ゲーム業界への就職を目指す方の中には、「どうせなら良い企業に就職したい」と考える人も多いと思います。
そこで、今回Pacific Metaマガジンではゲーム業界の就職に関するランキングについて特集します。
内容は以下の通りです。
- ゲーム業界の就職偏差値ランキング
- ゲーム業界の平均年収ランキング
- その他、急成長中の注目企業を紹介
- ゲーム業界に就職するにはどうすればいい?
- おすすめの転職エージェント、専門学校を紹介
「良い企業」の基準は人によっても様々ですが、指標の1つとして企業を選ぶときの参考にしてみてください。
ゲーム業界の就職偏差値ランキングTOP7
まずは、ゲーム業界の就職偏差値をランキング形式で発表していきます。
ここでの「就職偏差値」は業界で公式に出ているデータではなく、業績や年収、就職難易度、倍率などを元にして便宜的に付けている数値ですのでご了承ください。
就職偏差値以外にも企業にまつわるデータを記載していますが、ホールディングス企業の従業員数については連結の数字を記載しています。
1位 任天堂
本社 | 京都市南区上鳥羽鉾立町11−1 |
従業員数 | 2,286人 |
就職偏差値 | 68 |
トップで紹介するのは任天堂です。
『マリオ』『カービィ』といった有名ゲームシリーズを数多く展開しているほか、Switchをはじめとするハードメーカーとしても知られています。
従業員数は一見多く見えますが、おこなっている事業の規模からすると、これでも少ない印象があります。
1人1人の働きが非常に大きく、役割を果たしている結果ということが言えるでしょう。
また、平均年齢は39.3歳と、業界においてはかなり高めとなっています。
福利厚生にも力を入れていることがうかがえます。
2位 ソニー
本社 | 東京都港区港南1−7−1 |
従業員数 | 2,519人 |
就職偏差値 | 68 |
日本でも人気があるなPlayStationハードを展開しているほか、『グランツーリスモ』『みんなのGOLF』シリーズなどのソフトも販売しているソニー。
最近では『Ghost of Tsushima』(ゴースト・オブ・ツシマ)が世界的にヒットしたことでも話題になりました。
従業員の平均年齢は42.4歳と非常に高く、フレックスタイム制度を早々に導入したりと、福利厚生の充実にも前々から気を配っている企業です。
その分だけ就職することは難しく、同時に人気のある企業としても知られています。
3位 バンダイナムコ
本社 | 東京都港区芝5−37−8 |
従業員数 | 9,550人 |
就職偏差値 | 65 |
バンダイナムコは、『テイルズ』シリーズや『アイマス』シリーズ、『太鼓の達人』などのオリジナル作品や、『ドラゴンボール』『ガンダム』『NARUTO』といった既存商品のゲーム化を数多く手掛けています。
発売されるゲームは課金要素の多さで批判を受けることもありますが、裏を返せばそれだけ売上を着実に伸ばしている企業と取ることもできます。
給料面ではボーナスの割合が非常に高いという特徴を持っており、実力や所属している部署によって大幅な年収アップも期待できます。
4位 コナミ
本社 | 東京都中央区銀座1−11−1 |
従業員数 | 4,982人 |
就職偏差値 | 61 |
『パワプロ』『ウイイレ』などのスポーツゲームのほか、最近では『遊戯王 マスターデュエル』でもヒットを飛ばしているコナミ。
以前はRPG・シューティングジャンルの制作も多かったイメージですが、最近はeスポーツに特化したタイトル展開が目立っています。
また、スポーツクラブの運営を手掛けていることでも有名ですね。
大手らしく福利厚生も充実しており、チャンスがあれば狙いたい企業の1つです。
5位 セガ
本社 | 東京都品川区西品川1−1−1 住友不動産大崎ガーデンタワー |
従業員数 | 3,499人 |
就職偏差値 | 61 |
セガは、『龍が如く』『ソニック』などのシリーズのほか、『ペルソナ』『女神転生』シリーズを展開するアトラス、パチンコ・パチスロ関連の事業を手掛けるサミーをグループに持っています。
最近ではゲームセンター事業から撤退するというビッグニュースもありましたが、事業の幅が非常に広いメーカーなので、それだけで致命的なダメージを負うことは無いでしょう。
