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ブロックチェーン総研by Pacific Meta

中国商務部など9部門が製品の炭素排出量算定支援を公表。ブロックチェーン活用でサプライチェーン連携を推進する方針

中国商務部をはじめとする9部門は、製品の炭素排出量を算定する取り組みに対してブロックチェーン技術の活用を後押しする方針を明らかにしました。低炭素製品の消費を促す施策の一環として位置づけられており、原材料調達から廃棄に至る製品の一生を通じた温室効果ガス排出量を示すカーボンフットプリントの算定を対象としています。サプライチェーン全体で正確な排出量を把握するためには企業間のデータ連携が不可欠であり、改ざん耐性や透明性を持つブロックチェーンの社会実装に向けた重要な施策と見られます。

監修:ブロックチェーン総研編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。

カーボンフットプリント算定支援と政策の位置づけ

中国商務部など9部門は、製品の炭素排出量算定にブロックチェーン技術の活用を後押しする方針を公表しました。本施策は10月13日付で策定された商務部などの政策文書に盛り込まれたもので、低炭素製品が選ばれる消費環境の整備を目的としています。

対象となるのは、原材料の調達から製造、輸送、使用、廃棄に至る製品の一生を通じた温室効果ガス排出量を二酸化炭素(CO2)相当量で表す「カーボンフットプリント」の算定です。環境負荷の低い製品の流通を活性化させるため、国家主導で算定プロセスのデジタル基盤整備を後押しする姿勢が明確に示されています。

サプライチェーンにおけるデータ共有の課題と複合技術の連携

カーボンフットプリントの算出には、自社工場の排出量だけでなく、原材料の調達先や輸送業者といったサプライチェーン全体の取引先データが必要となります。そのため、複数の企業間でいかに信頼性を担保しながらデータをやり取りする仕組みを構築できるかが大きな課題となっています。

中国国家市場監督管理総局は5月12日、電子・電気製品のサプライチェーンにおいて算定基準やデータ形式が統一されていない現状を指摘していました。こうした形式や基準の違いが企業間のデータ共有を妨げ、最終的な算定結果にも影響を与えているとされています。

今回の政策文書では、サプライチェーンの効率化を進めるため、ブロックチェーン単独にとどまらず、IoT(モノのインターネット)やクラウドコンピューティングといった先端技術との連携を推進することが明記されました。あわせて、環境に配慮した調達や包装の普及、中古品の流通や資源回収のスマート化も掲げられています。

脱炭素領域におけるブロックチェーン活用の広がり

ブロックチェーン技術を脱炭素分野に適用する動きは、政策面だけでなく民間企業の間でも進展しています。

国内の事例では、ジャスミーが2024年8月にカーボンクレジット取引所「NCCX」のベータ版開設を発表するなど、排出枠取引や環境価値の流通における透明性向上にブロックチェーンを活用する取り組みが見られます。サプライチェーン上の排出量算定からクレジット取引に至るまで、脱炭素を支えるインフラとしてブロックチェーンの重要性が高まっていると考えられます。

ポイント

  • 中国商務部など9部門が、低炭素製品の消費促進に向けて製品の炭素排出量算定にブロックチェーン技術を活用支援する方針を公表した点で注目されます。
  • 原材料調達から廃棄までを対象とするカーボンフットプリントの算定において、企業間のデータ連携基盤としてブロックチェーンが位置づけられた意義は大きいです。
  • 算定基準やデータ形式の不統一といったデータ共有の課題に対し、IoTやクラウドコンピューティングとの技術連携によってサプライチェーンの効率化を図る方針が示されています。
  • 環境配慮型の調達や包装の普及に加え、中古品流通や資源回収のスマート化など、循環型経済の広範な領域での技術活用が掲げられています。
  • 日本のジャスミーによるカーボンクレジット取引所NCCXの発表など、国内外で脱炭素領域におけるブロックチェーンの活用事例が具体化しつつあります。

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