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Uniswap(ユニスワップ)とは?$UNI・使い方・V4なども解説

Uniswap(ユニスワップ)とは?$UNI・使い方・V4なども解説 仮想通貨

※本サイトは掲載するECサイト等での購入実績に基づいて一部報酬を受領しています。

DeFi(分散型金融)や分散型取引所(DEX)の進化は目覚ましく、Web3業界で事業や開発に携わる方々にとって、その最前線を理解することは必須です。

特に、DEXの代名詞ともいえるUniswapは、単なる暗号資産の交換プロトコルに留まらず、AMM(自動マーケットメイカー)という革新的な仕組みで金融のあり方を変えてきました。

しかし、V3の集中流動性や、開発者コミュニティを騒がせているV4の「フック」機能など、その進化のスピードは速く、全体像をキャッチアップするのは容易ではありません。

「最新のUniswapの技術を理解し、自社の事業やプロダクトにどう活用できるか判断したい」「法規制の動向を含めたリスクを把握したい」と考えるWeb3担当者・エンジニア・プロダクト担当者は多いのではないでしょうか。

この記事は、現役DeFiエンジニアの監修のもと、Uniswapの歴史から最新のV4技術、法的リスク、そして実践的な活用方法まで網羅的に解説する専門ガイドです。

本記事を読むことで、Uniswapの技術的詳細を深く理解し、ビジネス活用や技術導入を判断できるレベルまで知識を深めることができます。

特に、他記事にはない「V4のフック機能の具体的な活用例」や「SECの最新動向を踏まえた法的リスク分析」といった差別化された情報を提供します。

ぜひ、最後までご覧ください。

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  1. Uniswapとは?その本質と従来型取引所との決定的違い
  2. Uniswapの3つの特徴
  3. Uniswapと従来型取引所との違いとは?
  4. UniswapとはどのようにAMMで自動取引を実現しているの?
    1. 流動性プールとLPトークンの仕組み
    2. 価格決定アルゴリズム「x * y = k」の具体的な計算フロー
    3. インパーマネントロス(変動損失)の発生メカニズム
  5. Uniswapの始め方・使い方ガイド
    1. STEP1:準備 – MetaMaskなど対応ウォレットとイーサリアムの用意
    2. STEP2:実践 – Uniswapアプリ(公式サイト)でのトークン交換(スワップ)
    3. STEP3:応用 – 流動性を提供して取引手数料を得る方法
  6. Uniswapとはどんな機能やバージョン進化があるの?
    1. V1→V2:ETHペアの必須から任意ペアへ、オラクルの実装
    2. V3の革命:「集中流動性」による資本効率の飛躍的向上
    3. V4の展望:「フック」と「シングルトン」がもたらすカスタマイズ性と効率化
  7. UniswapとはUNIトークンはどのような役割を果たすの?
  8. Uniswapとは他のDEX(例:PancakeSwap)と何が異なるのか?
    1. 基盤ブロックチェーンとエコシステムの違い(Ethereum vs BNB Chain)
    2. 機能と手数料モデルの比較
  9. Uniswapとはどのような法規制やリスクが課題になっているのか?
    1. 技術的リスク(1):インパーマネントロス(変動損失)の計算と実践的対策
    2. 技術的リスク(2):スマートコントラクトの脆弱性と詐欺トークン
    3. 法的・規制リスク:SECによるウェルズ通知とDEXへの影響【最新動向】
  10. Uniswapとは今後どんなアップデートや展望が期待されるのか?
    1. Uniswap V4の正式ローンチとエコシステムの拡大
    2. クロスチェーンブリッジ「UniswapX」による流動性の集約
  11. Uniswapに関するFAQ(よくある質問)
    1. Q:Uniswapのガス代はなぜ高いのですか?安くする方法は?
    2. Q:インパーマネントロスは必ず発生しますか?
    3. Q:どのブロックチェーンやウォレットに対応していますか?
    4. Q:Uniswap V4への移行は必要ですか?
  12. Uniswapについてまとめ

Uniswapとは?その本質と従来型取引所との決定的違い

Uniswapとは?その本質と従来型取引所との決定的違い

Uniswapとは、イーサリアムブロックチェーン上に構築された、最も代表的な分散型取引所(DEX)のプロトコルです。

Web3の根幹をなす「分散化」の思想を体現しており、スマートコントラクトを介してユーザー同士が直接、許可なく(パーミッションレスに)暗号資産の交換(スワップ)を行える仕組みを提供しています。

Uniswapは、オーダーブック(注文板)に頼る従来の取引所とは異なり、AMM(自動マーケットメイカー)という独自のモデルを採用しているのが最大の特徴です。AMMの仕組みでは、流動性プールと呼ばれるスマートコントラクトにユーザーが資産を預け入れ、そのプールに対して取引を行います。

価格は需要と供給に応じて、プール内のトークン比率に基づいて自動的に決定されます。この仕組みにより、Uniswapは「管理者不在」「仲介者不要」という従来型取引所との決定的な違いを生み出しています。

従来の暗号資産取引所(CEX)は、BinanceやCoinbaseのように、運営会社が中央集権的にユーザーの資産を管理しています(カストディアル)。そのため、取引所がハッキングされたり、閉鎖されたりした場合、ユーザーの資産は失われるリスクがあります。

また、上場審査や本人確認(KYC)が厳格であり、取引の自由度が制限される側面もありました。一方で、Uniswapに代表されるDEXは、ユーザーが自身のウォレットで資産を管理します(非カストディアル)。

