最近話題のメタバースですが、「メタバースは意味がない」と言われることもあります。
本当にメタバースには意味がないのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
「メタバースは意味がない」は誤りだと考えられます。
ではなぜ「メタバースは意味がない」と言われるのか、そして「メタバースは意味がない」が誤りである理由を解説します。
今回Pacific Meta マガジンでは、メタバースについて以下の内容を紹介します。
- メタバースは意味ないと考えられる理由
- 「メタバースは意味ない」が誤りである理由
- メタバースの市場規模は拡大中
- メタバースに大企業や行政が参入
- メタバースが普及する環境が整いつつある
ぜひ最後までご覧ください!
メタバースとは?
メタバースは意味ないと考えられる理由
メタバースは意味ないと考えられる理由には以下の5つがあります。
- メタバースの意味がよくわからない
- メタバース事業に関するMeta社の不振
- メタバース参加が難しい(仮想通貨、デバイスの準備など)
- メタバースへの参加することに良い点を感じない
- セカンドライフが失敗したから
それぞれについて解説します。
メタバースの意味がよくわからない
メタバースの説明に専門用語や聞きなれない単語が出てくるために、メタバースは難しそうというイメージを持ってしまいます。
メタバースは、サーバーに構築された仮想空間(メタバース)に、インターネット回線を通じてアクセスして、体験を楽しむものです。
コンピュータやインターネットに詳しくない人にとっては、とっつきにくいと感じるかもしれません。
メタバース事業に関するMeta社の不振
メタバースが話題になるきっかけのひとつは、2021年10月に旧フェイスブック社が社名をMetaへと変更したことです。
その後もMeta社は積極的にメタバースへ投資を行っていますが、2022年には株価が大きく下落してしまいました。
このことから、Meta社がメタバースから撤退するのではないかという噂が流れ、同時にメタバースはオワコンだから意味がないとも言われるようにもなりました。
ただし、Meta社はメタバースへの投資を長期的に考えているとしており、2023年前半、Meta社の株価は回復傾向にあります。
メタバース参加が難しい(仮想通貨、デバイスの準備など)
メタバースに参加するためにまず、メタバースやワールドの選び方が分からないというハードルがあります。
さらに、ワールドの世界観やアバターの操作方法などを理解する必要があります。
また、メタバースを始めるときには仮想通貨やVR機器が必要だと考える方が多い印象を受けます。
仮想通貨の準備が面倒だったり、VR機器が高額のため手を出しにくいという理由で、メタバースの参加は難しいと感じられるのでしょう。
メタバースへの参加することに良い点を感じない
メタバースで他者とコミュニケーションがとれるといっても、すでにあるサービスでも可能であり、現状ではSNSで満足している人が多いと考えられます。
また、オンラインショッピングやオンラインライブは、メタバースでなくてもできるため、あえてメタバースに参加するメリットを感じにくいでしょう。
VR機器を装着してワールドに入ると、臨場感や没入感が得られます。
一方、VR機器を使わずにパソコンやスマホの画面を眺めるだけであれば、あまり没入感を感じられないためメタバースを使うメリットを感じにくいと考えられます。
セカンドライフが失敗したから
セカンドライフとは、アメリカのリンデンラボ社が2003年に始めたインターネット上に仮想空間を創造できるサービスです。
当時は世界的に人気があり、日本でも2007年に話題になりました。
セカンドライフのユーザーは仮想世界でさまざまなものを創造したり、アバターで動き回ることができます。
さらに「リンデンドル」というゲーム内通貨を使ってアイテムや土地の売買ができるなど、現在のメタバースの基礎となるようなサービス内容です。
ただし、当時の一般的なパソコンでは、スペックが足りずにスムーズに操作できませんでした。
さらに、インターネット回線が貧弱で、数十人しか同時接続ができませんでした。
これらの理由で、セカンドライフは廃れてしまったと考えられます。
「メタバースは意味ない」が誤りである理由
「メタバースは意味ない」という主張が誤りである理由には、以下の3つがあります。
- メタバースに企業や行政が数多く参入しており、メタバースに将来性が見込めるため
- メタバースに対応するインターネットやデバイスが普及し、メタバースが普及できる環境が整いつつあるため
- コロナ以降、リアルだけでなくオンラインの選択肢が社会に浸透したため
メタバースに企業や行政が数多く参入してきている
メタバース関連技術の進歩とオンラインコミュニケーションの需要の高まりを背景に、メタバースに進出する企業は増加しています。
例えば、Nike、GUCCI、ロレアルなどの世界トップ企業がすでにメタバースに進出しています。
さらに、日本の大手企業でもメタバースへの進出が始まっています。
以下にいくつかご紹介します。
- 伊勢丹:独自のメタバース都市「レヴ ワールズ」内に存在するバーチャル伊勢丹で買い物を楽しめる
