仮想通貨の取引には、手数料と別にスプレッドがかかる場合があります。
スプレッドは日時や銘柄、取引所によって変動するので、お得に取引をするためには、取引するタイミングで一番スプレッドが安い取引所を見極める必要があります。
本記事では、スプレッドについての理解を深めるため、日本人にも人気のある仮想通貨取引所、Bybitのスプレッドを紹介します。
今回Pacific Meta マガジンでは、Bybitのスプレッドについて以下の内容を中心に解説していきます。
- 仮想通貨のスプレッドとは
- スプレッドが変動するタイミング
- Bybitのスプレッドの確認方法
- Bybitのスプレッド一覧
- Bybitと国内外の取引所のスプレッドの比較
- スプレッドを抑える方法
- オプションスプレッド取引とは
仮想通貨のスプレッドとは
そもそも、仮想通貨のスプレッドとは何なのでしょうか?
ここでは、本題に入る前に仮想通貨のスプレッドについて説明したいと思います。
スプレッド=「買値」と「売値」の差額
スプレッドとは、販売所での取引で発生する仲介手数料のことです。
スプレッドは買値と売値の差額で、買値(Ask)-売値(Bid)で求められます。
スプレッドは取引所ごとに違いますが、取引所ごとのスプレッドは手数料詳細には記載されておらず、正確にはわかりません。
そのため、スプレッドは見えない手数料とも呼ばれています。
「手数料」と「スプレッド」の違い
スプレッドは、販売所での取引で発生する手数料だと説明しました。
反対に、取引所での取引で発生する手数料は、取引手数料と呼ばれます。
販売所と取引所の違いについて簡単に説明すると、販売所は個人と業者(仮想通貨取引所)が取引するところなのに対し、取引所は業者を介して個人同士が取引するところのことです。
スプレッドと取引手数料の大きな違いは、その額です。
ほとんどの場合、取引手数料はスプレッドよりも圧倒的に安くなっています。
そのため、スプレッドのない取引所で取引するほうがお得になりますが、取り扱っている通貨の数は販売所の方が多いので、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
ちなみに、Bybitには販売所形式と取引所形式の2つの取引方法があります。
スプレッドは常に変動している
先ほど、取引所ごとのスプレッドは明記されていないことを説明しましたが、これはスプレッドが常に変動しているため、正確な値を出せないためです。
また、タイミングによってどの取引所が一番安いのかも変動するため、お得に取引がしたいなら、取引の前に複数の取引所のスプレッドを確認する必要があります。
スプレッドが変動するタイミング
では、スプレッドが変動するのはどのようなタイミングなのでしょうか?
説明していきます。
コインの流動性(取引量)が変化した時
まずはコインの流動性(取引量)が変動したタイミングです。
一般に、買い注文も売り注文も多い、すなわち流動性の高いコインはスプレッドが安くなります。
そのため、ビットコインやイーサリアムのスプレッドは比較的安くなっています。
反対に、流動性が低くなったタイミングでは、スプレッドは広がります。
価格の急騰・急落が起きた時
次に、買い注文と売り注文の量に差が出て、価格の急騰・急落が起きたタイミングです。
価格の急騰・急落が起きやすいタイミングとして、次のような例があります。
- 仮想通貨についての報道があったとき
- 取引所への上場
- 仮想通貨のアップデート
- バーン
Bybitのスプレッドを確認する方法
Bybitでお得に取引するには、取引するタイミングで買値(Ask)と売値(Bid)を確認する必要があります。
ここでは、Bybitのスプレッドの確認方法を紹介します。
①現物・デリバティブ取引のトレード画面を開く
Bybitを開き、画面上部の現物取引もしくはデリバティブ取引ポータルを選択します。
すると、現物・デリバティブ取引のトレード画面が開きます。
②スプレッドを確認したい通貨ペアを左上で選ぶ
トレード画面が開けたら、確認したい通貨ペアを選択します。
左上にある、現在表示している通貨ペアの表示の左横に、現物取引の場合は左右矢印、デリバティブ取引の場合は3本線のようなアイコンがあります。
そのアイコンをクリックすると、通貨一覧が表示されるので、確認したい通貨を選びましょう。
③取引板の買値と売値の差額を計算する
最後に取引板で買値と売値を確認し、買値-売値に当てはめてスプレッドを計算します。
赤文字で示されているのが買値、緑色の文字で示されているのが売値です。
Bybitの最低取引額についてはこちらで紹介しています!