スマートコントラクトを通じて直接取引するため、仲介者や管理者が存在せず、ハッキングリスクはプロトコル自体の脆弱性に限定されます。

さらに、誰もが自由にトークンを上場し、流動性を提供できる「パーミッションレス」な環境が、イノベーションを加速させています。

つまり、Uniswapとは単なる取引ツールではなく、Web3の精神である「管理者のいない、オープンで自由な金融システム」を象徴する存在なのです。

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Uniswapの3つの特徴

Uniswapの核となる3つの特徴は、その本質を理解する上で欠かせません。

1つ目は非中央集権です。Uniswapのプロトコルは、イーサリアム上のスマートコントラクトによって自律的に稼働するため、Binanceのような中央集権的な管理者は存在しません。

これにより、ユーザーは取引所を介さず、自身のウォレットから直接資産を交換できます。

運営による資産の凍結リスクがなく、取引の透明性も確保されているのが大きなメリットです。

2つ目は自動化です。Uniswapは、オーダーブック(注文板)の代わりにAMM(自動マーケットメイカー)モデルを採用しています。

これは、流動性プールと呼ばれる仕組みによって、需要と供給に応じて価格を自動で調整し、常に取引を可能にする革新的な技術です。

これにより、取引相手を探す必要がなく、いつでもすぐにスワップが成立します。

3つ目はオープンであることです。Uniswapは「パーミッションレス」な設計であるため、誰でも自由に新しいトークンの流動性プールを作成し、取引を開始できます。

開発者にとってこれは、プロジェクトのトークンを簡単に上場できることを意味し、DeFiエコシステムの多様性と発展を促進します。

これらの特徴が、Uniswapを単なる取引所ではなく、新しい金融インフラとして確立させているのです。

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Uniswapと従来型取引所との違いとは?

Uniswap(DEX)と従来の取引所(CEX)の違いを、ビジネスや技術の意思決定に役立つ観点から比較した表は以下の通りです。

比較項目Uniswap (DEX)従来型取引所 (CEX)
取引の仕組みAMM(自動マーケットメイカー)
流動性プールと数式で価格決定
オーダーブック(注文板)
買い手と売り手のマッチング
資産管理方法自己管理(非カストディアル)
ユーザー自身が秘密鍵を管理
取引所管理(カストディアル)
取引所がユーザー資産を一括管理
中央管理者不在
スマートコントラクトが自律的に運営
存在
運営会社が取引を管理
上場プロセスパーミッションレス
誰でも自由に流動性プールを作成可能
厳格な審査制
運営会社が審査したトークンのみ上場
手数料体系可変/固定手数料
取引手数料は流動性提供者に分配
固定手数料
取引所が手数料を収益として徴収
セキュリティスマートコントラクトの脆弱性リスク
ユーザーの秘密鍵管理リスク
中央集権的なハッキングリスク
取引所の内部不正リスク
透明性高い
すべての取引がオンチェーンで確認可能
低い
内部の取引履歴は公開されない
KYC(本人確認)不要(基本)
利用に個人情報の提出は不要
必須
各国規制に基づき本人確認が必要

この比較表からわかるように、Uniswapは非中央集権・非カストディアルというDEXの哲学に基づき、従来のCEXとは根本的に異なる思想で設計されています。

ビジネスやプロダクト開発において、この違いは大きな意味を持ちます。

たとえば、CEXは法定通貨との交換(オンランプ/オフランプ)やカスタマーサポートが充実している点が強みですが、中央集権的なリスクや上場コストが課題です。

一方、Uniswapは、誰でも自由にトークンを取引できるオープンなエコシステムを構築できる反面、流動性提供者へのインパーマネントロスや詐欺トークンのリスク、そして法規制の不確実性が存在します。

これらの特性を理解した上で、自社のプロジェクトに最適な取引モデルを選択することが重要です。

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UniswapとはどのようにAMMで自動取引を実現しているの?

Uniswapの核となる技術は、AMM(Automated Market Maker)と呼ばれる自動化された取引システムです。従来のCEXがオーダーブック(注文板)で買い手と売り手をマッチングさせるのに対し、Uniswapは「流動性プール」と呼ばれるスマートコントラクト内のトークンを交換することで取引を成立させます。

この流動性プールは、ユーザーである流動性プロバイダー(LP)によって提供された2つのトークン(例:ETHとUSDT)のペアで構成されています。

取引が行われるたびに、プール内のトークン比率が変化し、その比率に基づいて価格が自動的に決定されます。

この価格決定に用いられるのが、Uniswapの初期バージョンから採用されている「コンスタント・プロダクト・マーケット・メーカー(Constant Product Market Maker)」という数式です。

この数式は、$x \times y = k$という非常にシンプルなものです。ここで、$x$はプール内のトークンAの数量、$y$はトークンBの数量を表し、$k$は常に一定に保たれる定数を意味します。

たとえば、プール内に100 ETHと1,000,000 USDTが存在する場合、定数$k$は$100 \times 1,000,000 = 100,000,000$となります。

ユーザーが10 ETHをこのプールに送ると、プール内のETHは110となり、数式を保つためにはUSDTの量が$110 \times y = 100,000,000$を満たすように調整されます。$y = 100,000,000 \div 110 \approx 909,090.9$となります。

つまり、プールから$1,000,000 – 909,090.9 = 90,909.1$ USDTが払い出され、ユーザーは10 ETHと交換にこれを受け取ります。この取引プロセスにより、流動性プール内のトークン比率が変動し、新しい価格が自動的に設定されます。

