ポスターや書籍、商品のパッケージなど、平面デザインを制作するグラフィックデザイナー。
自分が手掛けたデザインが商品となり、世に出回ることはとても達成感がありますね。
今回Pacific Metaマガジンでは、グラフィックデザイナーを目指している人のために下記の内容をご紹介したいと思います。
- グラフィックデザイナーを目指すのにオススメの大学を私立・国公立別に紹介
- グラフィックデザインが学べる大学選びのポイント
- グラフィックデザイナーになれる大学の入学試験について
- グラフィックデザイナーになる方法
- グラフィックデザイナーの仕事内容
- グラフィックデザイナーに求められるもの・向いている人について
- グラフィックデザイナーの就職先
グラフィックデザイナーを目指せるオススメの大学
まず最初にグラフィックデザインを学ぶことができるオススメの大学の学部と学科をご紹介しましょう。
ここでは、私立と国公立の4年制大学を記載いたします。
私立大学
Pacific Metaマガジンがオススメするグラフィックデザインを勉強できる私立大学6校は以下になります。
多摩美術大学美術部グラフィックデザイン学科
多摩美術大学グラフィックデザイン学科は、広告、グラフィックデザイン、イラスト、アニメ、写真等の各分野で日本を代表する多くの人材を輩出してきました。
「美術大学でデザインを学ぶ意味」に焦点を当て、体系的カリキュラムを通して、豊かな造形力と明せきな発想力を持って課題解決のできる次代のクリエイターを育成することに力を注いでいます。
キャンパスは八王子と上野毛の2か所。
付属施設に多摩美術大学美術館や芸術人類学研究所があります。
東京造形大学東京造形大学 造形学部 デザイン学科
印刷の原理や基礎的な技術をはじめ、グラフィック制作に必要不可欠なツールとなったコンピュータの基本操作などの学習からはじまり、ビジュアルコミュニケーション、グラフィックアート、インフォメーションアーキテクチュアといった専門的な科目の履修をしていきます。
4年間をフルに活用し、基礎から応用までグラフィックデザイナーについて徹底した教育を行います。
京都芸術大学芸術芸術学部情報デザイン学科
京都芸術大学美術部では2つのコースからグラフィックデザイナーを目指すことができます。
ビジュアルコミュニケーションデザインコースでは紙メディアに関わるグラフィックデザインを基礎としつつ、プロモーション用映像、広告、WEB やアプリ、VR などのテクノロジー分野でも必要とされるデザインを多分に学べます。
また、イラストレーションコースはイラスト力をつける他、デザインやデジタルスキルを使い展開する力と、企画・アイデアなどを考える力を育むカリキュラムを組んでいます。
どちらのコースとも多角的にイラストレーションを追求し、社会で広く活躍できるクリエイターを育てることを目標にしています。
嵯峨美術大学芸術学部デザイン学科
嵯峨美術大学芸術学部では広告やポスター、ブックデザインなどのメッセージ性の高いグラフィックデザインや、ブランド価値を生み出すための総合的な商品デザイン、さらに公共施設のロゴなどのパブリックデザインまで、幅広いデザインに挑戦しながら「コミュニケーションデザイン」の本質を学ぶことができます。
クラス人数は平均15人程度と少人数。
学生ひとりひとりの個性をしっかり把握し、得意な表現や技術を活かしたデザイン制作指導をが実現できます。
愛知淑徳大学人間情報学部人間情報学科
愛知淑徳大学人間情報学部ではコンピューターや知覚情報処理の基礎からデザインを学びます。
このほか、感性やユニバーサルデザインの観点から効果的に情報サービスや製品、空間をデザインするための知識やスキルを身に着ける授業を多く取り入れています。
授業は座学にとどまらず、情報デザインに必要になることは実践を通して学べるようなカリキュラムが組まれ、社会にでたとき即戦力となるような工夫がされています。
九州産業大学芸術学部ビジュアルデザイン学科
九州産業大学芸術学部ではグラフィックデザインを専攻できるカリキュラムが組まれています。