実際に、2021年3月期の決算では家庭用ゲームの分野がかなり伸びており、大幅増収増益を達成しています。
6位 カプコン
本社 | 大阪市中央区内平野町3−1−3 |
従業員数 | 2,530人 |
就職偏差値 | 57 |
6位で紹介するのはカプコン。
『ストリートファイター』『モンスターハンター』『バイオハザード』など強力なシリーズタイトルをいくつも持っているソフトメーカーです。
特にストリートファイターは競技ゲームとして鉄板ですし、新作である『6』の開発も発表され、eスポーツ業界で大きな存在感を放っています。
社員への待遇面では女性社員の採用を積極的におこなっており、厚生労働省からは子育てサポート企業として認定されているという特徴もあります。
7位 タカラトミー
本社 | 東京都葛飾区立石7-9-10 |
従業員数 | 509人 |
就職偏差値 | 57 |
タカラトミーはおもちゃメーカーとしてのイメージが強いですが、子会社であるタカラトミーアーツが『プリパラ』などのアーケードゲームを手掛けています。
おもちゃなどの子供向けグッズと組み合わせて商品展開できるのが、他社にはない強みですね。
従業員数を見ると500人程度と少なく、少数精鋭の印象です。
平均勤続年数は9.1年とやや短めながら平均年齢は41.5歳と非常に高く、中途採用が積極的におこなわれていると推測できます。
ゲーム業界の平均年収ランキング
続いてはゲーム業界の平均年収ランキングを発表します。
ちなみにホールディングスの企業は、現場のクリエイターと別に独立した従業員をカウントしていることもあるため、数値は参考程度となっています。
1位 スクウェア・エニックス・ホールディングス
スクウェア・エニックス・ホールディングスの平均年収は1,429万円です。
売上高、利益共に堅調な推移を見せており、特に『FF14』『ドラクエ10』などが含まれるMMORPGの分野が売上を伸ばしています。
ホールディングス会社の年収は役員メンバーがメインなので現場の年収はここまで高くないはずですが、安定した業績は流石です。
2位 バンダイナムコホールディングス
バンダイナムコホールディングスの平均年収は1,083万円です。
ゲームソフト以外にもアミューズメント施設の運用をおこなうなど、総合的なエンタメメーカーとして存在感を発揮しています。
部署の業績やスキルによっても年収にバラつきはありますが、全体で見れば大手らしい安定感を持っています。
3位 ソニー
ソニーの平均年収は1,051万円です。
実力主義の部分も大きいので、入社できれば若いうちからこの金額に届く可能性も十分あります。
今回はソニーとして紹介していますが、グループ内には多くの企業があり、ゲーム分野においてはソニー・インタラクティブエンタテインメントが中心となって活動をしています。
ちなみに、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの従業員数は1,400人で、平均年齢は35歳と標準的です。
4位 CARTA HOLDINGS
CARTA HOLDINGS(カルタホールディングス)の平均年収は843万円です。
こちらはサイバーエージェントの子会社を経て独立した会社で、ゲーム情報メディア「神ゲー攻略」を運営していることでも知名度が上がっています。
ゲーム制作事業をメインに手掛けているのはグループ会社であるVOYAGE SYNC GAMESであり、海外スマホゲームの開発などを主におこなっています。
日本での知名度はさほど高くありませんが、知らなかった方は一度チェックしてみてください。
5位 セガサミーホールディングス
セガサミーホールディングスの平均年収は831万円です。
アミューズメント施設やテーマーパークなども運営しており、エンタメ関連企業というくくりで見ても強い存在感を放ちます。
ここ数年の経常利益にはややバラつきがありますが、総合的な強さではトップクラスに位置し続ける企業です。
年収についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください!