プール内のトークン比率が大きく変動すると、取引レートも大きく変化するため、取引量が多いほど価格が不利になる価格スリッページが発生します。

このAMMの仕組みは、仲介者を必要とせず、誰でも取引を可能にすることで、流動性の問題を解決しました。Uniswapは、このAMMによってDeFiの基盤を築き、その後の多くのDEXに影響を与えています。

流動性プールとLPトークンの仕組み

流動性プールは、Uniswapエコシステムの心臓部であり、すべての取引の基盤です。

流動性プロバイダー(LP)は、スマートコントラクトに等しい価値の2種類のトークン(例:ETHとUSDT)を預け入れることで、このエコシステムに参加します。

たとえば、ETHの価格が1,000USDTの場合、LPは1 ETHと1,000 USDTをペアでプールに提供します。この流動性を提供したことの証明として、LPは「LPトークン」と呼ばれる特別なERC20トークンを受け取ります。

LPトークンは、そのLPがプール全体に占める流動性の割合(シェア)を証明する「権利書」のようなものです。プール内で取引が行われるたびに、取引手数料(通常は0.3%など)が発生し、この手数料はプールに追加されます。

LPは、このLPトークンを保有している限り、手数料収入をプールのシェアに応じて分配される権利を得ます。LPが自身の資産を引き出したい場合、LPトークンをバーン(焼却)し、その時点でのプールの比率に応じてトークンを受け取ります。

この時、預け入れ時よりもプールに蓄積された取引手数料も一緒に受け取ることができます。Uniswap V3以降では、このLPトークンはNFT(非代替性トークン)として表現され、LPは特定の価格範囲に流動性を集中させるため、それぞれ異なるポジションを持つことができます。

この流動性プールとLPトークンの仕組みによって、Uniswapは誰もがマーケットメイカーになることを可能にしているのです。

価格決定アルゴリズム「x * y = k」の具体的な計算フロー

UniswapのAMMの心臓部である「$x \times y = k$」という数式が、どのように交換レートを決定するのかを具体的なシナリオで見ていきましょう。

まず、ある流動性プールに100 ETHと10,000 DAIが預け入れられているとします。この時点での定数$k$は、$100 \times 10,000 = 1,000,000$です。この時の交換レートは、1 ETH = 100 DAIとなります。

次に、ユーザーが1 ETHをDAIにスワップしたいとします。Uniswapは、プール内のETHの量を増やし、DAIの量を減らすことで、この数式を保とうとします。新しいETHの量は、$100 + 1 = 101$になります。新しいDAIの量は、$101 \times y_{new} = 1,000,000$という計算で求められます。

$y_{new} \approx 9,900.99$ DAIとなります。プールからユーザーに支払われるDAIの量は、元のDAIの量と新しいDAIの量の差額です。$10,000 – 9,900.99 = 99.01$ DAIとなります。

したがって、この取引の交換レートは、1 ETH = 99.01 DAIとなります。この交換レートは、取引前の1 ETH = 100 DAIよりもわずかに不利になっています。これが価格スリッページです。

価格スリッページは、プールに預け入れられている流動性の量と、取引量の比率によって決まります。取引量が少ない場合、プール内のトークン比率の変動はわずかなので、スリッページも小さくなります。しかし、取引量が大きくなると、プールのトークン比率が大きく変動し、交換レートが大きく動くため、スリッページも大きくなります。

たとえば、10 ETHをスワップする場合、プール内のETHは110となり、新しいDAIの量は$1,000,000 \div 110 \approx 9,090.9$ DAIとなります。ユーザーが受け取るDAIは$10,000 – 9,090.9 = 909.1$となり、1 ETHあたり約90.91 DAIと、よりレートが悪化することがわかります。

この数式と価格スリッページの関係を理解することは、DEXでの取引や流動性提供を行う上で不可欠な知識です。

インパーマネントロス(変動損失)の発生メカニズム

Uniswapで流動性を提供する場合、最も重要なリスクの一つがインパーマネントロス(Impermanent Loss、変動損失)です。これは、「流動性プールにトークンを預け入れたままにしておくことによって、単にウォレットで保有し続けた場合と比較して発生する損失」を指します。

なぜこのような損失が発生するのでしょうか。

AMMの仕組みでは、プール内のトークン比率が一定に保たれるように、アービトラージャー(裁定取引を行う人)によって価格が常に市場価格に合わせられます。たとえば、ETHの価格が上昇すると、アービトラージャーはプールから安くなったETHを購入し、外部の取引所で売却します。

この結果、プール内のETHの量が減り、USDTの量が増えます。LPがプールから資産を引き出す際、預け入れた時とは異なる比率のトークンを受け取ることになります。

もしLPが最初からトークンを単に保有し続けていれば得られたであろう価値と、実際にプールから引き出した価値の差額がインパーマネントロスです。

この損失は、預け入れたトークンペアの価格比が大きく変動するほど拡大します。

インパーマネントロスの詳細な計算例や、それを軽減するための具体的な対策については、後述の「Uniswapとはどのような法規制やリスクが課題になっているのか?」のセクションで詳しく解説します。

