ゲームシナリオライターは、ゲームの世界観を左右する重要な仕事です。
ゲームシナリオライターになるのに必要な資格はあるのでしょうか。
今回Pacific Metaマガジンでは、ゲームシナリオライターにおすすめの資格について、以下の内容を紹介していきます。
- ゲームシナリオライターの仕事内容
- ゲームシナリオライターのなり方
- ゲームシナリオライターにおすすめの資格
- ゲームシナリオライターに向いている人
- ゲームシナリオライターの平均年収
- 転職はマイナビクリエイター
各資格試験の合格率なども紹介します。
ゲームシナリオライターの主な仕事内容
ゲームシナリオライターの主な仕事は、ゲームのストーリーを作成することです。
ゲームに必要なあらゆるテキストの作成も行います。
たとえば、キャラクターのセリフ、武器やアイテム、スキルや技などです。
最近はボイス付きのゲームがほとんどであるため、言葉のアクセントの統一も行います。
世界観などある程度、方向性が決まっているものを作成する場合と、最初の方向性決めから関わっていく場合があります。
このあたりの仕事の範囲は、会社や自身のスキルによって変化します。
ゲームプランナーやディレクターがゲームシナリオライターを兼任することもあります。
ゲームシナリオライターにおすすめの資格
ゲームシナリオライターになるには、必要な資格はありません。
しかし、ゲームシナリオリオライターとしての求人は少ないため、別の職種で必要なスキルがあると就職に有利です。
そのスキルの証明におすすめの資格を紹介します。
マルチメディア検定
マルチメディア検定とは、コンピュータやインターネット、ディジタルコンテンツの制作など、マルチメディアの社会に関する知識と技能を確かめる試験です。
分かりやすく言いますと、ビジネスで使用されるIT知識を問う試験です。
主催は、公益財団法人画像情報教育振興会(通称CG-ARTS協会)です。
試験は7月上旬と11月下旬の年に2回開催され、毎年3,000人が受験します。
試験会場は全国20ヶ所あります。
基礎知識の「ベーシック」と専門知識の「エキスパート」2つの難易度があります。
受験料はベーシックが5,600円、エキスパートが6,700円です。
合格率はベーシックが60%、エキスパート20〜30%です。
2020年の合格率は、ベーシックが74.3%、エキスパートが20.9%でした。
合格点は100点満点で70点です。
マークシート式で10問中7問正解しなければならないです。
1問の比率が高いため、合格点以上に難しいですね。
ベーシックは60分間の試験で、9分野から10問出題されます。
エキスパートは80分間の試験で、8分野から10問出題されます。
公益財団法人画像情報教育振興会(通称CG-ARTS協会)の公式サイトでは過去問の閲覧ができます。
試験日・回数 | 7月上旬、11月下旬の年2回 |
難易度 | ベーシック、エキスパートの2つ |
受験料 | ベーシック:5,600円 エキスパート:6,700円 |
合格率 | ベーシック:60% エキスパート:20〜30% |
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、プログラマーやエンジニア、WebデザイナーなどITに関わる仕事をする人を対象としている試験です。
コンピュータの動作する仕組み、データベース、ネットワーク、セキュリティなどの基礎知識を学べます。
また、企業経営やマネジメントの分野もあるため、IT業界の幅広い知識を身につけられます。
4月の第3日曜日の春季試験、10月の第3日曜日の秋季試験の年2回試験が実施されます。
試験会場は各都道府県に1ヶ所以上あります。
基本情報技術者試験は情報処理技術者試験のレベル2に該当します。
ちなみにレベル1はITパスポート試験、レベル3応用技術者試験です。
ITパスポートと違い、基本情報技術者ではプログラミングの知識も必要となります。
毎年10万人以上が受験する試験で、IT関連の試験では国内で1番人気があります。
国家試験である点も人気な理由の1つです。
合格率25%前後とかなり低めです。
ITパスポートの合格率は50%前後であるため、難易度が高いことがわかります。
試験は午前と午後の二部構成でともに試験時間は150分です。
それぞれ100点満点中60点以上で合格となります。
