分散型コンピューティング基盤などの開発を手掛けるとされているCysicにおいて、暗号資産ブリッジを通じて1,000万CYSトークンが不正に発行される事案が発生しました。事態の判明を受け、Cysicは被害の拡大を防ぐために当該暗号資産ブリッジの稼働を停止しました。Cysicの説明によると、今回の問題はブリッジのメッセージ処理および発行プロセスに限定されており、メインネットやその他の運用システムには影響が及んでいないとされています。基幹ネットワークへの直接的な波及を防ぎつつ、安全性の確保が優先されている状況です。
株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。
不正発行の発生とブリッジ機能の停止
Cysicにおいて、同プロトコルの暗号資産ブリッジ(異なるブロックチェーン間で資産などを移動させる仕組み)を対象とした不正発行が確認されました。この事案では、1,000万CYSトークンが承認を得ない形で不正にミント(新規発行)されたことが明らかになっています。
これを受けて、Cysicは被害拡大の防止に向けて暗号資産ブリッジの稼働を直ちに停止しました。Cysicはゼロ知識証明(ZK証明)の生成加速やコンピューティングネットワークの構築を進めるプロジェクトとされていますが、今回の問題はブロックチェーン間の接続を担うブリッジ機能において発生した形となります。
影響範囲の局所化と運用の状況
Cysicが公表した内容によると、今回のインシデントはブリッジのメッセージ処理および発行のプロセスに限定された事象であるとされています。
そのため、同プロジェクトの基幹となるメインネットや、その他の運用システムには一切の影響を与えていないと説明されています。被害の範囲をブリッジの特定処理に局所化することで、主要なシステム全体の安全性は保たれている状態と見られます。
ポイント
- Cysicの暗号資産ブリッジにおいて、1,000万CYSトークンが不正に発行されるインシデントが発生した点
- さらなる被害の発生を防ぐため、Cysicが当該ブリッジの運用を迅速に停止した点
- 影響範囲がブリッジのメッセージ処理と発行に限定され、メインネットやその他の運用システムへの波及が阻止されている点
- 基幹システム自体の健全性を維持しつつ、被害の局所化が図られている点
総研プライム
ブロックチェーンを、
徹底的に読み解く。
技術の仕組み、企業の戦略、市場の構造まで。独自の調査・分析で掘り下げる専門レポート。
初月無料で読む