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Uniswapの始め方・使い方ガイド

ここでは、Uniswapを実際に利用するための具体的な手順を解説します。

DeFiの取引に慣れていない方でも、スムーズに始められるようステップバイステップで説明しますので、ぜひ参考にしてください。

注意:Uniswapの公式サイトはhttps://app.uniswap.orgです。

フィッシングサイトが多数存在するため、必ず公式URLであることを確認してからアクセスしてください。

STEP1:準備 – MetaMaskなど対応ウォレットとイーサリアムの用意

Uniswapを利用するための最初のステップは、暗号資産ウォレットの準備です。

Uniswapは非カストディアル(自己管理型)のDEXなので、取引所を介さずに、ご自身のウォレットで直接取引を行います。

最も広く使われているウォレットはMetaMaskです。MetaMaskはブラウザの拡張機能として利用できるため、PCでの利用に最適です。

まず、MetaMaskの公式サイトからブラウザに拡張機能をインストールし、ウォレットを作成してください。

ウォレット作成時には、絶対に他人に教えてはならない「シークレットリカバリーフレーズ」が表示されますので、厳重に保管してください。

次に、Uniswapを利用するブロックチェーン(デフォルトはイーサリアム)のネイティブトークンを用意します。

イーサリアムネットワーク上で取引を行う場合、すべてのトランザクションにはガス代と呼ばれる手数料が必要です。このガス代の支払いにETHが使用されます。

国内・海外の取引所でETHを購入し、MetaMaskのウォレットアドレス宛に送金する手順を踏んでください。

この時、ネットワーク選択を間違えると資産を失う可能性があるため、必ずイーサリアムメインネットであることを確認しましょう。

これで、Uniswapを利用する準備は完了です。

STEP2:実践 – Uniswapアプリ(公式サイト)でのトークン交換(スワップ)

ウォレットとETHの準備ができたら、実際にUniswapでトークンをスワップしてみましょう。

ここでは、イーサリアム(ETH)をステーブルコインのUSDTに交換する手順を例に解説します。

  1. Uniswap公式サイトにアクセスし、ウォレットを接続する
    ブラウザでhttps://app.uniswap.orgにアクセスし、画面右上の「Connect Wallet」ボタンをクリックします。MetaMaskを選択し、パスワードを入力してウォレットを接続してください。
  2. スワップしたいトークンを選択する
    中央の交換画面で、上側の「You pay」欄に「ETH」を、下側の「You receive」欄に「USDT」を選択します。
  3. 交換したい数量を入力する
    「You pay」欄にスワップしたいETHの数量を入力します。すると、自動的に下側に受け取れるUSDTの概算が表示されます。
  4. スリッページ許容度を確認・設定する
    画面右上の歯車アイコンをクリックすると、設定画面が開きます。「Slippage tolerance(スリッページ許容度)」は、価格の変動をどこまで許容するかを設定する項目です。デフォルトの0.5%で問題ないことが多いですが、ボラティリティの高いトークンを取引する場合や、取引が頻繁に失敗する場合は、この値を調整できます。
  5. スワップを実行する
    「Swap」ボタンをクリックすると、MetaMaskが立ち上がり、取引内容の確認画面が表示されます。ここで、最終的な交換レート、ガス代、手数料などを確認しましょう。問題なければ「確認」をクリックしてトランザクションを送信します。

トランザクションが承認されると、数分以内にMetaMaskのウォレットにUSDTが着金します。

この手順は、他のトークンをスワップする際にも共通です。取引内容をよく確認し、ガス代が高すぎないかなどをチェックしてから実行するようにしましょう。

STEP3:応用 – 流動性を提供して取引手数料を得る方法

Uniswapでは、単にトークンを交換するだけでなく、流動性を提供することで取引手数料を得ることも可能です。

Uniswap V3以降のバージョンでは、集中流動性(Concentrated Liquidity)という概念が導入されたため、流動性を提供する価格範囲を指定することが重要になります。

以下に、流動性を提供する基本的なプロセスを解説します。

  1. プール画面に移動する
    Uniswapのアプリで「Pool」タブをクリックします。
  2. 新しいポジションを作成する
    「New Position」をクリックし、流動性を提供したいトークンペア(例:ETHとUSDT)を選択します。
  3. 手数料ティアを選択する
    トークンペアのボラティリティに応じて、手数料ティア(0.05%、0.30%、1.00%など)を選択します。ステーブルコイン同士のペアであれば0.05%、ETH/USDTのような標準的なペアであれば0.30%が一般的です。
  4. 価格範囲(レンジ)を設定する
    Uniswap V3の最も重要なステップです。流動性を提供する価格範囲を「Min Price」と「Max Price」で指定します。例えば、現在のETH価格が1,000USDTの場合、900〜1,100USDTの範囲に流動性を集中させる、といった設定が可能です。
  5. トークンを預け入れる
    指定した価格範囲に流動性を集中させるため、必要な数量のトークンを預け入れます。
  6. ポジションを作成する
    MetaMaskでトランザクションを承認すると、流動性プロバイダーとしてのポジションが作成され、その証明としてNFTがウォレットに送られます。

この手順を終えると、設定した価格範囲内で取引が行われるたびに、手数料がNFTのポジションに蓄積されます。

集中流動性により、資本効率は大幅に向上しますが、価格が設定した範囲外に移動すると手数料収入が得られなくなるだけでなく、インパーマネントロスのリスクも高まるため、注意が必要です。

流動性提供を行う際は、市場動向をよく分析し、慎重に価格範囲を設定することが求められます。

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Uniswapとはどんな機能やバージョン進化があるの?

