アニメの世界でアニメーターとして就職するためには高い画力の絵を描けないといけません。
そんな画力を高めるための練習法として模写がよくあげられますよね。
模写を極めるとアニメーターのような絵を描くことができます。
そこで今回eスポではアニメーターと模写について以下の内容についてご紹介していきます。
- アニメーターに模写をする能力は必要か
- 絵が上手くなるための模写練習のコツ
- アニメーターになるためにおすすめの専門学校について
その他にもアニメーターの画集なんかも一緒にご紹介していきます。
アニメーターには模写技術が必要?
アニメーターには模写技術が必要かどうかですが、結論から言ってしまうと模写技術はあるほうが良いでしょう。
アニメーターとして就職する際のポートフォリオにも模写は使えます。
模写はすでに完成されているイラストをそっくりそのまま書き写す行為です。
アニメーターはコンテを見て作画をしていくので、視覚から取り入れた情報をそのまま再現するという技術は必要不可欠です。
その根拠として、プロのアニメーターとして活躍されている室井康雄さんも模写を磨くことを推奨されています。
室井さんは大学を卒業後にスタジオジブリに入社し、退社後はフリーのアニメーターとしてNARUTOや新劇場版エヴァ破、Qなどで作画を担当されている一流のアニメーターさんです。
室井さんは自身が講師を務める「アニメ私塾」の中で、見たものを正確に表現することが絵の基本であり他の技術を習得するための基礎であると訴えており、アニメーターにとって大事な要素であることが分かります。
模写を正確にできないと手や目といった、細かな部分が曖昧なままになってしまい、絵の上達に関して遠まりをしてしまうからです。
そして新人のアニメーターには素早く、正確に模写できることが求められるとも言っています。
アニメーターは一日に何百枚といった数の絵を描くので、プロジェクトの進行を滞らせないためにも描くスピードも大事な要素であるといえますね。
模写をする上でたくさん絵を描くことも大事ですが、よく見て観察することも同じように大事であり、室井さんがおっしゃるように素早くより正確な模写ができるように地道に練習してみましょう。
「アニメーター 画力」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
絵が上手くなる!模写練習5つのコツ
模写練習を行うにしてもただなにも考えずに描いていたら上手くなることは難しいでしょう。
ということで模写をするときにどういうことを意識して描いたらいいのかなど、模写練習のやり方のコツについてご紹介します。
実物を想像しながら描く
模写をする際に実物がそこにあることを想像しながら描いていくことがいいでしょう。
というのも最終的には模写ではなく、自分の手で一から絵を描けるスキルが必要になるので、そのときの想像力を養うためです。
想像力はその人が持っている感性だけでなく、これまで積み上げてきた絵の引き出しによっても鍛えられるのでとりあえず数をこなしていくというのが大事になってくるでしょう。
細かいところも似せられるように描く
模写をする際によくあるのが、顔はこだわって描くけど、手足や服のシワなど細かいところは雑に描いてしまうということです。
たしかにそういった細部まで丁寧に模写することは根気がいりますし、顔に比べて楽しくもないでしょう。
しかしアニメーターはどんな部位でもどんな物でも完璧に描かないといけないので、そういった細かな部分からも逃げずにしっかりと描くように心がけないといけません。
まずはスケッチしてから模写するなど細かいところも描けるように練習しましょう。
隠れている部分も描く
絵の上達には色々なシチュエーションで、絵を描ける必要があります。
模写をする際に隠れている部分があったとしてもあえて描き足すことで絵の引き出しが増えることでしょう。
人物だけでなく背景も描く
アニメーターは人物だけを描く仕事ではありません。
アニメとして完成させるためには、もちろん背景も必要になります。
背景がおざなりになっていると作品全体がチープに見えてクオリティが下がってしまうでしょう。
実際にキャラクターがその場にいるかのように背景も再現できるように、必ず背景も一緒に模写するようにします。
描く速さも意識する
1日に数百枚もの絵を描くアニメーターにとって絵を描くスピードはかなり大事です。
たとえどんなに綺麗な絵が描けたとしても、一つの絵に何時間もかけているようだとアニメーターとして採用されることは難しいでしょう。
かといって絵のクオリティが下がってもダメなので、クオリティは保持したまま描くスピードをあげられるように意識して普段の練習に取り組むようにしましょう。
模写練習におすすめの画集・マンガ
続いては模写の練習の参考にしてもらいたい、画集やマンガをご紹介します。
アニメーターの画集
まず紹介するのがアニメーターの画集です。
吉成曜画集 イラストレーション編
こちらの画集はとにかく画力が高く、見るだけでも参考になるでしょう。
ある程度の画力がないと模写は難しいかもしれませんが勉強になることは間違いなしです。
To LOVEる―とらぶる―ダークネス画集
美少女系のイラストを描きたい方はこちらの画集がおすすめです。
少し露出が多めなので、体の曲線などを勉強するのには最適でしょう。
吉田流!アニメフェクト作画
炎、水、風、光、煙といったアニメのエフェクトを勉強するのに最適な画集です。
アニメーターは人だけでなく物やエフェクトも描く必要があるので、基礎が固まってきたら取り組んでみると良いでしょう。
