ゲーミングPCに搭載しておけば、ほぼ全てのゲームを快適にプレイできると言っても過言ではないのがGPUの「GeForce RTX 3080」です。
「高いけど買いたい」という方も多いのではないでしょうか。
今回Pacific Metaマガジンでは、そんなGeForce RTX 3080について詳しく紹介します。
取り扱う内容は以下の通りです。
- NVIDIA製グラボ「GeForce RTX 3080」とは
- GeForce RTX 3080のスペックについて
- GeForce RTX 3080搭載のおすすめゲーミングPCを紹介
- GeForce RTX 3060と相性の良いCPUについて
- ゲーミングPCのおすすめセール時期について
GPU(グラフィックボード)に詳しくないという方にも、分かりやすく用語などを説明していきます。
「GeForce RTX 3080」とは
まずはGeForce RTX 3080というGPUの概要や位置付けについて紹介します。
NVIDIAのRTX3000シリーズのGPU
GPUの開発メーカーであるNVIDIAは2018年ごろから「RTX」シリーズという、リアルタイムレイトレーシング技術(RT)を搭載した製品をリリースし始めました。
「レイトレーシング」は光の反射や屈折といった描写をおこなう技術のことで、搭載することでPCにかかる負荷は大きくなりますが、ゲーム中の表現力が飛躍的に上昇します。
そのレイトレーシングを実現した「RTX」の3000シリーズは現在のゲーミングPCにおける主流GPUとなっており、3050~3090までが存在しています。
数字が上がるごとに性能がアップするため、今回紹介する3080はかなり上位の性能を持つモデルです。
GPUとは
そもそもグラフィックボード(GPU)は、画像や映像の処理に特化した演算装置のことを指します。
一般のPCでは汎用的な演算処理をおこなうCPUに内蔵されている形だったり、そもそも付いていなかったりすることもありますが、画像・動画の処理が必須となるゲーミングPCの場合は性能の良いGPUが入っていることがほとんどです。
GPUの性能を表す指標としては以下のようなものがありますので、性能にこだわりたい方は用語を覚えておきましょう。
- (CUDA)コア数:多いほど処理を同時に並行しておこなえる
- ベースクロック:処理速度を示す値
- ブーストクロック:負荷が大きくかかったときに引き上げられる限界処理速度
- メモリサイズ:映像処理データを一時的に溜めておける容量。大きいほど処理能力が高い
NVIDIAとは
GeForce RTXシリーズを開発しているのはNVIDIA(エヌヴィディア)というメーカーです。
グラフィックボード業界の現状は、このNVIDIAとAMDという大手2社がシェアをほぼ独占しており、製品を選ぶ際はほぼ2択という状況になっています。
性能的には甲乙つけがたい2社ですが、NVIDIAの方が初心者~上級者向けまで幅広い商品を高いコストパフォーマンスで展開しており、特にBTOメーカーが販売するセット商品においては高いシェアを誇ります。
ゲーミングPCを購入する際は、NVIDIA製のGPUを確実に目にすることになるでしょう。
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「GeForce RTX 3080」のスペックは?
続いてはGeForce RTX 3080の価格・性能を詳しく見ていきましょう。
価格
価格については、NVIDIAの公式ホームページで109,800円となっています。
ただし、近年の半導体不足などが原因で、実売価格としては値上がりが発生しています。
記事作成時(2022年6月1日)は最安値でも120,800円(ドスパラ)となっており、平均的には13万円~20万円程度で売られていることが多いようです。
参考として、下のモデルとなるRTX3060は6万円~7万円、RTX3070は8万円~9万円程度で売られています。
性能
GeForce RTX 3080(デスクトップ版)の性能を数値的に表すと以下のようになります。
- CUDAコア数:8960 / 8704
- ベースクロック:1.26GHz/1.44GHz
- ブーストクロック:1.71GHz
- メモリサイズ:12 GB / 10 GB
※メモリサイズ12GBと10GBの2タイプがあるため、左が12GB版 / 右が10GB版としてどちらも記載しています。
指標の一つとなるCUDAコア数について、RTX3000シリーズの変遷を簡単にまとめます。
3070と比較すると、3080で一気に増加しているのが分かりますでしょうか。
型番 | CUDAコア数 |
RTX3090 | 10496 |
RTX3080Ti | 10240 |
RTX3080 | 8960 / 8704 |
RTX3070 | 5888 |
RTX3060 | 3584 |
このRTX3080は、ゲームプレイにおいて4K・8Kでの快適なプレイが視野に入る性能を持ちます(実際には、モニターやCPUの性能も必要になってくるので注意しましょう)。
「GeForce RTX 3080」搭載のおすすめノートゲーミングPC3選!