Uniswapは、DeFi(分散型金融)の進化とともに、プロトコルのバージョンアップを繰り返し、その機能性と効率性を向上させてきました。

ここでは、V1からV4までの主要な遍歴と、それぞれの技術的特徴を解説します。

V1→V2:ETHペアの必須から任意ペアへ、オラクルの実装

初期バージョンのUniswap V1は、ERC20トークンとETHのペアでしか流動性プールを構築できませんでした。

そのため、もしUSDCをDAIに交換したい場合、一度USDCをETHにスワップし、さらにETHをDAIにスワップするという2段階のプロセスが必要でした。

これに対し、Uniswap V2は大きな進歩を遂げ、任意のERC20トークン同士で直接スワップできる流動性プール(ERC20/ERC20)を可能にしました。

これにより、取引の効率が向上し、ガス代も削減されました。

また、V2では、プロトコルに時間加重平均価格(TWAP)オラクルが導入されました。

これは、各ブロックにおける2つの資産の相対価格を蓄積し、任意の期間の平均価格を計算できるようにする機能です。

これにより、単一のブロック内での価格操作(フラッシュローンなど)に対する耐性が高まり、より信頼性の高い価格フィードが他のDeFiプロトコルでも利用できるようになりました。

V3の革命:「集中流動性」による資本効率の飛躍的向上

Uniswap V3は、集中流動性(Concentrated Liquidity)という画期的な概念を導入し、DeFiに革命をもたらしました。

V1とV2では、流動性プロバイダー(LP)がプールに提供した流動性は、$0$から無限大までの全価格範囲にわたって均一に分散されていました。

しかし、ほとんどの取引は現在の市場価格付近で行われるため、全範囲に分散された流動性の大部分はほとんど利用されていませんでした。

V3では、LPが流動性を提供する価格範囲を自由に指定できるようになりました。

たとえば、ETHの価格が2,000ドルの時、LPは「1,900ドルから2,100ドルの範囲」にのみ流動性を提供できます。

これにより、LPは資本をより効率的に活用でき、取引手数料を集中して獲得できるため、資本効率が従来のバージョンと比較して最大で4,000倍も向上する可能性が示されました。

集中流動性は、LPに大きな収益機会をもたらす一方で、価格が設定した範囲から外れた場合、その流動性が非アクティブになり、手数料収入を得られなくなるだけでなく、一方のトークンに偏った状態で資産を保有することになるため、インパーマネントロスのリスク管理がより複雑になりました。

V3のLPは、もはや受動的な投資家ではなく、アクティブに流動性ポジションを管理する戦略的なトレーダーへと変化したのです。

V4の展望:「フック」と「シングルトン」がもたらすカスタマイズ性と効率化

Uniswap V4は、DeFiプロトコルの可能性をさらに広げる、これまでのバージョンとは一線を画す革新的なアーキテクチャを導入します。

その核となるのがフック(Hooks)シングルトン(Singleton)です。

フックシステムは、流動性プールにカスタムのロジック(スマートコントラクト)をアタッチできる画期的な機能です。

このフックは、プール作成時、流動性追加/削除時、スワップ時、そして手数料の寄付時など、プールのライフサイクルの特定のタイミングで自動的に実行されます。

これにより、以下のような、これまでのUniswapでは実現できなかった高度な機能が実装可能になります。

  • 指値注文(Limit Order): 価格が特定の水準に達したときに自動で取引を実行する
  • TWAPオラクルの強化: より高度で操作耐性の高い価格オラクルを実装する
  • 動的な手数料: 市場のボラティリティに応じて手数料率を自動で調整する
  • インパーマネントロスヘッジ: オプション契約などを使ってLPを変動損失から保護する

つまり、フックはUniswapのコアプロトコルを変更することなく、第三者が様々な金融サービスや取引戦略を構築できる「拡張性」を提供します。

次に、シングルトンアーキテクチャは、すべての流動性プールを単一のスマートコントラクトで管理する仕組みです。

V3までは、各プールが個別のコントラクトで管理されていました。

この統合されたアプローチにより、プール間のトークンスワップがより効率的になり、特に複数のプールを経由する複雑な取引(マルチホップスワップ)のガス代が大幅に削減されます。

また、新しいプールを作成する際も、新しいコントラクトをデプロイする必要がなく、単一コントラクトの状態を更新するだけで済むため、プール作成のガス代を最大99.99%節約できる可能性があります。

フックとシングルトンアーキテクチャは、Uniswapを単なるAMMから、高度にカスタマイズ可能で効率的な「流動性エンジン」へと進化させ、新たなDeFiのイノベーションを促進すると期待されています。

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UniswapとはUNIトークンはどのような役割を果たすの?

UniswapのネイティブトークンであるUNIは、DeFiエコシステムにおいて重要な役割を果たしています。

UNIトークンの主要な役割は、プロトコルのガバナンスです。

UNIの保有者や、彼らから投票権を委任されたデリゲーターは、プロトコルの将来に関する重要な意思決定に参加できます。

このプロセスは、Uniswap Improvement Proposal (UIP) と呼ばれる提案制度に基づいて行われます。

UIPは、プロトコルの手数料率の変更、資金の割り当て、新しいバージョンへのアップグレードなど、多岐にわたる内容を対象としています。

たとえば、過去にはUniswapのDAO(分散型自律組織)によって、Uniswap財団の設立や助成金プログラムの資金提供に関する重要な投票が行われました。

UNIトークンは、プロトコルの変更を提案したり、他の人の提案に投票したりするための権利を付与するものです。

ガバナンス以外に、UNIトークンに関連して長年議論されているのが「手数料スイッチ(Fee Switch)」です。

これは、プロトコルが稼働することで発生する取引手数料の一部を、流動性プロバイダー(LP)だけでなく、UNIトークンの保有者にも分配する仕組みを有効化するかどうかを指します。

現在、Uniswapの手数料はすべてLPに分配されていますが、手数料スイッチが有効化されると、手数料の一部がUNI保有者に分配される可能性があります。

これにより、UNIトークンは単なるガバナンストークンから、プロトコルの収益を分配する「価値獲得」の機能を持ち、その経済的価値が大きく向上すると期待されています。

しかし、手数料スイッチの有効化は、LPの手数料収入を減らすことになり、流動性提供のインセンティブが損なわれる可能性があるため、過去の投票では反対票が投じられ、議論を呼んできました。

2024年には、Uniswap財団がDAOをワイオミング州のDUNA(分散型非法人非営利団体)として登録する提案を行い、これが「プロトコルが手数料を有効化する道を開く」と公言したため、再び手数料スイッチの有効化に向けた動きが活発になっています。

このガバナンスの動向は、UNIトークンの将来性やプロトコルの経済モデルを左右する重要な要素として注目されています。

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Uniswapとは他のDEX(例:PancakeSwap)と何が異なるのか?

