クリエイター・デザイナーの中でも、CGの制作に特化している職業をCGクリエイターといいます。
ですが、CGクリエイターの仕事や必要な資格など、目指していくにあたって多くの疑問があるかと思います。
そこで今回Pacific Metaマガジンでは、CGクリエイターの具体的な仕事内容と資格について解説していきます。
- CGクリエイターの仕事内容とは
- 「CGクリエイター検定」の概要・形式とは
- CGクリエイターにおすすめの資格とは
これらについて深掘りしていきます。
この記事を読むことで、CGクリエイターという職業への理解を深めることができ、就職・転職後もより高度な知識やスキルを身につけることができます。
CGクリエイターの仕事内容とは?
CGクリエイターの主な仕事内容は、コンピューターの専用ソフトでCGを制作することです。
モデリングやアニメーションなど、作業量がかなり膨大なため、多くの人はチームとして役割を分担して進めていきます。
- モデラー
- アニメーター
- テクスチャーアーティスト
- エフェクトアーティスト
- コンポジター
などなど、1つの作品に対して多くの要素があるので、複数人で作業を分担したほうが効率的に作業を進めることができます。
CGはアニメやゲーム、映画だけでなく、ビジネスの広告やイメージ映像などにも使われているので、CGクリエイターとしての需要はまだまだ高まっていくでしょう。
CGクリエイターに必要な資格はある?
CGクリエイターになるにあたって、絶対に必要な資格というのはありません。
もちろんCGやPCに関する資格は多く存在しますが、それらを持っていなかったとしてもCGクリエイターになることは可能です。
ですが、資格を持っていることで、企業に採用してもらいやすくなったり、CGクリエイターとしての需要が高まったりします。
必須ではないので、自分が目指しているポジションに合わせて資格を取得していくと良いでしょう。
CGクリエイターのための資格「CGクリエイター検定」とは?
「CGクリエイター検定」とは、CGを使うクリエイターのための検定で、CGに関する知識や能力が求められます。
CGクリエイター検定の資格を持っていることで、CGを扱うスキルを学び、実績として生かすことができるので、CGクリエイターにおすすめの資格です。
- 概要
- 形式・内容
- 難易度・合格率
CGクリエイター検定を、これらの3つに分けて詳細を解説していくので、ぜひ参考にしてください。
試験の概要
レベル | ベーシック | エキスパート |
概要 | 知識の理解 | 専門知識の理解 知識を応用する能力 |
検定日程 | 7月・11月(年2回) | 7月・11月(年2回) |
検定料 | 5,600円 | 6,700円 |
CGクリエイター検定は、「ベーシック」と「エキスパート」の2つのクラスに分かれています。
ベーシックでは基礎的な知識について問われ、エキスパートではより専門的な知識と応用する能力が求められます。
どちらも年に2回の受験が可能ですが、検定料がそれぞれ異なるので覚えておきましょう。
CGクリエイターとして活動するのであれば、少なくともベーシック、できればエキスパートまで取っておくのが望ましいです。
いきなりエキスパートに挑戦するのではなく、ベーシックで基礎的な知識を見つけてから挑戦するほうがより効率的に学習できます。
試験の形式・内容
レベル | ベーシック | エキスパート |
試験形式 | マークシート | マークシート |
問題数 | 10問 | 10問 |
試験時間 | 60分 | 80分 |
試験形式や問題数には違いはありませんが、試験時間はベーシックが60分、エキスパートは80分と異なります。
ベーシックとエキスパートで問題の内容は変わりますが、出題範囲は大きく分けて5つになります。
- 表現の基礎
- 2次元CGと撮影
- 3次元CG
- 知的財産権
- 関連知識
試験に合格するためには、この5つの知識をバランスよく押さえることが重要です。
エキスパートになると、これがより細分化されて、撮影や編集、アニメーションなどの様々な分野について詳しく問われます。
プロダクションワークも出題範囲に含まれているので、実際の業務で生かせる知識も学べるのが特徴的です。
試験の難易度・合格率
試験の合格率は、ベーシックが63.9%、エキスパートが20.8%となっています。(※2021年度前期時点)
それぞれ1000人以上の応募者がいますが、どちらも合格率はやや低い傾向となっています。
ベーシックを受験する際は、基礎知識だからといって手を抜くのではなく、どんな問題が来ても答えられるよう綿密に対策しておくことが重要です。
一方でエキスパートの場合は、ベーシックよりもかなり難易度が高いので、より多くの時間をかけて勉強する必要があります。
数ヶ月から半年、もしくは1年以上のように長期の時間をかけて、知識や技術を発揮できるよう地道に継続していきましょう。
その年によって合格率は大きく変動するので、あくまで目安として捉えるのが適しています。
CGクリエイター検定に合格するメリットとは?