RTX3090を搭載したノートPCは現在までに発売されていないので、これから紹介するRTX 3080搭載のおすすめゲーミングノートPCは、ノート型としては実質最高スペックとなります。
ASUS「ROG Zephyrus G15 GA503QS」
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | AMD Ryzen 9 5900HS |
メモリ | 32GB DDR4 |
ストレージ | SSD:1TB |
ディスプレイ | 15.6型 ワイドTFTカラー液晶 |
価格(税込) | 329,800円 |
モニターの解像度は2,560×1,440ドットまで対応しており、165Hzという高リフレッシュレート(1秒間の描画回数)を実現しています。
それでいて重量は約1.99kgという軽さなので、持ち運びも苦になりません。
iiyama「LEVEL-17FG104-117K-VAZX」
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i7-11700K |
メモリ | 16GB(8GB×2) DDR4 |
ストレージ | SSD:500GB |
ディスプレイ | 17.3型(非光沢カラー液晶) |
価格(税込) | 374,980円 |
17.3型というディスプレイの大きさが特徴的です。
画質はフルHD(1920×1080ドット)で、144Hzの高リフレッシュレートに対応しています。
HP「OMEN 17-ck0037TX エクストリームモデル【S2】」
OS | Windows 11 Pro 64ビット |
CPU | インテル Core i9-11900H |
メモリ | 32GB(16GB×2) |
ストレージ | SSD:1TB |
ディスプレイ | 17.3型(QHD非光沢) |
価格(税込) | 432,300円 |
こちらも大型ディスプレイで、リフレッシュレートは165Hzです。
全体的に性能の高いパーツが使われた贅沢な作りとなっています。
「GeForce RTX 3080」搭載のおすすめデスクトップゲーミングPC3選!
続いてはデスクトップ型の紹介をします。
ちなみに、搭載されているRTX 3080は全て10GBタイプのものです。
マウスコンピューター「G-Tune EP-A」
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | AMD Ryzen 7 5800X |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR4 |
ストレージ | SSD:1TB HDD:4TB |
価格(税込) | 379,800円 |
メモリやストレージ容量に余裕があるので、クリエーター活動にもおすすめできるゲーミングPCです。
CPUはカスタマイズで「AMD Ryzen 9 5900X / AMD Ryzen 9 5950X」に変更することもできるようになっています。
DELL「Alienware Aurora R13プラチナ」
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i7 12700KF |
メモリ | 16GB(8GB×2) DDR5 |
ストレージ | SSD:512GB |
価格(税込) | 386,384円 |
CPU・メモリ・ストレージなどは細かくカスタマイズ可能となっており、1万円単位で価格の調整も利くのが嬉しいポイントです。
TSUKUMO(ツクモ)「G-GEAR neo GX7J-D213/ZB」
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i7-12700KF |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR4 |
ストレージ | SSD:1TB |
価格(税込) | 369,800円 |
非常にバランスの取れたコスパの良いモデルです。
メモリ・ストレージの他、CPUクーラーもカスタマイズ可能で、水冷式に変更するなどの選択ができます。
「GeForce RTX 3080」搭載の安いゲーミングPC3選!
RTX 3080自体が高価なパーツなので、自然とゲーミングPC一式も高くなってしまうものなのですが、「少しでも安く買いたい」という方へ30万円前後で販売されているモデルを紹介します。
※値引き有りの商品も含みますので、ご覧になったタイミングで価格が変動している可能性もあります。
Lenovo「Legion 760」
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | AMD Ryzen 7 5800H |
メモリ | 16GB(8GB×2) DDR4 |
ストレージ | SSD:1TB |
ディスプレイ | 16.0型 WQXGA IPS 光沢なし |
価格(税込) | 273,126円 |
こちらはノート型のモデルで、ディスプレイのリフレッシュレートは165Hzです。
他のパーツもGPUに負けない性能を持ちながら、27万円という低価格になりました。
※Web限定商品の割引価格です。
Lenovo「Legion T750i」
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i9-10900K |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR4 |
ストレージ | SSD:2TB |
価格(税込) | 278,837円 |
普通なら40万円程度してもおかしくないスペックですが、確認したタイミングでは30万円以下で販売されていました。
しばらくすれば売り切れ必至と思われます。
※Web限定商品の割引価格です。
ガレリア「Z-Series ZA7C-R38」
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Core i7-12700K |
メモリ | 16GB(8GB×2) DDR4 |
ストレージ | SSD:1TB |
価格(税込) | 319,980円 |
最後はドスパラが販売するブランド「ガレリア」より高コスパのモデルです。
セールなどが無くても安定した安さを誇るメーカーとなっています。
「ゲーミングpc 30万」について詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
「GeForce RTX 3080」と相性の良いCPUは?