午前は基本知識80問、午後は長文問題11問から5問選んで解答します。
午後の試験はかなり難易度が高く、手こずる人が多いです。
IPAや国が認定して講座を受けることで、修了後1年間午前中の試験を免除できます。
普段ITの勉強をしていない人は、約200時間の勉強時間が必要と言われるためかなり努力が必要な試験です。
試験日・回数 | 4月の第3日曜日の春季試験、 10月の第3日曜日の秋季試験の年2回 |
難易度 | 1つ |
受験料 | 5,700円 |
合格率 | 25% |
C言語プログラミング能力検定
C言語プログラミング能力検定とは、C言語というプログラミング言語の基礎知識を測定する試験です。
難易度は1〜3級の3段階に分かれています。
合格基準はいずれも得点率60%以上です。
1月と6月の年に2回、3級は9月を含めた3回試験が実施されます。
受験会場は、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡です。
認定基準は以下の通りです。
3級は、「C言語の概念を理解し、簡単なプログラムが書ける」60分で6問解答します。
2級は、「小規模のプログラムが適切に書ける。
各種アルゴリズムを理解している」です。
90分で8問解答します。
1級は、「C言語を駆使し、応用プログラムを作成で切る能力がある。
また使用しているOSについて理解している」150分で2問解答します。
2級と3級はマークシート式の筆記試験です。
1級はパソコンを使用した実技試験を行います。
主催はサーティファイ情報処理能力認定委員会です。
C言語プログラミング能力検定の勉強をすることで、基本情報技術者試験の午後の試験対策にもなります。
試験日・回数 | 1、2級は1月と6月の年に2回、 3級は上記に9月を加えた3回 |
難易度 | 1〜3級の3つ |
受験料 | 1級:7,800円 2級:6,400円 3級:5,300円 |
合格率 | 65% |
Microsoft Office Specialist
Microsoft Office Specialistは、マイクロソフト・オフィス製品の利用スキルを証明する試験です。
対象となるソフトは以下の5つです。
- Word→文書作成
- Excel→表計算
- PowerPoint→プレゼンテーション
- Access→データベース管理
- Outlook→メール・スケジュール管理
試験は全国一斉受験が毎月1〜2回、加えて各試験会場による試験が随時行われています。
他業種の会社員と同じく、ゲームシナリオライターの場合でもWordやExcelはよく使用するためWordとExcelの受験がおすすめです。
試験日・回数 | 全国一斉受験が毎月1〜2回、 加えて各試験会場による試験が随時 |
難易度 | スペシャリストレベル、エキスパートレベルの2つ |
受験料 | スペシャリストレベル:10,780円 エキスパートレベル:12,980円 |
合格率 | スペシャリストレベル:80% エキスパートレベル:60% |
ゲームシナリオライターになるには?
ゲームシナリオライターになるためには、仕事への適応しやすくなるため、大学や短大、あるいはゲーム関連の専門学校で文章やシナリオ、またはプログラミングやCGについて学んでおくといいでしょう。
大手のゲーム会社では、就職の際に大卒が有利になる場合もあります。
ゲームシナリオライターとしての募集は少ないため、まずは別の職種でゲーム会社への入社を狙うこともあると思います。
そのため、文章以外にもプログラミングやCGなどの技術を身につけておくのがおすすめです。
ゲームシナリオライターとしての就職には、自分で作成したシナリオの提出が必要となります。
シナリオの作成を学んで、最高のシナリオを作成しましょう。
アルバイトからそのまま正社員になるケースもあるため、まずはアルバイトから始めてみるのもいいですね。
実力のある場合はコンテストで受賞して、シナリオライターになることもあります。
コンテストへは積極的に参加しましょう。
ゲームシナリオライターに向いている人の4つの特徴
ゲームシナリオライターに向いている人の特徴を4つ紹介します。
自分にあてはまるか確認してみてください。
ゲーム制作に関心がある
ゲーム会社であるため、まずはゲーム制作に関心がなければなりません。
自分でも普段からゲームをプレイし、さまざまなストーリーに触れることが大切です。