CGクリエイター検定に合格する主なメリットは、以下の3つになります。
- CG業界への就職がしやすくなる
- より専門的な知識やスキルが身につく
- 未経験者よりも出世しやすくなる
CGクリエイター検定に合格することで、実績としてアピールすることができるので、それだけでも採用率は上がります。
また、合格するにあたって様々な知識や技術を覚えなければならないので、合格できればそれだけの専門的な能力があるということになります。
なので、CGクリエイター検定に合格することができれば、就職後もCGクリエイターとしての実力が発揮できます。
より高い成果を出せれば出世にも関わってくるので、検定に合格してスキルを磨いていきましょう。
CGクリエイター検定の取得にオススメの書籍
CGクリエイター検定の取得におすすめの書籍は「CGクリエイター検定エキスパート・ベーシック公式問題集(改訂第二版)」です。
CGクリエイター検定を実施しているCG-ARTSの公式問題集であるため、これを活用するだけでも合格率はかなり高まります。
過去問を練習問題として再編しているため、過去の傾向から出題される問題を読みやすくもなります。
ベーシック・エキスパートの両方に対応しているので、テキストとセットで活用していきましょう。
その他CGクリエイターにオススメの資格
CGクリエイター検定以外にも、CGクリエイターにおすすめの資格はあります。
- 色彩検定
- 画像処理エンジニア検定
- CGエンジニア検定
これらの資格を持っていることで、CG制作のスキルの幅が広がり、より多くの仕事を受注できるようになります。
色彩検定
色彩検定とは、色彩についての幅広い知識・技能が問われる検定です。
現在は「文部科学省後援色彩検定」として実施されており、毎年多くの人が受験しています。
レベルは1級・2級・3級・UC級の4段階に分かれており、受験をするにあたってのハードルが低いのが特徴的です。
色彩に関する知識や技能があることで、より細部にこだわったCG作品を作ることができるので、CGクリエイターにもおすすめです。
画像処理エンジニア検定
画像処理エンジニア検定とは、画像処理の開発・設計に関する知識が求められる検定です。
この検定に合格することで、デジタル画像処理に関する技術が身につくので、より高度な表現をすることができます。
試験レベルはベーシックとエキスパートに分かれており、ベーシックでは画像処理などに関する基礎知識、エキスパートではより専門的な知識と応用力が求められます。
画僧処理は様々な分野に応用できるため、CGクリエイターだけでなく、デザイナーやプログラマーにもおすすめの資格です。
CGエンジニア検定
CGエンジニア検定とは、CGに関する基礎知識やシステム開発に関する幅広い知識が求められる検定です。
試験レベルはベーシックとエキスパートの2種類に分かれており、年齢・学歴問わず誰でも受験することができます。
モデリングやレンダリング、アニメーションなど、CGクリエイターとして実践的な知識や能力を身に着けることができます。
エンジニアやプログラマーなど、コンピューターを扱う職業では必要となる知識が問われるので、CGクリエイターと同様にメリットが豊富です。
CGクリエイターの資格についてまとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、CGクリエイターの仕事内容や資格について解説してきました。
- CGクリエイターの仕事はチームで分担して行う
- CGクリエイター検定に合格することで知識やスキルが身につく
- 色彩検定や画像処理エンジニア検定も効果的
CGクリエイターという職業に関連する資格は沢山あるので、より自分の仕事や適性にあったものから挑戦していきましょう。
エンジニアやデザイナーなど、他分野の知識やスキルについて触れていくことで、より幅広い視野でCGを制作することができます。
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