米リップル(Ripple)は、米証券取引委員会(SEC)が公表した暗号資産規則案「レギュレーション・クリプト・アセッツ」を支持し、その採択を求める意見書を提出しました。同規則案は、暗号資産に関連する一定の投資契約に対する条件付きの証券登録免除や、投資契約の終了条件を定めるセーフハーバー(一定の基準を満たせば規制違反に問われない例外措置)を盛り込んだものです。リップルはトークン自体と投資契約を区別する方針を支持しつつ、判断基準の具体化や市場参加者の保護に関する修正を求めています。規制の曖昧さによる市場の不確実性を抑え、業界の事業環境を明確化する上で重要な提言と見られます。
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投資契約とトークン自体の明確な分離を主張
リップルは10月20日、SECに対して意見書を提出しました。SECは8月18日に、暗号資産に関連する一定の投資契約について条件付きで証券登録を免除する制度や、投資契約が終了したとみなされる条件を定めるセーフハーバーを盛り込んだ規則案「レギュレーション・クリプト・アセッツ」を公表しています。
リップルは意見書において、暗号資産そのものと、それを対象とする投資契約を区別する規則案の姿勢を支持しました。暗号資産が投資契約の対象として販売された場合であっても、暗号資産自体が証券になるわけではないと主張しています。
また、投資契約の成立や終了の判断においては、ネットワークの分散化の程度といった抽象的な評価だけに依存すべきではないとの立場を示しました。発行者が具体的に何を表明し、何を約束したかを重視すべきであり、重要な経営上の取り組みがすべて完了するか恒久的に停止され、新たな表明や約束がない場合に投資契約との関係が終了し得ると説明しています。同社は、明確性を得るために1億5,000万ドル超を費やした経験に触れ、事後的な法執行ではなく、包括的で明確なルールが必要であると訴えています。
フォームTRの取り扱いと市場参加者への保護要件
リップルは規則案に対する具体的な修正要望として、投資契約の終了に関するセーフハーバーの利用報告書である「フォームTR」について言及しています。この書式を提出していないことだけを理由に、暗号資産が投資契約の対象である、または対象であったと推定しないよう規則本文に明記することを求めました。この明記により、将来的なSECの方針変更による不確実性を抑制できると説明しています。
さらに、暗号資産取引所やブローカーなどの市場参加者が、提出されたフォームTRを善意で信頼して取引を行える仕組みの導入を要請しています。仮にSECが後からセーフハーバーの条件を満たしていなかったと判断した場合でも、その判断は将来に向けてのみ適用されるべきであると主張しました。
加えてリップルは、投資契約から切り離された暗号資産について、証券法や証券取引所法だけでなく、投資会社法や投資顧問法においても一貫した取り扱いが適用されるよう求めています。同社は5月7日にもSECとCFTC(米商品先物取引委員会)による共同解釈に対して意見書を提出しており、発行者による明確な表明や約束を重視すべきとする姿勢を一貫して示しています。
ポイント
- リップルがSECの暗号資産規則案「レギュレーション・クリプト・アセッツ」の採択を支持し、意見書を提出した点
- 暗号資産自体と投資契約を区別し、分散化の度合いではなく発行者の具体的な表明や約束を基準にすべきと主張した点
- セーフハーバー利用のための報告書「フォームTR」の未提出のみをもって証券性を推定しない規定の明記を求めた点
- 取引所などの市場参加者が提出済み書類を善意で信頼して取引できる保護措置や、関連法間での一貫した規制適用を要請した点
- 過去の法的対応コストを背景に、事後的な法執行から包括的かつ明確なルールへの転換を促している点
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