アニメーターがおすすめするマンガ
絵の練習に参考になるマンガは実際にアニメーターの方がおすすめしているマンガを読むのがいいでしょう。
続いてはアニメーターの西澤晋さんがおすすめしているマンガをご紹介します。
【安彦良和】機動戦士ガンダム THE ORIGIN
機動戦士ガンダム THE ORIGINの安彦良和さんは映画の画面を意識した照明で絵を作っており、動きの感覚などが参考になるでしょう。
【浦沢直樹】20世紀少年
20世紀少年の浦沢直樹さんはキャラクターのバリエーションがとても豊かで、キャラクターの書き分けなどが参考になるでしょう。
【能條純一】月下の棋士
月下の棋士の能條純一さんは日本人の顔を描くのが上手で、キャラクターの特徴を細部まで上手に描く能力が身につくでしょう。
模写をする前に見て欲しい「アニメーターズ・サバイバルキット」
アニーターズ・サバイバルキットはアニメーターを目指す人にはぜひ目を通してもらいたい一冊です。
こちらの本には実践的なアニメーションから、CGや手書きといった基本を教えてくれます。
初学者の方からある程度精通している方までさまざまな方に参考になるので、模写をする前に一度手に取って見てみることをおすすめします。
アニメーターを目指すなら専門学校がおすすめ
アニメーターのような専門的な職業は独学よりも専門学校で学ぶのが一番です。
ということで次はeスポがおすすめするアニメーターになるための専門学校を3つご紹介します。
代々木アニメーション学院
学科・コース |
アニメーター科 |
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応募資格 |
義務教育修了以上 外国籍の場合は ・日本語能力試験N2以上の合格者 ・日本留学試験の日本語科目の200点以上の取得者 のどちらかに当てはまる |
学費 |
初年度学費合計:1,597,000円 |
ホームページ | https://www.yoani.co.jp |
代々木アニメーション学院はアニメ、ゲーム、YouTubeといったエンタメ業界に特化した専門学校です。
その中のアニメーター科ではアニメーターに必要な人体模写、作画技法などについて2年間みっちり勉強することができます。
この代々木アニメーション学院のアニメーター科で学ぶことによってアニメーターはもちろんアニメ監督、作画監督、アニメ作家などさまざまな職業につくことが可能です。
気になる方はぜひ資料請求をしてみてくださいね。
総合学園ヒューマンアカデミー
学科・コース | アニメーター専攻 |
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応募資格 | 全日制学科4月生として入学が可能な方 |
学費 | 初年度学費合計:約1,000,000円〜1,700,000 ※カレッジや校舎によって異なる |
ホームページ | https://ha.athuman.com/sp/ |
総合学園ヒューマンアカデミーのアニメーター専攻では、アニメーターに必須の2Dで絵を描くスキルだけでなく、3Dのアニメーションも学ぶことができます。
今や手書きでのアニメーション制作の数は少なくなってきており、時代に沿う形の3Dアニメーションのスキルはアニメーターとして就職するためにはかなり有利なスキルとなるでしょう。
こちらの総合学園ヒューマンアカデミーで学ぶとアニメーターはもちろん3Dアニメーターやアニメ作家、ディレクターなど幅広い職に就くことが可能です。
総合学園ヒューマンアカデミーではアニメ以外にも動画クリエイターやデザインといったさまざまなカレッジが存在するので、気になった方は資料請求をしてみてくださいね。
アミューズメントメディア総合学院
学科・コース | アニメーション学科 アニメーター・監督専攻 |
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応募資格 | 高等学校卒業以上 高等学校卒業程度認定試験(旧大検)合格者上記と同等以上の学力があると認められる者 |
学費 | 初年度学費合計:1,280,000 |
ホームページ | https://www.amgakuin.co.jp |
アミューズメントメディア総合学院では、経験ゼロから「作画」「演出」「パース」「デッサン」といったアニメーターに必要な基礎スキルを2年間みっちりと学ぶことができます。
他の専門学校ではある程度の画力がある前提ですが、こちらの学校では完全未経験でも1から教えてもらうことができるのが特徴ですね。
こちらのアミューズメントメディア総合学院では将来的にアニメーターやアニメ監督として就職することが可能です。
まずは資料請求からしてみましょう。
「アミューズメントメディア総合学院」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
アニメーターの模写のまとめ
今回eスポではアニメーターの模写について解説してきました。
それでは今回の内容を振り返ってみましょう。
- アニメーターに模写技術は必要不可欠
- プロのアニメーターも模写を推奨している
- アニメーターは画力だけでなく、絵を描くスピードも大切
アニメーターは技術がものをいう職業です。
そしてアニメーターに必要な画力はとても高いです。
絵のスキル上達はなかなか時間がかかるものですが、アニメの原画を模写するなどして一生懸命頑張れば必ず夢は叶うと思います。
もしアニメーターを目指している方がいれば、ぜひ諦めずに頑張ってくださいね!