UniswapはDEXのリーダー的存在ですが、PancakeSwapやCurve、SushiSwapといった強力な競合も存在します。

これらのDEXは、それぞれ異なる基盤ブロックチェーン、AMMモデル、そして独自機能を持つことで差別化を図っています。

以下に、主要なDEXを比較した表を作成しました。

比較項目UniswapPancakeSwapCurve FinanceSushiSwap
基盤ブロックチェーンEthereum(主要)、Polygon、ArbitrumなどBNB Chain(主要)Ethereum、Polygon、Arbitrumなど多数Ethereum、Polygon、Arbitrumなど多数
AMMモデルConstant Product Market Maker (V1/V2)
Concentrated Liquidity (V3以降)
Constant Product Market MakerStableSwap (ステーブルコインに特化)Constant Product Market Maker
主な取引対象あらゆる暗号資産ペアあらゆる暗号資産ペア、特にBNB Chain上の資産ステーブルコインや相関性の高い資産あらゆる暗号資産ペア
手数料体系0.01%, 0.05%, 0.30%, 1.00%など可変0.25%(LPに0.17%、0.0225 % Treasury/ 0.0575 % バーン)0.04%(通常)など低スリッページ手数料0.30%(LPに0.25%、SUSHI保有者に0.05%)
TVL(総ロック価値)約59.4億ドル(全チェーン)
(2025年8月時点)
約20.9億ドル
(2025年8月時点)
約27.2億ドル
(2025年8月時点)
約10億ドル未満
(2025年8月時点)
ガバナンストークンUNICAKECRVSUSHI
独自機能集中流動性、フック(V4)、UniswapXイールドファーミング、宝くじ、予測市場低スリッページ、手数料ブースト(veCRV)イールドファーミング、レンディング(Kashi)

基盤ブロックチェーンとエコシステムの違い(Ethereum vs BNB Chain)

UniswapとPancakeSwapの最も顕著な違いは、その主要な基盤ブロックチェーンです。

Uniswapは、DeFiの中心地であるイーサリアム上で誕生し、発展してきました。

そのため、イーサリアムの強力なセキュリティと分散性を享受する一方で、ネットワークの混雑時にはガス代が高騰するという課題に直面しています。

この課題に対応するため、UniswapはPolygonやArbitrum、Optimismといったレイヤー2(L2)ソリューションにも積極的に展開し、ユーザーに低コストで高速な取引を提供しています。

一方、PancakeSwapはBNB Chain(旧Binance Smart Chain)上で成長したDEXです。

BNB Chainは、イーサリアムよりもガス代が安く、トランザクション速度が速いという特徴を持っています。

これにより、より頻繁な取引や、細かい金額でのDeFi利用が容易になります。

ユーザー層も異なり、Uniswapのエコシステムは、より技術志向で大口の資金を扱うトレーダーやLPが多い傾向にあります。

PancakeSwapのエコシステムは、比較的低コストで幅広いDeFiサービスを楽しみたいユーザーに人気があります。

開発者から見ると、Uniswapはイーサリアムのエコシステムにある既存のDeFiプロトコルと組み合わせた、高度な金融サービスの構築に適しています。

PancakeSwapは、よりカジュアルなゲーミフィケーション要素のあるDappsや、低コストでのトークンローンチに向いていると言えるでしょう。

機能と手数料モデルの比較

機能面では、UniswapはAMMの中核技術の進化に焦点を当ててきました。

Uniswap V3の集中流動性は、LPの資本効率を飛躍的に向上させ、プロのマーケットメイカーをDeFi市場に呼び込みました。

また、V4のフック機能は、プロトコルの上に様々なカスタムロジックを構築することを可能にし、Uniswapエコシステム全体の拡張性を大きく高めます。

一方、PancakeSwapは、イールドファーミングやシロッププール、宝くじ、予測市場など、多様なDeFiサービスを提供することでユーザーのエンゲージメントを高めています。

こちらは、プロトコルの技術的な洗練度よりも、多機能性とユーザーフレンドリーな体験を重視する傾向があります。

手数料モデルも大きく異なります。

Uniswapは、V3で複数の手数料ティア(0.01%〜1.00%)を導入し、LPが取引ペアのボラティリティに応じて最適な手数料率を選択できる柔軟な仕組みを提供しました。

これにより、ステーブルコインペアでは低コストな取引を、ボラティリティの高いペアでは高い手数料収入を得られるように設計されています。

PancakeSwapは、固定の手数料(0.25%)を採用しており、その一部をLPだけでなく、ガバナンストークンであるCAKEの買い戻しとバーンに充てることで、トークン価値の維持を図っています。

このように、UniswapはAMMというコア技術の深化とカスタマイズ性を追求しているのに対し、PancakeSwapはより多様なサービスでユーザーを惹きつけ、エコシステム全体の成長を目指していると言えます。

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Uniswapとはどのような法規制やリスクが課題になっているのか?