急成長中!ゲーム業界の注目企業
上のランキングには入らなかった企業の中にも、今注目しておきたいゲーム会社は数多く存在します。
今回は特に急成長中の企業を4つ紹介しますので、「成長」や「やりがい」を求めて仕事をしたい方は、確実にチェックするようにしてください。
株式会社ミクシィ
かつてはSNS「mixi」の運営で有名になったミクシィですが、アプリ『モンスト』でゲーム会社として再ブレイクを果たしました。
同じ企業だと知らなかった方も多いのではないでしょうか。
また、最近ではスポーツ事業などにも参入をしており、従業員数はここ数年でさらに急増しています。
ゲーム分野に限らず、今後の動向にも注目が集まる企業の1つです。
株式会社ゲームフリーク
株式会社ポケモンや任天堂と共にポケモンシリーズの商品を数多く生み出しているのがゲームフリークです。
「ポケモンの生みの親」とも呼ばれる田尻智さんを代表に、数々の有名クリエイターが所属しています。
従業員数は167人と少ないながらも数多くの実績をあげている少数精鋭部隊で、入社直後から責任ある立場でゲーム制作に関わることが可能です。
入社は狭き門ですが、常にやりがいを感じながら仕事をすることができます。
株式会社Cygames
サイバーエージェントの子会社としてゲーム・アニメ分野で急成長をしているCygames(サイゲームス)。
『ウマ娘』『プリコネ』『グラブル』などクオリティの高い作品を連発しており、近年のゲームアプリにおいては圧倒的な強さを誇っています。
従業員数、売上高、利益なども急上昇しており、今一番勢いのあるゲーム会社と言っても過言ではないでしょう。
株式会社アカツキ
アカツキは、スマホアプリの運営などをメインでおこなっている企業です。
代表作としては『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』『ロマンシング サガ リ・ユニバース』『八月のシンデレラナイン』などが挙げられます。
2010年に設立されたばかりの新しい企業ですが、2017年にはすでに東京証券取引所一部に上場しており、従業員も急上昇している期待の企業です。
今後のさらなる伸びに期待して、就職を視野に入れるのもありでしょう。
ゲーム業界に就職するには?
ここまでは注目の企業を見てきましたが、そんなゲーム業界に就職するためにはどうすれば良いかについても見ていきましょう。
就職ルートや求められる能力についてお届けします。
職種によって就職ルートは様々
ゲーム業界に入るための就職ルートはいくつか考えられます。
- 大学卒で採用試験を受ける
- 専門学校卒で採用試験を受ける
- 転職で中途採用を受ける
- アルバイトから正社員になる
このあたりが代表的ですが、実力があればプログラム・デザイナー等のコンテストを受賞して、そのまま採用に繋がるというケースもありえます。
また、狙う職種によっても適したルートは異なっており、例えばプログラマーやデザイナーなどの専門職であれば、専門学校や特化した学部などでスキル・実績を得てからの応募が良いと考えられます。
デバッガーなどはアルバイトでも募集が多いので、ゲーム業界というくくりで見れば入りやすい職種と言えるでしょう。
さらにアルバイト→正社員にステップアップすることも珍しくありません。
求められる能力を理解する
専門的スキルに加えて必要となる能力について、具体的にあげながらいくつか説明してください。
ゲーム業界に就職するためには、目指す職種に応じた専門スキルが必要になってくるのは当然ですが、それ以外にも求められる能力がいくつか存在します。
- コミュニケーション能力
- 論理的思考力
- ゲームに対する探究心
上記のような能力・要素は、全ての職種を目指す人に必要とされます。
まず、企業に就職してのゲーム作りはチーム作業なので、他の人と会話もせずに黙々と仕事が続くことはほとんどありません。
むしろ、互いに認識を合わせるためのコミュニケーションは必須と言えますし、相手に自分の考えやゲームの仕様などを分かりやすく説明するために論理的思考力も求められます。
また、ゲーム作りに完璧は存在しませんから、常により良いものを作り続けていくという探究心も、クリエイターには欲しい能力です。
ゲーム業界に就職するなら転職エージェントがおすすめ!