- ダイワハウス:メタバースの住宅展示場を、営業担当者と見学者がコミュニケーションをとりながらアバターを使って見学できる
- 日産自動車:メタバース上で新型電気自動車の発表と市場会が行われた
- ANA:最大8人で同時にメタバース上でのバーチャル旅行が楽しめる「Skyパーク」を開発予定
- 鳥取県:鉄腕アトムのNFTを使用したメタバースゲームとのタイアップが決定
メタバースに対応するインターネットやデバイスの普及
インターネットインフラが世界中に広がったことや、インターネット回線速度の向上によって、大人数が同時接続してコミュニケーションを取れるようになりました。
さらに、パソコンの性能が向上し、リアルな映像を遅延なく表示できるようになりました。
スマートフォンの普及によって、多くの人が手軽にメタバースに参加できる環境が整ったこともメタバースに将来性を期待できる理由です。
コロナ以降リアル→オンラインの選択肢が増えた
コロナ禍によって、リモート勤務やオンライン学習が社会に普及したり、それまでオンラインショッピングをしなかった人々がオンラインショッピングを始めたりしました。
このようにコロナ前に比べて、オンラインでの活動が人々の生活に浸透したことから、メタバースが普及しやすい環境が整いつつあります。
メタバースは意味ない?知っておくとオトクなこと
メタバースに関して知っておくとお得なことをご紹介します。
メタバース市場は拡大している
総務省の発表によると、「メタバースの世界市場は2021年に4兆2,640億円だったものが2030年には78兆8,705億円まで拡大すると予想されている」とされています。
メタバースはメディアやエンターテイメントとしてだけではなく、ショッピングや教育分野などさまざまな分野で活用が期待されています。
メタバースの利用事例が増えている
2022年以降、日本でもさまざまな業界でメタバース活用事例が増えています。
エンタメ業界やゲーム業界だけでなく、コロナ禍によってリアル店舗での売り上げが落ち込んだ小売業界や観光業界でも積極的に活用され始めています。
さらに製造業界や医療業界という、一見メタバースとは関連がなさそうな業界でも、メタバースを活用する企業が出てきています。
このことは、メタバースを活用できる業種範囲の広さを示しています。
メタバースは、ダイレクトに顧客にアクセスできる手段になったり、ユーザー体験を向上させるツールとして利用できたりします。
メタバースはあなたも身近に利用できる
メタバースを利用することは難しくありません。
VR機器があればよりリアルな体験ができ、仮想通貨を使うと価値のやり取りを楽しめますが、それらがなくてもメタバースを体験することはできます。
多くのメタバースはアプリをダウンロードするか、ブラウザから検索してユーザー登録を済ませれば入ることができます。
アバターでワールドを探索すれば、リアルとは異なる体験にワクワクできるでしょう。
自分好みのアバターを装着する楽しみもあります。
現実の自分を晒すことなく、インターネットを通じて世界中の人々をコミュニケーションを楽しめることもメタバースの魅力です。
メタバースに関するよくある質問
以下はメタバースに関するよくある質問です。
面白いメタバースがあれば教えてください。
日本で最も知名度の高いメタバースは「cluster」です。
clusterでは、簡単にワールドを作成できるツールがリリースされています。
メタバースのワールド作成にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
メタバースで楽しく稼げますか?
自作のアイテム販売やアバター販売で稼ぐことができます。
また、メタバースの土地の売買で販売益が得られることもあるでしょう。
今後メタバースの普及に伴って、楽しく稼げるメタバースが増えることは十分に考えられます。
メタバース参加による危険性はありますか?
メタバースは他のアプリケーションと同じようにIDとパスワードを使ってログインします。
このIDとパスワードが他者に漏洩した場合には、アカウントを不正利用される危険性があります。
仮想通貨を使用している場合には、仮想通貨の盗難につながる可能性もあるでしょう。
ユニバースとのちがいを教えてください。
「ユニバース(universe)」には宇宙や万物、全人類という意味があります。
これに対して、メタバースは「メタ」と「ユニバース」を合わせた造語です。
「メタ(meta)」には「超越した」という意味があります。
つまり、メタバースは「ユニバースを超越した」という意味になります。
まとめ
今回Pacific Meta マガジンでは、メタバースは意味がないと言われる理由と、それが誤りである理由について解説してきました。
- 「メタバースは意味ない」は誤り。
- メタバースには大企業や行政が参加を始めており、将来性が期待できる。
- インターネット回線やデバイスの技術発展によって、メタバースを活用できる環境が整いつつある。
- コロナ禍によって、オンラインで活動することへの抵抗感が下がり、メタバースの社会普及を期待できる。
「メタバースは意味ない」と言われるのは誤りであり、長期的な視点で見ると、将来性のある技術だと考えられます。
今後社会に普及すると考えられるメタバースを、今のうちに体験してみてはいかがでしょうか。