米決済大手のマスターカードは、自律型AIエージェント向けの決済ソリューション「Agent Pay for Machines」の早期アクセス提供を開始しました。本機能の提供にあたり、米暗号資産取引所大手のコインベース(Coinbase)や同社が手がけるイーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンであるBase、米クラウドサービス大手のクラウドフレア(Cloudflare)などのパートナーと実証実験が実施されました。イベント会場では、事前承認された単一の予算枠内でAIエージェントが複数の加盟店へ支払いを分散実行するデモが披露されており、自律型ソフトウェアによる経済活動を支援する決済インフラとして注目されます。
株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。
パイロットテストの完了と早期アクセスの提供
マスターカードは、AIエージェントが自律的にサービスを調達・決済するためのシステム「Agent Pay for Machines」について、開発者やパートナー向けの早期アクセスを開始しました。
この取り組みは、コインベース、Base、クラウドフレアをはじめとする複数のパートナーとのエンドツーエンドの実証実験を経て進められたとされています。暗号資産インフラを提供するコインベースやBaseが初期パートナーに含まれていることから、従来の決済ネットワークだけでなく、ブロックチェーンや暗号資産技術を視野に入れた機械間(Machine-to-Machine)の決済基盤構築を目指していると見られます。
Cloudflare Connectにおけるライブデモの実装内容
イベント「Cloudflare Connect」において、同社はAIエージェントによる決済のライブデモを公開しました。
デモでは、AIエージェントがサンプルの広告キャンペーンを実行するタスクが実演されました。AIエージェントは、あらかじめ人間によって承認された1つの予算枠の範囲内で行動し、2つの加盟店(マーチャント)に対して計9回の支払い処理を自律的に完了させました。この実演により、人間が設定した予算上限や利用制限を遵守しながら、AIソフトウェアが自律的に複数の有料デジタルサービスを利用・決済できる仕組みが示されました。
ポイント
- マスターカードがAIエージェント向け決済基盤「Agent Pay for Machines」の早期アクセスを開始した点
- コインベース、Base、クラウドフレアなどのパートナーと共同で実証実験を実施した点
- イベント「Cloudflare Connect」において、AIエージェントが単一の承認予算内で2つの加盟店に対し計9回の支払いを行う実演が行われた点
- 大手決済企業がWeb3インフラ企業と連携し、AIエージェントによる自律的な経済活動の決済プロトコル整備を進めている点で注目されます
総研プライム
ブロックチェーンを、
徹底的に読み解く。
技術の仕組み、企業の戦略、市場の構造まで。独自の調査・分析で掘り下げる専門レポート。
初月無料で読む