芸術の基礎とグラフィックデザイン、イラストレーションデザインについての幅広い専門知識を学び、ビジュアルデザイン分野の専門家として必要な編集力や伝達力を身につけるための授業が多く用意されています。
国公立大学
次にグラフィックデザイナーになれる国公立大学5校をご紹介しましょう。
千葉大学工学部総合工学科
千葉大学工学部では生活・文化と関わりながら、芸術性・人間性・豊かなデザインの実現を掲げた教育と研究をしています。
デザイン界をリードして国際的に活躍できる人材の養成を目指したカリキュラムが組まれているため、活躍の場を国際的に広げたい方にはオススメですね。
また、千葉大学工学部の卒業者はデザイナーとしてだけでなく、全国のデザイン系大学の教員や試験研究機関のデザイン研究者としても活躍ができるようになります。
滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科
滋賀県立大学人間文化部では教員ひとりに学生数人という少人数での授業を行っています。
少人数のため、学生同士でも意見交換などが盛んにおこなわれ、コミュニケーション能力も培うことができるのが強みですね。
授業は「住居」「道具」「服飾」「マーケティング」などから進みたい分野の研究をしている教授の元でゼミを受講していくスタイルとなっています。
実践経験を重視しており、企業と連携して行われる授業があるのが特徴です。
長岡造形大学造形学部視覚デザイン学科
長岡造形大学は国公立としては珍しいデザインの専門大学となっています。
学校の理念は「造形を通して真の人間的な豊かさを探求し、これを社会に還元することのできる創造力を備えた人材を養成する」こと。
視覚デザイン学科では、発想力・想像力・創造力・発信力をトータルに修得することを目標にカリキュラムが組まれています。
コンピュータを使ったデジタルから手で描くアナログまで、表現方法を選ばないスキルをみにつけることができるので、自分が入りたいと思う企業を選びやすいのが利点となります。
京都工芸繊維大学工芸科学部デザイン科
デザイン科では、デザイン理論とデザイン実習を学ぶことからスタートします。
そのうえでビジネスやテクノロジーの理論や演習を通し、デザインによって生活を形成する広範な知識と技術を修得していきます。
京都工芸繊維大学の特色は、実務経験者がある前線の知識を持っている教授が授業を受け持つことが多いという点にあります。
そのため大学卒業後、実社会で生かせるような知識を的確に学ぶことができます。
キャンパスは、松ヶ崎キャンパスと嵯峨キャンパスの2つです。
札幌市立大学デザイン学部人間情報デザインコース
札幌市立大学は、デザインと看護学の2つの学部から構成される大学です。
人間情報デザインコースでは、人々の暮らしを快適で楽しくするようなデザインを学んでいきます。
デザインの手法や原理だけでなく、心理学や人間工学、科学技術にメディア創出などを複合的に学習します。
学生の多様な将来設計に対応できるよう、複数の履修モデルが用意されているのが特徴になります。
グラフィックデザイナーに就職するなら専門学校もオススメ
グラフィックデザイナーになりたいけど、大学入試には自信がない、4年制の大学に通う時間がないという方には専門学校の代々木アニメーション学院がオススメです。
代々木アニメーション学院では2年でグラフィックデザイナーになるためのノウハウをしっかりと学べるほか、週に1度の通学で専門知識や技術を身に付けられる専門スクールもあります。
校舎は東京、池袋、大阪、なんば、名古屋、福岡、札幌、仙台、広島、金沢の10拠点。
教育の標準化を徹底し各学科のテキストや、授業時間数、授業単元、カリキュラムの進行も統一させています。
どこの校舎を選んでも本校と同じ技術を身に付けられるので安心ですね。
代々木アニメーション最大の強みは、年間500枠もの就職先を提供しているところにあります。
卒業後も希望があれば納得がいくまで就職のサポートを受けることができます。
興味のある方はぜひ、無料の資料請求をしてみてください!
下記の記事では「代々木アニメーション学院」について詳しく解説しています。
ぜひ、こちらの記事もあわせてご覧ください!