Bybitのスプレッド一覧
ここからは、Bybitのスプレッドを一覧にして紹介します。
現物取引
現物取引とは、販売者が保有している仮想通貨を売買する取引方法です。
現物取引では、契約が成立すると即座に暗号資産が購入者に移動します。
ここではBybitの現物取引でのスプレッドを、USDT建て、BTC建てに分けて紹介します。
USDT建て
ETH/USDT | 0.01% |
BTC/USDT | 0.009% |
XRP/USDT | 0.02% |
CHZ/USDT | 0.08% |
EOS/USDT | 0.03% |
BTC建て
ETH/BTC | 0.01% |
XRP/BTC | 0.1% |
BIT/BTC | 0.05% |
LTC/BTC | 0.3% |
デリバティブ取引
デリバティブ取引とは、将来の特定の日時、価格で取引することを契約する取引方法です。
現物取引ではレバレッジは1倍ですが、デリバティブ取引では最大100倍までかけられます。
USDT建て
ETH/USDT | 0.004% |
BTC/USDT | 0.003% |
XRP/USDT | 0.03% |
CHZ/USDT | 0.02% |
EOS/USDT | 0.1% |
BTC建て
Bybitのデリバティブ取引ではBTCが増減しません。
Bybitと他取引所のスプレッドを比較
Bybitのスプレッドを紹介しましたが、Bybitのスプレッドはほかの取引所と比べて安いのでしょうか?
比較していきましょう。
国内取引所とのスプレッド比較表(ビットコイン)
取引所 | スプレッド(JPY) |
Bybit | 0.009% |
DMMBitcoin | 3.6% |
GMOコイン | 4.9% |
海外取引所とのスプレッド比較表(ビットコイン)
取引所 | スプレッド(USD) |
Bybit | 0.009% |
Binance | ※取引所形式のためスプレッド無 |
CryptoGT | 0.08% |
FXGT | 0.09% |
Bybitでスプレッドを抑える方法
ここでは、Bybitの取引でスプレッドをできるだけ抑えるコツを紹介します。
価格変動が小さいタイミングで取引する
価格の急騰・急落が起こったタイミングは、スプレッドが広がりやすいです。
そのため、価格変動が少ないタイミングを狙って取引しましょう。
具体的には、報道や取引所への上場など買い注文、売り注文の一方が著しく上昇するような出来事が起こった直後や、流通量の少ない深夜~朝方の取引は避けると良いでしょう。
取引量が多い仮想通貨で取引する
仮想通貨のスプレッドは、取引量が多いほど狭くなります。
したがって、メジャーなコインは比較的スプレッドが狭くなりますが、マイナーなコインはスプレッドが広くなります。
販売所で通貨を取引する際は、ビットコインやイーサリアム、リップルといったメジャーな通貨で取引するようにしましょう。
短期トレードは避ける
スプレッドは取引するごとにかかるものなので、取引回数が増えればそれだけ多くのスプレッドがかかることになります。
スプレッドを抑えるには、短期トレードは避け、まとめて取引するようにしましょう。
Bybitの始め方
ここでは、Bybitの口座開設、入金、取引の方法を簡単に説明します。
口座の開き方
まずは口座を開設しましょう。
Bybitの口座開設の手順は以下の通りです。
- Bybitの公式サイトにアクセスし、「今すぐ登録」をクリック
- Eメールアドレス、パスワード、紹介コードを入力し、「続ける」をクリック
- 登録したメールアドレスに認証コードが届くので、認証画面に入力する
入金方法
Bybitへの入金方法には、仮想通貨入金とクレジットカード入金の2種類あります。
それぞれの入金手順を説明します。
【仮想通貨入金】
- 国内仮想通貨取引所で仮想通貨を購入
- 画面上部の「資産」を選択し、現物アカウントに入金したい場合は「現物」を、デリバティブアカウントに入金したい場合は「デリバティブ」を選択
- 入金したい通貨を選択
- ウォレットアドレスが表示されるので、そのアドレスを使い国内取引所から送金
【クレジットカード入金】
- 「暗号資産の購入」をクリック
- 決済方法でクレジットカードを選択
- Eメールアドレスとカード情報を入力
- 決済内容をチェックし、「確認」をクリック
取引方法
取引方法には、現物取引、USDT無期限契約、インバース型無期限契約、インバース型先物の4種類あります。
それぞれの取引手順を説明します。
【現物取引】
- ログインし、現物の取引画面を開く
- 取引する通貨を選択
- 注文の種類を選択
【USDT無期限契約】
- ログインし、USDT無期限契約の取引画面を開く
- 注文の種類を選択
【インバース型無期限契約】
- ログインし、インバース型無期限契約の取引画面を開く
- 注文の種類を選択
【インバース型先物】
- ログインし、インバース型先物の取引画面を開く
- 注文の種類を選択
Bybitの本人確認の必要性についてはこちらの記事で紹介しています!