相性の良いCPUというものは特にありませんが、ゲーミングPCを購入する際はGPU・CPUを一つのセットとして考え、両者の間に性能差が大きく発生しないように気を付けましょう。
性能の低いCPUを組み合わせてしまうとボトルネックが発生し、RTX 3080のパフォーマンスが十分に発揮できない恐れがありますので、ここでは性能差が生まれにくいおすすめCPUを紹介します。
AMD Ryzen 7 5800X3D
デスクトップ用 / ノート用 | デスクトップ用 |
コア数 | 8 |
スレッド数 | 16 |
基本周波数(クロック) | 3.40GHz |
最大周波数 | 4.50GHz |
熱設計電力(TDP) | 105W |
データを一次保存するためのL3キャッシュメモリと呼ばれる領域を広く取ったことにより、通常のRyzen 7 5800Xよりもゲーム性能が大幅に上がったモデルです。
インテルのCore i9-12900Kにもパフォーマンスでは匹敵すると言われています。
Intel Core i7-11700K
デスクトップ用 / ノート用 | デスクトップ用 |
コア数 | 8 |
スレッド数 | 16 |
基本周波数(クロック) | 3.60GHz |
最大周波数 | 5.00GHz |
熱設計電力(TDP) | 125W |
単体では4万円台で購入可能なコスパの良い製品です。
4K出力もサポートしており、RTX3080にも負けない性能を持っています。
Intel Core i9-9920X
デスクトップ用 / ノート用 | デスクトップ用 |
コア数 | 12 |
スレッド数 | 24 |
基本周波数(クロック) | 3.50GHz |
最大周波数 | 4.40GHz |
熱設計電力(TDP) | 165W |
思う存分GPUの性能を発揮させたいという方におすすめの高性能CPUです。
実売価格が10万円以上するのと、消費電力が大きくなりやすいことには注意してください。
AMD Ryzen 9 6900HS
デスクトップ用 / ノート用 | ノート用 |
コア数 | 8 |
スレッド数 | 16 |
基本周波数(クロック) | 3.30GHz |
最大周波数 | 4.90GHz |
熱設計電力(TDP) | 35W |
こちらは、2022年に発売されたばかりのノートPC用CPUです。
省電力性を重視しつつ、高いパフォーマンスを維持しているのが特徴となります。
Intel Core i7-12700H
デスクトップ用 / ノート用 | ノート用 |
コア数 | 14 |
スレッド数 | 20 |
基本周波数(クロック) | 3.50GHz |
最大周波数 | 4.70GHz |
熱設計電力(TDP) | 45W |
高性能コアと高効率コアをハイブリッドで採用していることで、性能と省電力性を両立したモデルになりました。
スレッド数が中途半端になっているのも、コアを2種類使っている影響です。
Core i9-11900Hなどと比べても高いパフォーマンスを出すことが多く、現状でトップクラスの性能を持ちます。
「GeForce RTX 3080」搭載ゲーミングPCのセールの時期はいつ?
RTX 3080を搭載した高額モデルであれば、セールの時期に5万円~10万円安くなることが多いです。
少しでもお得にゲーミングPCを購入するために、おすすめのセール時期についても知っておきましょう。
年末年始セール
年末年始セールは特に商品が安くなりやすいタイミングなので、確実にチェックしましょう。
物によっては半額近くまで値下がりすることもあります。
新生活セール
引っ越しが多い4月前後には、新生活セールが開催されます。
休みや収入がある時期ではないので見逃しやすいですが、チェックを欠かさないようにしましょう。
クリスマスセール
12月には、名称を変えながら何度もセールがおこなわれます。
クリスマス・冬のボーナス・歳末といったキーワードは見逃さないようにしましょう。
GeForce RTX 3080搭載ゲーミングPCについてのまとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、GeForce RTX 3080についてお届けしました。
最後に、この記事の内容を整理しましょう。
- RTX 3080は、高いシェアを誇る開発メーカーNVIDIAが出しているRTX3000シリーズの高スペックGPU
- 実売価格は12万円~と高額だが、4Kでのゲームプレイも可能になる性能を持つ
- カスタマイズや自作をする場合は、CPUとの性能差が大きくならないように組み合わせる必要がある
- RTX 3080搭載のゲーミングPCは通常35万円~40万円程度するが、タイミングが良ければ30万円を切ることもある
- おすすめのセールタイミングは「年末年始」「新生活応援」「クリスマス」など
RTX3080搭載のゲーミングPCはかなり高額な買い物になります。
性能や他パーツとの組み合わせ、セール時期などを慎重に見極めましょう。