グラフィックデザイナーの勉強ができる大学を選ぶポイント
グラフィックデザイナーになるために入学する大学選びにはいくつかポイントがあります。
私立・国公立大学は基本的に4年制となっています。
このほか2年生の短期大学もあります。
大学を選ぶうえでまず最も重要なのが「グラフィックデザイン学科」およびそれに準ずるカリキュラムを組んでいる学科があることです。
グラフィックデザイン系学科で学ぶことができるのは「イラストレーションデザイン」「情報デザイン」「ビジュアルデザイン」「視覚伝達デザイン」などです。
グラフィックデザインを学ぶことができる学部は「美術学部」「造形学部」「デザイン工学部」など。
特に大手広告代理店や有名デザイン事務所などでは、美術系の大学へ進学しグラフィックデザインの技術と理論を総合的に学んだ人を採用する傾向にあります。
ですので、実績のある広告代理店や有名事務所などに就職したい場合は4年制大学で「グラフィックデザイン」「ビジュアルデザイン」「視覚伝達デザイン」を総合的に学べるところを選びましょう。
また、大手でなくても、できるだけ早く社会に出てデザインスキルを磨きたいと考えるなら、短大や専門学校の2年生大学で集中的に学ぶのもよいでしょう。
グラフィックデザイナーになれる大学の入学試験って?
グラフィックデザインを学べる大学の入学試験には下記のものがあります。
志望校の入試情報をチェックしてご自身に合った入試方法で試験に挑みましょう。
入試方法 | 私立大学 | 国公立大学 |
学力試験 | 個別選抜/共通テスト/共通テスト併用型 ※個別選抜が多い |
共通テスト(5教科/7科目) +二次試験 ※二次試験は国立2回 公立3回 |
実技試験 | ・実技試験+学科試験 ・実技試験+面接 |
・実技試験+学科試験 ※合格基準は実技がメインである場合が多い・実技試験+面接 |
試験なし入学 | 推薦入学/AO入試(面接・小論文) | 推薦入学/AO入試(面接・小論文/学力試験を受けなければならない場合がある) |
社会人入試 | 出願書類・志望理由書・面接試験 ※試験がある学校もある |
出願書類・志望理由書・面接試験 ※試験がある学校もある |
ただしどの大学でもご紹介した全ての入試方法を取っているわけではないのでご注意ください。
また、私立大学では独自の入試スタイルで合否を決定するものもあります。
上の表以外の入試方法もあるので、詳細は希望する大学の入試情報をチェックしてくださいね。
大学に通う以外でグラフィックデザイナーになるには?
グラフィックデザイナーは結果主義の職業です。
実はグラフィックデザイナーになるためには特別な免許や資格があるわけではありません。
大学に入らなくても就職することは可能です。
ここではグラフィックデザイナーなるための方法をご紹介しておきます。
専門学校へ通う
グラフィックデザイナーになるには専門学校へ通う方法があります。
専門学校ではグラフィックデザイナーになるために必要な知識や技術を集中して学ぶことができます。
また、専門学校ではゲームグラフィックデザイナーなど、それぞれの専門分野を選択して学べるので大学よりもひとつの分野に特化して知識を吸収できる特徴があります。
専門のスクールで学ぶ
専門スクールは現在仕事をしていたり、通学をしている人でも入ることができる学校になります。
通学は週に1回~数回と少ないため、他のことをしている方でも負担になりにくいのが特徴です。
グラフィックデザイナーになるための専門スクールは、東京・大阪・神奈川・名古屋・福岡など全国各地にあるので、気になる方は資料請求してみましょう。
独学で勉強する
グラフィックデザイナーになるために必要な技術を独学で学ぶことは可能です。
しかし、企業側は学歴を重視することも多く、高校卒業でグラフィックデザイナーとして就職するのはいばらの道だとも言えるでしょう。
グラフィックデザイナーの仕事には「Photoshop」や「Illustrator」などクリエイティブ系のソフトウェアが使いこなせることが必須となっているため、しっかり学んでおく必要があります。
他、書籍などで知識を入れ、多くのデザインを練習しておくことも重要です。
独学で就職する場合には、企業に一定の実力をアピールできるよう資格を取得しておくと有利ですね。
下記の記事では「フリーランスのグラフィックデザイナーになる方法」について詳しく解説しています。
ぜひ、こちらの記事もあわせてご覧ください!
グラフィックデザイナーの仕事内容とは?
