「アニメーターの給料って高いの?」「海外や中国はどれくらいの収入をもらっているの?」
アニメーターを志望する方にとってアニメーターがどれくらいの給料をもらっているのかは大きな問題ですよね?
今回Pacific Metaマガジンではアニメーターの給料について以下の内容を紹介します。
- アニメーターの給料は高い?低い?
- アニメーターの平均年収、月収、時給
- 海外のアニメーターの給料について
- 若手アニメーターの給料が低い理由
- アニメーターの給料を上げる方法
アニメーターとは
アニメーターとはアニメーション制作で、動画や原画を担当する職業のことを言います。
アニメーターには「動画マン」と「原画マン」の2種類います。
特に若手時代の内は動画マン、原画マンとして経験を積み、その後作画監督などに昇格することができます。
動画マンの業務内容は中割やクリーンナップといって、原画マンが書いたラフを綺麗に清書したり、原画と原画の間を埋めるイラストを担当します。
原画マンは監督が描いた絵コンテやレイアウトといった設定資料を元に、キャラクターや背景を描きます。
作品の中心となるキャラクターや背景を描く業務のため、動画マンと比較しても重要度が高い仕事とされています。
そのため動画マンとして経験を積んだアニメーターが原画マンになることができるのです。
アニメーターの給料は高い?安い?
アニメーターと聞くと激務な割に給料が安いというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?
アニメーターの給料が安いといわれるのは、若手時代の給料の安さが原因となっていることが多いのです。
というのも20代のアニメーターの平均年収は110万円ほどで、同じ20代の他業種と比較してみても2倍近く年収に差があることがわかります。
下記は業種の20代前半の平均年収です。
20代後半になるとさらに年収が増えるためその差は大きく広がります。
- 製造業:243.7万円
- 宿泊業飲食サービス業:240.2万円
- 金融業・保険業:276.0万円
- 教育・学習支援:266.6万円
しかし、アニメーターを続けることで画力やスキルが向上すると同時に、年収も上がり40代以上になるころには他の業種の平均年収と大きな差はなくなります。
アニメーターの給料・収入について
ここからはアニメーターの給料についてより具体的に紹介します。
他の業種と比較して安いと言われてしまう若手時代からベテラン世代まで年齢別に平均年収、月収、時給などを見てみましょう。
アニメーターの場合、年齢とともに画力やスキルが向上により重要度の高い仕事を担当することで収入に違いが生まれます。
どんな業種が給料が高いのかも合わせてチェックしましょう。
アニメーターの平均年収
アニメーターの平均年収は248万円です。
平均年収には20代の若手時代の低い年収が計算に入っているため、全体の平均年収が低いようにとらえられてしまいますが、40代の平均年収は330万円ほどにもなり他業種との大きな差は感じられません。
というのも若手時代は動画や仕上げなど単価の低い業種を担当することが多く、年収が110万円から190万円と同世代と比較しても年収が低く設定されています。
しかし、アニメーターを続けることで画力やスキルが向上し原画、作画監督とステップアップすれば年収500万円から600万円にも及びます。
さらに監督ともなれば年収1000万円と全業種の平均年収よりも多くの収入を得られるでしょう。
アニメーターの平均月収
アニメーターの平均月収は約20万円ほどです。
この平均月収は前の項目で紹介したアニメーターの平均年収である248万円を12ヶ月で割った金額となります。
年収が低いと言われることの多い、若手時代の場合も計算してみましょう。
アニメーターの若手時代の平均年収は110万円ほどですので、月収に換算すると9万円ほどと20代の平均月収の半分ほどということがわかります。
40代ともなると動画や仕上げといった低単価の業種からステップアップし、より単価の高い業種を請け負うため平均で30万円近く収入を得られるようになります。
若手時代にはアニメーターの仕事だけでは生活費が支払えないため、その多くはアルバイトなどを掛け持ちしながら仕事を続けています。
アニメーターの時給
アニメーターの時給はどれくらいもらえるのか調べてみました。
実はアニメーターの雇用形態の多くはフリーランスや業務委託となっており、正社員や契約社員として働くアニメーターが少ないことから固定給をもらえる人は少ないのです。
アニメーターの場合には完全出来高制といわれており、どれだけ絵を描けたかが時給や収入に繋がってきます。
若手時代のアニメーターが担当することの多い動画は、1枚で150円から250円ほどと言われており、1枚の動画を書き上げるまで20分から60分ほどかかります。
そのため多くても時給750円ほどにしかなりません。
また、原画になると1カット2,000円から4,500円ほどと単価は上がりますが、原画1カットに平均で4時間ほどかかるため、時給換算すると500円から1,100円ほどとなります。
中国・海外のアニメーターの給料は?
日本のアニメーターは若手時代は給料が他の業種と比較してみても低いことがわかりましたが、中国や海外のアニメーターの給料はどうなのでしょうか?