ゲームをプレイすることで、インスピレーションを受けることもありますし、トレンドの確認にも役立ちます。
文章力がある
シナリオライターにとって切り離せないのが文章力です。
日常的に使う表現でなく、言葉に触れて自分の頭の中の辞書を日々アップデートしていく必要があります。
そのためにゲームだけでなく、小説、漫画、アニメ、映画などさまざまな作品に触れることがおすすめです。
発想力や想像力がある
世界観やキャラクター設定、プレイヤーの期待をいい意味で裏切るような展開や、謎解き要素などゲームのシナリオには発想力や想像力が必要となります。
過去作品の分析をして「この展開は想像もつかないな」というゲームにたくさん触れていきましょう。
日本ゲームシナリオ協会では、過去作品のゲームシナリオアーカイブがあるためチェックしてみるといいでしょう。
コミュニケーション能力が高い
ゲームシナリオライターは、ゲームプランナーやゲームディレクターと内容のすり合わせを行います。
そのためコミュニケーション能力が高いと仕事がスムーズです。
細かい世界観など、表現したいことの違いがあっては理想のゲームは生み出せません。
遠慮せずに意見を言い合えるようになりましょう。
ゲームシナリオライターの平均年収
ゲームシナリオライターの平均年収は300〜500万円と言われています。
実力によって大きく変化するため、ばらついています。
ゲームシナリオライターは実力の世界であるため、実績を積んで有名になれば高年収も狙えます✨
「ゲームシナリオライターの年収」についてより詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください!
ゲームシナリオライターへ転職はマイナビクリエイター
ゲームシナリオライターへの転職にはマイナビクリエイターがおすすめです。
マイナビクリエイターは、人材大手のマイナビが運営するIT・Web・ゲーム業界に特化した転職サービスです。
マイナビクリエイターでは、実際にゲーム会社で働いていたエージェントもいるため、相談に対する対応が的確です。
ゲームシナリオライターが未経験の人でも、安心して転職活動に集中できます。
また、マイナビが提供するポートフォリオ作成ツール「MATCHBOX(マッチボックス)」もお勧めです。
転職の際にぜひ活用してみてください。
マイナビクリエイターの評判や口コミについては、こちらの記事を参考にしてください。
ゲームシナリオライターの資格についてのまとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、「ゲームシナリオライターにおすすめの資格」について下記の内容を紹介しました。
- ゲームシナリオライターはゲームのストーリーやあらゆるテキストを作成する。
- ゲームシナリオライターになるために資格は必要ないが、シナリオ、プログラミング、CGなどを学んでおくと役立つ。
- ゲームシナリオライターにおすすめの資格は4つ。
- マルチメディア検定は、ビジネスで必要なIT知識を問う試験。
- 基本情報技術者試験は、コンピュータの仕組みやセキュリティなど情報処理の基礎知識と企業経営やマネジメントに関する試験。
- C言語プログラミング能力検定は、C言語というプログラミング言語の基礎知識を測定する試験。
- Microsoft Office Specialistは、WordやExcelなどマイクロソフト・オフィス製品の利用スキルを確かめる試験。
- ゲームシナリオライターに向いている人の特徴は「ゲーム制作に関心がある」、「文章力がある」、「発想力や想像力がある」、「コミュニケーション能力が高い」の4つ。
- ゲームシナリオライターの年収は実力次第で大きく変わる。
- ゲームシナリオライターへの転職はマイナビクリエイター
ゲームシナリオライターにおすすめの資格はさまざまです。
ITの基礎を押さえたい人は「マルチメディア検定」、情報処理やマネジメントまで幅広く知りたい人は「基本情報技術者試験」、C言語を学びたい人は「C言語プログラミング試験」、WordやExcelを極めたい人は「Microsoft Office Specialist」のように自分が伸ばしたいスキルを基準に資格を選んで試験を受けてみましょう!
ゲームシナリオライターに資格は必須ではありませんが、今取り組んだ資格勉強が役立つ日が来るはずです。