Uniswapは、その技術的な革新性からDeFiの代名詞となりましたが、技術的リスクと法的リスクの両面でいくつかの課題に直面しています。

これらのリスクを正しく理解し、管理することは、ユーザーや開発者にとって不可欠です。

技術的リスク(1):インパーマネントロス(変動損失)の計算と実践的対策

前述の通り、流動性プロバイダーにとっての最大のリスクはインパーマネントロス(変動損失)です。

ここでは、具体的な計算例を用いてその大きさを理解し、対策を検討します。

たとえば、あなたが1 ETH($2,000)と2,000 USDCを流動性プールに提供したとします。

合計の預け入れ価値は$4,000です。

その後、ETHの価格が2倍の$4,000に上昇し、USDCの価格は$1のままと仮定します。

AMMの仕組みにより、プールはリバランスされ、あなたの資産は「7.07 ETH」と「2,828 USDC」に再配分されます。

この時点でのあなたの資産価値は、$7.07 \times \$4,000 + \$2,828 = \$28,280 + \$2,828 = \$31,108$となります。

しかし、もしあなたが流動性を提供せず、ただウォレットで保有し続けていたら、あなたの資産価値は「1 ETH($4,000)+2,000 USDC($2,000)」で合計$6,000になっていたはずです。

この差額である$6,000 – $3,108 = $2,892が、このケースにおけるインパーマネントロスです。

インパーマネントロスは、価格変動が大きいほど損失率も大きくなります。

  • 価格が1.25倍に変動すると、約0.6%の損失
  • 価格が2倍に変動すると、約5.7%の損失
  • 価格が5倍に変動すると、約25.5%の損失

インパーマネントロスを軽減するための実践的な対策は以下の通りです。

  • 相関性の高いペアを選ぶ:価格変動が少ないステーブルコイン同士のペア(例:USDC/DAI)や、連動性が高いETH/wETHなどのペアに流動性を提供することで、ILを最小限に抑えられます。
  • V3の集中流動性を活用する:価格変動が少ないと確信できる価格範囲に流動性を集中させることで、取引手数料を効率的に稼ぎ、ILを相殺できます。
  • 高度な戦略を検討する:V4のフック機能によって、将来的にはインパーマネントロスをヘッジするカスタムロジックを実装することも可能になるかもしれません。

技術的リスク(2):スマートコントラクトの脆弱性と詐欺トークン

Uniswapのコアプロトコルは、何度も厳格な監査を受けており、その堅牢性は非常に高いです。

しかし、ブロックチェーン上のスマートコントラクトにバグや脆弱性が存在する可能性はゼロではありません。

より現実的なリスクとして、Uniswapの「誰でも流動性プールを作成できる」というオープンな性質を悪用した詐欺トークンの存在が挙げられます。

これらの詐欺トークンは、高騰を装った過度なマーケティングで投資家を惹きつけ、開発者が突然、流動性プールから資金をすべて引き出して持ち逃げするラグプル(Rug Pull)という手口で資金を騙し取ります。

このような詐欺から身を守るために、以下の点に注意してください。

  • ホワイトペーパーやロードマップの確認:正当なプロジェクトは明確なビジョンを持っています。
  • 開発者の透明性:匿名性が高いチームはリスクが高い傾向にあります。
  • スマートコントラクトの監査状況:CertiKなどの信頼できる監査会社による監査を受けているか確認します。
  • 流動性のロックアップ:流動性プロバイダーの資金が、一定期間ロックアップされているか確認します。

「Token Sniffer」などのツールを使用すると、コントラクトの監査状況や、過去の詐欺事例との類似性をチェックできるため、新しいトークンに投資する前に活用することを推奨します。

法的・規制リスク:SECによるウェルズ通知とDEXへの影響【最新動向】

Uniswapにとって、そしてDeFi業界全体にとって、米国証券取引委員会(SEC)による規制の動向は非常に重要な課題です。

2024年4月には、Uniswap LabsがSECからウェルズ通知を受け取ったことが明らかになりました。これは、SECが正式な訴訟手続きを開始する前に、企業に法的な措置を取る意図があることを通知するものです。

SECの主張は、Uniswapのプロトコルが「未登録の証券取引所」および「ブローカーディーラー」にあたるというもので、これはDeFiの根幹を揺るがす可能性があります。

一方で、Uniswap Labsはこれに強く反論しています。彼らの主張は、「Uniswapは従来の証券取引所やブローカーとは根本的に異なり、自動で取引を行うソフトウェアであり、その利用はユーザー自身の判断によるものだ」という点です。

また、DeFiは分散化されており、中央集権的な仲介者が存在しないため、従来の証券法の枠組みを適用するのは不適切だと主張しています。

この訴訟の結果は、米国におけるDeFiの法的地位、そして世界のDEXのあり方に大きな影響を与えるでしょう。

もしSECの主張が認められれば、他のDEXや関連プロトコルも同様の規制対象となる可能性が高まります。そうなると、DeFiのイノベーションが阻害されたり、特定の国でのアクセスが制限されたりするリスクがあります。

逆に、Uniswap側の主張が法廷で認められれば、DeFiが従来の金融システムとは異なる新しいカテゴリーとして確立されるきっかけとなり、今後の成長を後押しするでしょう。

現時点では、訴訟の行方は不透明ですが、この法的闘争はDeFi業界の成熟を示す重要な出来事であり、今後の動向に引き続き注目していく必要があります。

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Uniswapとは今後どんなアップデートや展望が期待されるのか?