Bybitのオプションスプレッド取引とは
Bybitにはオプションスプレッド取引というものがあります。
ここではオプションスプレッド取引とは何なのか、またBybitでオプションスプレッド取引をするにはどうすれば良いのか、解説します。
そもそもオプション取引とは
オプション取引とは、事前に設定した期日に事前に設定した価格(行使価格)で取引できる権利の売買のことです。
先物取引と違い、権利なので必ずしも期日に購入する必要はありません。
オプションにはコールオプションとプットオプションの2種類あります。
コールオプションでは買う権利の取引、プットオプションでは売る権利の取引を行います。
オプションスプレッド=オプション取引の戦略
オプションスプレッドとは、同じ原資産で同じオプションを複数取引する戦略のことです。
オプションスプレッド取引には、バーティカルスプレッド、ホリゾンタルスプレッド、ダイアゴナルスプレッドの3つの戦略があります。
バーティカルスプレッド
バーティカルスプレッドは、期日が同じで行使価格が違う2つオプションを組み合わせます。
ホリゾンタルスプレッド
ホリゾンタルスプレッドは、行使価格が同じで期日が違う2つオプションを組み合わせます。
ダイアゴナルスプレッド
ダイアゴナルスプレッドは、期日も行使価格も違う2つのオプションを組み合わせます。
Bybitでオプション取引する方法
ここからは、Bybitでオプションを購入する方法を簡単に説明します。
①USDCデリバティブアカウントに入金
USDCオプション取引をするには、USDCデリバティブアカウントに入金しておく必要があります。
入金方法は「入金方法」の見出しを参照してください。
対応通貨はUSDCのみなので注意しましょう。
②USDCオプション取引ページに移動
画面上部の「デリバティブ」から、USDCオプション取引を選択します。
③オプション契約(コール・プット)を選択する
コールオプションを購入するか、プットオプションを購入するかを選択します。
④価格を指定して注文
画面中央に行使価格、左右にプットオプションとコールオプションが表示されているので、右または左で希望する行使価格をクリックします。
注文画面が表示されるので、注文内容が正しいかチェックし「確定」をクリックします。
これでオプションの購入は終わりです。
仮想通貨取引を始めるならスプレッドが狭いBybitがおすすめ
他の仮想通貨取引所のスプレッドとの比較表を参照したらわかる通り、Bybitはスプレッドがかなり狭い仮想通貨取引所です。
そのため、スプレッドをできるだけ抑えたい、と考えている人にはうってつけです。
とはいえ、海外取引所はハードルが高い、何かあったときのサポートが不安、と考えている人もいるかもしれません。
しかし、Bybitは公式サイトやスマホアプリなどすべてのサービスが日本語対応。日本語でのカスタマーサポートも年中無休で受けられ、日本人ユーザーも多くいます。
口座開設もメールアドレス、パスワードを登録するだけで簡単に終了するので、これから仮想通貨取引を始めたいと考えている人、日本人でも使いやすい海外取引所を探しているという人は、ぜひBybitに登録しましょう。
Bybitのスプレッドについてまとめ
今回Pacific Meta マガジンでは、Bybitのスプレッドについて以下の内容を中心に紹介しました。
- スプレッドとは買値-売値で求められる手数料のことで、コインの取引量や価格の急騰・急落が起こったタイミングで広がる
- Bybitのスプレッドは、取引画面を開き、取引する通貨ペアを選択し、買値-売値を計算することで求められる
- スプレッドを抑えて取引するには、価格変動の少ないタイミングを狙う、流通量の多い通貨で取引する、短期トレードを避ける、の3つのポイントを抑えると良い
- Bybitはスプレッドが狭く、全サービス日本語対応のため、日本人にもおすすめの仮想通貨取引所である