとよいですね。
ランサーズ
日本で初めてクラウドソーシングを開始したサイトです。
案件数は業界トップで35万件以上のクライアント実績があります。
ランサーズ | 日本最大級のクラウドソーシング仕事依頼サイト (lancers.jp)
クラウドワークス
2012年よりサービスを開始した業界最大手のクラウドソーシングサービスのひとつです。
登録者数は2021年で200万人以上おり、初心者向けの案件数が多いのが特徴になります。
ココナラ
ココナラはワーカーが自身のスキルをクライアントにアピールして仕事を発注してもらうシステムのクラウドソーシングサービスです。
取引が成立すると25%の手数料がかかりますが、高額案件になると手数料が安くなっていくのが特徴です。
ココナラ – みんなの得意を売り買い スキルマーケット (coconala.com)
SKIMA
SKIMAはココナラと同様、自身の制作スキルを活かせるサービスを提供しています。
他にも「リクエスト」機能も付いているため、クライアントの依頼を受注するスタイルも採用しているのでより仕事がしやすい環境になっているのが特徴です。
運営会社は「株式会社ビジュアルワークス」です。
ゲームや漫画系ポータルに特化した会社なので、フリーランスイラストレーターが活躍しやすいサイトになっています。
TOP | スキマ – スキルのオーダーメイドマーケット – SKIMA
フリーランスのイラストレーターにおすすめの本
フリーランスイラストレーター向けに執筆された本も複数発行されています。
ここではその一部を紹介します。
これからフリーランスで仕事をする人にとって必要な情報があり、とても勉強になりますので参考にしてみてください。
世界一やさしいフリーランスの教科書1年生
著者の高田ゲンキ氏はドイツ在住のイラストレーターです。
「フリーランスという働き方」について実体験を踏まえながらわかりやすく説明しています。
フリーランスとして働くための入門書になります。
才能はいらない イラストで食う技術
著者のニリツ氏はゲームの原画マンとしても活躍するイラストレーターです。
「天才でない人がイラストを描けるようになるための考え方」を展開し、ライトノベル装画を題材にした実例解説を行っています。
はじめてでもわかる! イラストでお金を生み出す秘訣 神技作画シリーズ
著者は虎硬氏。
イラストレーターで活躍するとともにプロデューサーとしてコンテンツ事業も企画しています。
イラストで稼ぎたくなったらまず読んでほしい本です。
最新の業界情報が詳しく書かれていて、フリーランスで仕事の依頼がくるためのノウハウも満載となっています。
フリーランスのイラストレーターの平均的な年収
2021年時点でのフリーランスイラストレーターの平均年収は約280万円となっています。
ですが、このデータはほとんど仕事をしていないような副業イラストレーターからプロとして働いているイラストレーターまで全ての平均値となっているため、参考程度として考えた方がよいでしょう。
イラストレーターの1枚あたりの受注単価は下記のようになります。
- 有名イラストレーター…5万円から10万円
- 中堅イラストレーター…3万円から5万円
- 初心者イラストレーター1万円未満
これを参考に月単価を出し、年収を計算すると分かりやすいですね。
フリーランスイラストレーターの確定申告のやり方は?
フリーランスのイラストレーターは収入が基礎控除額である48万円を超えた場合…つまり実際の所得が49万円以上になった場合、確定申告が必要になります。
(ただし年収2,400万円を超える場合は基礎控除は38万円となります。)
所得とは諸経費を引いて実際に手元に残った金額のことなので、年収とは異なります。
フリーランスイラストレーターは「確定申告書B」という書式を利用することになります。
確定申告や税金対策については色々なところから確定申告ソフトが出ています。
中には無料で使い勝手の良いものもあるので自分に合ったものを探し、積極的に利用するとよいでしょう。
フリーランスのイラストレーターを目指すなら代々木アニメーション学院!
イラストレーターになる一番の近道は何だと思いますか?
独学でイラストを勉強する、絵画教室などに通ってみる、…などいくつも方法はあります。
その中で一番確実なのは、専門学校に通って基本から応用までしっかりと学ぶことだといえます。
よく「新卒でフリーランスインストラクターになっても失敗する。仕事がない。」ということを聞きますが、専門学校に入学すれば卒業と同時に即フリーランスのイラストレーターとして働くことができます。
数ある専門学校の中でもっともおススメするのが代々木アニメーション学院です。
代々木アニメーション学院にはイラストレーターになるためのノウハウがぎっしり詰まった「イラスト科」があります。
イラスト科では、初心者でも1年間で業界に通用できるようになるためのカリキュラムが組まれています。
- 「キャラクターデザイン学」ではデザイン力と業界必須ソフトの技術
- 「人体描画」カリキュラムでは人間の描き方の基本から応用
- 同時に衣装や小物・背景までの画力
- PCを使った彩色テクニックを
- 色彩学ではアニメ塗りや水彩塗り、厚塗りなどプロが使用するテクニック
- 背景差分のテクニック
- プロの現場と同じ教材を使用し、1年生のうちからポートフォリオの作成をスタートするため、フリーランスでスタートした時点で即営業をすることが可能
- イラスト業界の採用担当者による説明会を実施し、業界に必要な人物像や技術、ポートフォリオを知ることが可能
他校では学ぶことができない、43年の実績を活かしたカリキュラムで新卒からフリーランスで活躍できるイラストレーターを目指しましょう!
イラストレーターのフリーランスについてのまとめ
- フリーランスイラストレーターと会社勤務のイラストレーターの一番大きな違いは収入である。
- フリーランスのイラストレーターになるためには、作品作成に必要なソフトのスキル、開業届の提出、ポートフォリオの作成を準備する必要がある。
- フリーランスイラストレーターは、クライアントから直接受けるほか、募集項目に応募する、クラウドソーシングやエージェントを利用するなどして仕事を受注する。
- フリーランスイラストレーターはグッズを作成し販売すれば、知名度もあがり仕事の幅が広がるため活用するとよい。
- フリーランスのイラストレーターには好きな時間・場所で仕事ができる、自分がやりたい仕事内容を選ぶことができる、努力したぶんだけ収入を得られるというメリットがある。
- フリーランスのイラストレーターが仕事を受注できるサイトはランサーズ・クラウドワークス・ココナラ・SKIMAなどがある。
- フリーランスイラストレーター向けの書籍も複数あり、仕事に活かすことができる。
- 2021年時点でのフリーランスイラストレーターの平均年収は約280万円ほどだが、実際は1枚単価での受注になることが多く、経験年数や技術で金額に差があるので参考程度に考えるとよい。
- フリーランスのイラストレーターが一定収入を超えた場合、確定申告をする必要がある。
- 新卒でフリーランスイラストレーターになるためには代々木アニメーション学院をおススメする。
自分の実力を遺憾なく発揮できるフリーランスのイラストレーターは大変やりがいのある仕事ですね。
今回Pacific Metaマガジンでは、フリーランスイラストレーターの仕事について深堀りしてみました。