別の分野からゲーム業界に転職しようと考えている方は、転職エージェントの利用もおすすめです。
特にゲーム業界は専門的なノウハウも多いため、業界に精通しているアドバイザーがいるエージェントを利用すると安心できるでしょう。
マイナビクリエイター
エージェントサイト1つ目の紹介は、Web・ゲーム・IT業界専門の転職支援サービスであるマイナビクリエイターです。
専任のキャリアアドバイザーは大手ゲーム会社にも精通しているので、ゲーム業界の転職に役立つノウハウやスキルをしっかりと教えてくれます。
さらに、日程の調整や企業への連絡も担当者が代行してくれるので、転職活動にかかる労力を大きく削減することが可能です。
マイナビは元々、新卒者をターゲットにした就職サイトで高いシェアを得てきた企業ですが、そのコネクションを活かしたまま、転職エージェントサイトのマイナビクリエイターでも幅広い企業からの案件を拾い上げてます。
セミナーや説明会なども活発におこなわれているため、求人を見ただけでは分からない情報を収集したいときにも有効でしょう。
真っ先に候補となるエージェントサイトの1つです。
G-JOBエージェント
2つ目に紹介するエージェントサイトはG-JOBエージェントです。
こちらはゲーム業界の案件だけに特化しているエージェントサイトで、クリエイターへ転職することを目的に利用するエージェントサービスとなっています。
業界に特化している分だけ担当のコンサルタントは知識が豊富です。
その証拠に、G-JOBエージェントでコンサルタントになるためには「ゲーム会社での人事経験3年以上」「ゲーム開発現場のマネージメント経験」「国家資格コンサルタント所有者」のいずれかに該当する必要があります。
また、正社員・派遣社員といった雇用形態を絞った検索もできるため、ユーザーの要望に適した求人を簡単に探せます。
有名企業からの求人も数多くあるため、ゲーム業界1本に絞って転職を目指すのであれば登録しておいて間違いはありません。
Webページには「○○周辺の働きやすいゲーム会社○選」などのコラム記事も掲載されているので、まずは気軽に覗いてみてはいかがでしょうか。
ゲーム業界に就職するなら専門学校!
続けて、Pacific Metaマガジンおすすめの専門学校についてもご案内します。
現在高校生という方はもちろん、それ以外の方も選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。
アミューズメントメディア総合学院
1つ目のおすすめ専門学校は、アミューズメントメディア総合学院です。
アミューズメントメディア総合学院は、ゲームやアニメ、マンガなどのエンタメ分野について学ぶことができます。
ここには「ゲームクリエイター学科」「ゲームプログラマー学科」「ゲーム・アニメ3DCG学科」「キャラクターデザイン学科」などがあり、ゲームクリエイターを目指す人向けに様々な選択肢が用意されています。
アミューズメント総合学院最大の強みは「産学共同」での教育体制を敷いていることで、在学しながら市場に作品を出すチャンスも用意されています。
さらにはゲーム業界への就職率は94%を誇っており、就職サポートにも強い専門学校です。
資料請求は無料なので、まずはチェックしてみてください。
総合学園ヒューマンアカデミー
Pacific Metaマガジンがおすすめする専門学校2つ目は総合学園ヒューマンアカデミーです。
総合学園ヒューマンアカデミーでは分野ごとに「カレッジ」(校舎)が別になっており、その1つであるゲームカレッジは、ゲーム業界への就職に特化した専門学校となっています。
ゲームカレッジでは目指す職種ごとに専攻が分かれており、「プログラマー専攻」「プランナー専攻」「CGデザイナー専攻」などが代表的なコースです。
また、教育は現場での仕事を考えてチームでのゲーム制作を重視しており、就職後のコミュニケーション能力向上も考えられています。
オンラインによって有名ゲームクリエイターの授業を受けられるといったカリキュラムもあり、地方の学生でも都心部と同じ技術・知識を身に付けやすいのも嬉しいポイントです。
卒業後の就職率は約95%と非常に高く、優れた実績を誇っています。
こちらも資料請求は無料ですので、少しでも気になった方は申し込みをしてみてください。
ゲーム業界の就職ランキングについてのまとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、ゲーム業界の就職に関するランキングについて紹介してきました。
最後に、この記事のポイントを整理しましょう。
- 就職偏差値ランキングは1位:任天堂、2位:ソニー、3位:バンダイナムコ、4位:コナミ、5位:セガ、6位:カプコン、7位:タカラトミー
- 平均年収ランキングは1位:スクウェア・エニックス、2位:バンダイナムコ、3位:ソニー、4位:CARTA HOLDINGS、5位:セガサミー
- 今後要注目の企業はミクシィ、ゲームフリーク、Cygames、アカツキなど
- ゲーム業界に就職するためには、目指す職種や求められる能力を考えた上でルートを決めていく必要がある
- 転職エージェント、専門学校などを利用するのもおすすめ
ランキング上位の企業=あなたにとって良い企業ではありませんので、1つの指標として参考にしてみてください。
これから伸びてきそうな企業を多く探してみるのも面白いと思います。