ジャマイカの下院は、暗号資産事業者にライセンス取得を義務付ける「仮想資産サービス提供者法案」を9月29日に可決しました。同法案は国際的なマネーロンダリング対策基準への適合を目的としており、ジャマイカ国内の利用者にサービスを提供する海外事業者も監督対象に含まれます。ライセンスを取得した事業者には銀行と同等のマネーロンダリング対策やトラベルルールへの対応が求められ、無許可営業は刑事犯罪と位置付けられます。法案の正式な成立には、今後両院での承認および総督の裁可を経る必要があります。
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法案の概要と規制の対象範囲
ジャマイカ政府の広報機関であるジャマイカ情報サービス(JIS)が公表した財務・公共サービス相の説明によると、可決された「仮想資産サービス提供者法案(Virtual Assets Service Providers Act)」は、暗号資産事業者のライセンスおよび監督枠組みを整え、国際的なマネーロンダリング対策基準に適合させることを目指しています。
監督は金融サービス委員会(FSC)が担い、事業を行う者にはライセンスの取得が義務付けられます。規制の対象となる業務は、顧客のために行う暗号資産と法定通貨の交換、暗号資産の移転、ならびに資産や秘密鍵の保管・管理などです。
ジャマイカ国内に拠点を置く事業者に限らず、拠点の所在地を問わず国内の利用者にサービスを提供する海外事業者も幅広く対象に含まれます。
事業者に求められる義務と法定通貨の位置付け
ライセンスを取得した事業者には、銀行と同様のマネーロンダリング対策が義務付けられます。具体的には、顧客の本人確認、取引記録の保存、疑わしい取引の報告に加え、送金者と受取人の情報を共有する「トラベルルール」への対応が求められます。許可を得ずに営業を行った場合は刑事犯罪として扱われます。
一方で、同法案は暗号資産を法定通貨として認めるものではありません。ジャマイカドルが引き続き同国で唯一の法定通貨であり、ライセンスの付与は事業の営業を認める枠組みにとどまり、事業者が取り扱う暗号資産そのものを政府が承認・保証するものではないと説明されています。
今回の可決は下院での手続きであり、ジャマイカの法制上、成立には両院の承認と総督の裁可が必要とされています。
ポイント
- ジャマイカ下院が暗号資産事業者にライセンス取得を義務付ける仮想資産サービス提供者法案を可決しました
- 国外に拠点を置く事業者であっても、ジャマイカ国内の利用者にサービスを提供する場合は監督対象となる点で注目されます
- 事業者には銀行と同等の本人確認やトラベルルール遵守が義務付けられ、無許可営業は刑事犯罪と規定されています
- 法案は暗号資産を法定通貨として認めるものではなく、ジャマイカドルが唯一の法定通貨として維持される方針です
- 制度の正式な導入に向けては、今後両院の承認と総督の裁可が必要となります
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