Uniswapは、単なる既存の技術に安住することなく、常にDeFiの最前線で革新を続けています。

ここでは、今後のロードマップや技術的展望について解説します。

Uniswap V4の正式ローンチとエコシステムの拡大

Uniswap V4は、前述の「フック」と「シングルトンアーキテクチャ」を実装する次世代のプロトコルです。

V4の正式なローンチ時期については、現時点では明確な日程は発表されていませんが、コミュニティや開発者からの期待は非常に高まっています。

V4のリリースにより、Uniswapのエコシステムは劇的に拡大すると考えられています。

特にフック機能は、サードパーティの開発者がUniswapの流動性プールを活用して、革新的な金融サービスを構築するための強力なツールとなります。

たとえば、以下のような新しいユースケースが生まれる可能性があります。

  • 高精度な指値注文:価格が指定したレベルに達したときに、フックを使って自動でスワップを実行する機能がネイティブに実装されるかもしれません。
  • 自動的な投資戦略:流動性プロバイダーのインパーマネントロスをヘッジするロジックや、特定の価格範囲で自動的に流動性を調整する戦略がフックによって実現されます。
  • レンディングプロトコルとの連携:スワップ時に自動で資金をレンディングプロトコルに預け入れ、利回りを得るような複合的なサービスが生まれる可能性もあります。

V4は、Uniswapを単なるDEXとしてだけでなく、あらゆるDeFiサービスがその上に構築される「流動性のインフラ」へと進化させる可能性を秘めているのです。

クロスチェーンブリッジ「UniswapX」による流動性の集約

DeFiの最大の課題の一つは、流動性が複数のブロックチェーンに分散していることです。

この課題を解決するために開発されているのが、新しいクロスチェーンプロトコルUniswapXです。

UniswapXは、複数のブロックチェーン上の流動性ソース(UniswapのAMMだけでなく、他のDEXやCEXも含む)を統合し、ユーザーに最適なレートで、ガスフリーのスワップを提供することを目指しています。

その仕組みは、ダッチオークションに基づいた「フィラー」と呼ばれる競争的なプロバイダーによって支えられています。

ユーザーがスワップ注文を出すと、フィラーがその注文を「より良い価格」で実行するために競争し、最終的に最も有利なレートを提示したフィラーが取引を成立させます。

UniswapXの大きなメリットは以下の通りです。

  • ガスフリー取引:フィラーがユーザーの代わりにガス代を支払うため、ユーザーはガス代を気にせずに取引できます。
  • MEV(最大抽出可能価値)からの保護:従来のDEXでは、ブロックの作成者が取引順序を操作することで利益を得るMEVという問題がありましたが、UniswapXはこれをプロトコル内部で処理することで、ユーザーを保護します。
  • クロスチェーンスワップの簡素化:将来的には、複数のチェーンをまたいだスワップとブリッジングを、ユーザーが意識することなく単一のトランザクションで実行できるようになります。

UniswapXは、流動性の断片化を解消し、よりスムーズで安全なユーザー体験を実現することで、DeFiの普及をさらに加速させることが期待されています。

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Uniswapに関するFAQ(よくある質問)

ここでは、Uniswapに関するよくある質問にQ&A形式で簡潔にお答えします。

Q:Uniswapのガス代はなぜ高いのですか?安くする方法は?

A:Uniswapはイーサリアムメインネット上で動くため、ネットワークの混雑時にガス代が高騰します。これを安くするには、PolygonやArbitrum、Optimismといったレイヤー2(L2)ネットワークでUniswapを利用する方法があります。L2では、メインネットと比較してガス代を大幅に抑えることができます。

Q:インパーマネントロスは必ず発生しますか?

A:インパーマネントロスは、預け入れたトークンペアの価格比率が変動したときに発生する機会損失です。価格比率が変動しない限り発生しませんが、ほとんどの場合、価格は変動するため、何らかの形で発生すると考えておくべきです。ただし、取引手数料の収入が損失を上回れば、実質的な利益を得ることは可能です。

Q:どのブロックチェーンやウォレットに対応していますか?

A:Uniswapは、イーサリアムメインネットの他、Polygon、Arbitrum、Optimism、Base、BNB Chainなど、多くの主要なブロックチェーンに対応しています。ウォレットは、MetaMask、WalletConnectに対応した多くのWeb3ウォレット(Trust Wallet、Coinbase Walletなど)を利用できます。

Q:Uniswap V4への移行は必要ですか?

A:Uniswap V4は、既存のバージョンを完全に置き換えるものではありません。既存のV2やV3のプールは引き続き利用できます。V4のフック機能などを活用したい場合や、より効率的な取引を行いたい場合に、V4プールを利用することになります。

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Uniswapについてまとめ

今回、Pacific Meta Magazineでは、Uniswapについて以下の内容を紹介してきました。

  • Uniswapは、AMMを採用した代表的な分散型取引所(DEX)であること
  • V3の集中流動性や、V4のフック機能によって常に技術的な革新を続けていること
  • 実践的な使い方を理解すると同時に、インパーマネントロスなどのリスクも正しく把握することが重要であること
  • SECの訴訟動向など、法規制がUniswapの将来を左右する重要な要素であること

Uniswapは、AMMという独自の仕組みで従来の金融のあり方を塗り替え、DeFiの普及を牽引してきました。

V1からV4に至るまでの継続的な進化は、その技術的優位性を示しており、特にV4のフックはDeFiエコシステムに新たな可能性をもたらすと期待されています。一方で、インパーマネントロスや詐欺トークン、そして不確実な法規制といった課題も存在します。

この記事で得た知識を基に、まずは公式サイトでUIを確認したり、少額でスワップを試したりすることから始めてみましょう。

より深く技術を理解したい方は、Uniswapの開発者向けドキュメントを読み込むことをお勧めします。最後までご覧いただき、ありがとうございました。