イーサリアムにおいて、取引が不可逆に確定するまでの時間を大幅に短縮する新たな草案が提出されました。この計画では、取引が最終確定するまでの所要時間を従来の約16分から約4分へと4分の1に圧縮することが目標とされています。取引確定までの待機時間が短縮されることで、顧客の決済完了を待つ送金サービス事業者の資金拘束が緩和され、暗号資産を移転する際のコスト削減につながる可能性があると見られます。
クリプトマーケットの動きは、総研プライムの週刊レポート「週刊クリプトマーケット」で毎週追っています。最新号を読む(初月無料)
株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。
取引確定時間の4分の1への短縮計画
今回提出された新たな草案は、イーサリアム上で取引が最終確定(ファイナリティ:ブロックチェーン上の取引が取り消し不能となる状態)に至るまでの時間を4分の1に短縮することを目指しています。
現行のイーサリアムの仕様では、取引が確定するまでに約16分を要するとされていますが、本計画ではこれを約4分にまで縮小することが目標とされています。取引が確定するまでの時間が短縮されることで、ネットワーク全体の決済効率が向上すると考えられています。
送金サービス事業者の資金効率向上とコスト削減
取引確定時間の短縮は、暗号資産の送金や移転を担うサービス事業者の運用コスト低減につながると見られています。
現状の送金サービスでは、顧客の送金や支払いがネットワーク上で正式に確定するまでの間、事業者側が決済完了を待つために自社の資金を拘束される課題が生じています。取引確定までの時間が約4分へと圧縮されれば、事業者が決済待ちのために待機させておく資本が解放され、資金の回転効率が改善されるとされています。その結果、資金拘束に伴う負担が軽減され、暗号資産を移動・送金する際の運用コストが引き下げられる可能性があると見られます。
ポイント
- イーサリアムの取引が最終確定するまでの時間を、従来の4分の1となる約4分に短縮する新たな草案が提示された点
- 確定待ちに伴い送金サービス事業者の手元で滞留していた資金が早期に解放され、事業者の資本効率が向上する可能性がある点
- 資金拘束の負担軽減を通じて、暗号資産を移動させる際のコスト低減につながると期待される点