グラフィックデザイナーはデザインの大半の工程に関わる仕事です。
ここでは、基本的な業務の流れについて紹介しましょう。
- 依頼を受ける
- クライアントと打ち合わせをする…コンセプトやターゲット層などクライアントの要望を把握する
- 契約を交わす
- デザイン制作を行う…単独で作成したりチームで作成したりする場合があり、デザインは複数作成することが多い
- 提出、校正…クライアントに提出し、都度校正を行う
- 調整…デザインが決定したら入稿用のデータに変換して印刷会社提出する。
印刷物のカラーイメージがPC上のデザインと違う場合はカラー調整を行う。 - 納品
依頼を受けてから納品するまでのほぼすべての工程をデザイナー自身が担当するため、やるべきことが多いのが特徴となります。
ちなみにグラフィックデザイナーは仕事内容に対して収入が少ない傾向にあると言われています。
グラフィックデザイナーの平均年収は、39.2歳で461万円ほどとなっています。
これはデザイン料金の低価格化が進んでいることが原因になっているようです。
とは言え、実力主義の業界のため、努力次第で収入は大きく変わります。
実力をつけて高収入を目指しましょう!
下記の記事では「グラフィックデザイナーの年収」についてより詳しく解説しています。
ぜひ、こちらの記事もあわせてご覧ください!
グラフィックデザイナーに求められる人物と向いている人
グラフィックデザイナーの仕事内容は多岐にわたります。
そのため、企業から求められることも多くあります。
ここではグラフィックデザイナーに求められる人・向いている人について説明させていただきます。
求められる人物
グラフィックデザイナーとして求められる人物は次のようになっています。
- デザインソフトを使いこなすことができる技術がある人
- 美的センスがある人
- インスピレーションを持っている人
- 文字や構図、配色などのデザイン論理を熟知している人
- コミュニケーション能力に長けている人
デザインは時代によって流行があります。
ニーズは変化するものだと認識しておきましょう。
したがって上記に加え、いつまでも探求心を持って仕事に取り組むことも重要になります。
長年デザインをしているとワンパターンになりがちだったり、無難な作品を提案しがちになるため、日々スキルアップするための努力を重ねるようにしてくださいね。
向いている人
グラフィックデザイナー向いている人は、上にご紹介したことを実践できる人になります。
この他、ものを伝え・売るためのアイデアはイマジネーションと経験がものを言います。
デザインそのものだけでなく、色々な分野に目を通し知識として吸収したいという向上心がある人はデザイナーとして向いていますね。
また、デザインが出来上がるまでには様々な人と連携し、やり取りをする必要があるためコミュニケーション能力が高い人もデザイナーとして向いているといえます。
下記の記事では「グラフィックデザイナーにオススメの資格」について詳しく解説しています。
ぜひ、こちらの記事もあわせてご覧ください!
グラフィックデザイナーの主な就職先
グラフィックデザイナーの主な就職先は以下の5つになります。
- 制作プロダクション…広告・出版物の制作を業務とする会社
- 広告代理店…事業会社の広告事業を専門で行うハウスエージェンシーや電通・博報堂などの有名大手やその子会社
- 企業の販売促進部…自社製品のデザインを専門に扱うインハウスデザイナー
- 企業の広告宣伝部…自社製品のデザインを専門に扱うインハウスデザイナー
- フリーランス…個人で色々なデザインを請け負う自営スタイル
広告代理店の中にはディレクションやオペレーションが中心で、デザインの制作を外注する企業もあるため、就職の際には注意が必要です。
上記の中で確実にデザインを制作したいなら、制作プロダクションへ入社するのがよいでしょう。
グラフィックデザイナーになれる大学についてまとめ
Pacific Metaマガジンではグラフィックデザイナーになるための大学について以下の通りご紹介させていただきました。
- グラフィックデザイナーになるためのオススメの大学11校を紹介
- グラフィックデザイナーになるための大学選びのポイントはグラフィックデザイン系学科があることである
- グラフィックデザインを学べる大学への入学は学力試験・実技試験・推薦入学・AO入試・社会人入試がある
- グラフィックデザイナーになる方法は大学へ入学する・専門学校及び専門スクールに入学する・独学で勉強するという4つの方法がある
- グラフィックデザイナーの仕事内容はデザインをするだけでなく、デザインに関わる大半の工程を担う事である
- グラフィックデザイナーに求められる人・向いている人は探求心を持って仕事に取組みコミュニケーション能力が高い人である
- グラフィックデザイナーの主な就職先は制作プロダクション・広告代理店・企業の販売促進部や広告宣伝部・フリーランスの5つである
- グラフィックデザイナーを専門学校で目指すなら代々木アニメーション学院がオススメである
グラフィックデザイナーを目指す方の参考にしていただければ幸いです。