ここからは海外やアニメ産業が急成長している中国のアニメーターの給料について紹介します。
中国のアニメーターの給料
中国のアニメーターの給料について見ていきましょう。
中国の求人サイトに掲載されたアニメーターの平均月収は日本円で52万円と日本のアニメーターの平均月収に比べて高いことがわかります。
中国のアニメーターの給料の高さには、中国でのアニメ市場の拡大が背景にあると言われています。
市場拡大を続ける中国のアニメ業界では高品質のアニメを作るためにも日本人アニメーターの引き抜きも激しく、中国なら日本の年収の3倍も軽く出せるという現状です。
実際に中国のアニメスタジオをサポートする日本拠点の会社もあります。
そのうちの1つであるカラード社では、新卒社員の平均月収が17万5,000円と同世代の業界平均よりも高い給与をもらっているほか、フレックス勤務や福利厚生など働きやすい環境が整っています。
その他海外のアニメーターの給料
その他海外のアニメーターの給料についても調査してみました。
人気アニメ制作会社であるウォルト・ディズニー・カンパニーやピクサー・アニメーション・スタジオをもつアメリカではアニメーターの平均年収は約816万円と言われています。
また、フランスは月給28万円から50万円ほどといわれており、年収で換算すると日本のアニメーターの平均年収と同じか、2倍近くとなります。
また、フランスではエンタメ業界で働く人を対象にした社会保障制度や1カ月分の有給休暇をもらえるなど日本と比較しても優遇されているのです。
もちろんフランスやアメリカのアニメーターすべてが上記の年収を稼いでいるわけではありませんが、日本のアニメーターと比べて高い収入を得ていることはわかります。
若手のアニメーターの給料が安い理由は?
若手のアニメーターの給料が安い理由は一体どこにあるのでしょうか?
若手のアニメーターの給料が安い理由の1つに、アニメ制作にお金をかけられないという状況が関係しています。
アニメ制作ではスポンサーやテレビ局などから出資を募る制作委員会が採用されることが多く、制作委員会方式では決められた予算の中でしかアニメ制作ができず、アニメ制作にお金をかけられないのです。
さらにアニメ制作の予算は年々下がりつつあります。
若手のアニメーターの給料が安い理由の2つ目は、前の項目でも紹介したように給料が完全出来高制であることも要因の1つです。
スキルや経験の少ない若手のアニメーターの内は動画や仕上げといった単価の低い業務を担当することが多く、数をこなしても安定した収入を得ることが難しい状況にあります。
しかし、経験を積み、技術を磨くことでベテランのアニメーターになれば、作画監督、監督といった業務を任されるようになり、高い給料を得られるようになります。
アニメーターとして給料を上げる・改善するには
アニメーターとして給料を上げるには具体的にどのようなことをすればいいのでしょうか?
アニメーターとして給料を上げる方法の1つは、アニメーターとして求められるスキルや画力を上げることです。
非常にシンプルで地道と思われる方法ですが、アニメーターに求められる能力であるデッサン力やキャラクターを動かす能力、さらにはコミュニケーション能力、継続力を磨くことで作画監督や演出、監督といった高収入を得られるようになります。
その他には、経験や技術を磨き大手アニメ制作会社やフリーランスとして活躍するという方法です。
大手アニメ制作会社で正社員として働くことができれば、基本給に加えて出来高制という形式で安定した収入を得られるようになるでしょう。
最近ではフリーランスのアニメーターとして活躍する人も多く、自分の実績やスキルを売り込むことで多くの仕事を受注できるようになります。
アニメーターを目指すならマイナビクリエイター
若手時代は他業種と比べて収入が低いと言われることの多いアニメーターですが、アニメーターは作品を見た人に感動を与えられる夢のような仕事といえます。
そんなアニメーターへの転職を目指す人にはマイナビクリエイターを利用するのがおすすめです。
マイナビクリエイターはゲームやWebサービス関連職専門の転職支援サービスです。
担当のキャリアアドバイザーとの面談を行うことで、利用者のスキルや希望、適性に合わせた求人を紹介してくれます。
紹介される求人の中にはサイト上に掲載されていないような非公開求人もあり、幅広い選択肢の中から希望に合った仕事を見つけられるでしょう。
求人の紹介だけでなく、転職活動のスケジュール管理やポートフォリオの添削、アドバイスといった徹底したサポートも行ってくれます。
キャリアアドバイザーはゲーム・Webサービス業界出身の人が務めているため、より専門的なアドバイスを受けられるのです。
例えば、企業が求めるポートフォリオ作りを意識したサポートやアドバイスが受けられるため、ポートフォリオのブラッシュアップが図れます。
以上のように、利用者にマッチした求人探しや徹底したサポートを受けられるため、アニメーターへの転職にはマイナビクリエイターがおすすめです。
下記の記事では、アニメーターの転職について詳しく紹介しています。
ぜひ、こちらもあわせてご覧ください!
アニメーターを目指すなら専門学校へ!
アニメーターを目指す方法として専門学校でアニメーターに必要なスキルを学ぶという方法があります。
その中でも今回は代々木アニメーション学院を紹介します。
代々木アニメーション学院はアニメ、エンターテイメント業界について学べる専門教育期間で、卒業生の中には「鬼滅の刃」や「僕のヒーローアカデミア」など人気アニメ作品の制作に関わった人もいます。
代々木アニメーションのアニメーション学科ではアニメーターとして豊富な現場経験を持つ講師から直接アニメーターとして欠かせない「人体描写」「作画技法」などのスキルを学ぶことができます。
技術だけでなく現場経験のある講師だからこそ伝えられる現場の常識を学ぶことができるため、アニメーターとしての土台を築けるのです。
また、就職支援の面でも履歴書、ポートフォリオ作りの添削やアドバイスを受けられるほか、マンツーマンでの面談で就職の悩みをいつでも相談できる環境が整っています。
このように代々木アニメーション学院では、アニメーターとして活躍するプロの講師から本格的な指導を受けられるうえ、就職活動時にはポートフォリオの添削やマンツーマンの面談など徹底したサポートを受けられます。
アニメーターの給料・収入についてまとめ
アニメーターの給料・収入について紹介していきました。
アニメーターは若手時代は他の業種と比較しても年収が安いと言われることの多い職業です。
しかし、作画監督や監督といった業種にステップアップすることで高い収入を得られるようになります。
そのためにはアニメーターに求められる画力や技術、そして経験を積むことが大切です。
※収入に関する記述は全てPacific Metaマガジンが独自に調査したデータから算出しています。