米中央軍がイランへの攻撃を開始、地政学的緊迫化でビットコインや原油市場にボラティリティ

米国時間の2026年6月9日、米中央軍(CENTCOM)はドナルド・トランプ大統領の指示により、イランに対する攻撃を開始しました。これは前日にホルムズ海峡付近で発生した米軍アパッチヘリコプターの撃墜に対する対抗措置とされています。この事態を受け、以前に合意されていた脆弱な停戦が破られる形となり、ビットコインをはじめとする暗号資産市場や、金、原油市場に即座に急激な価格変動(ボラティリティ)が発生しています。

米国によるイランへの報復攻撃と停戦の破綻

米中央軍がイランへの攻撃を開始、地政学的緊迫化でビットコインや原油市場にボラティリティ

米国中央軍は、米国東部時間6月9日午後5時にトランプ大統領の指示のもとでイランに対する「自衛目的の攻撃」を開始したと発表しました。今回の攻撃は、前日の6月8日にホルムズ海峡上空で米陸軍のアパッチヘリコプターがイラン側によって撃墜されたことへの、比例的な対抗措置であると説明されています。

今回の軍事行動により、トランプ大統領が以前に発表し、4月8日から維持されていた脆弱な停戦が破られる事態となりました。イラン側は米国の攻撃を「停戦の重大な侵害」と非難しており、さらなる報復の可能性を警告しています。

ビットコインなどの金融市場における即座の反応

中東地域における軍事的な緊迫化の報道を受け、主要な投資市場は即座に反応を示しました。

ビットコイン(BTC)は、投資家がリスク資産から資金を引き揚げる「リスクオフ」の動きを見せたことから、一時61,000ドル付近まで急落しました。暗号資産市場は地政学的リスクに対して非常に敏感な反応を見せており、急激なボラティリティが発生しています。

一方で伝統金融市場においては、安全資産とされるゴールド(金)も一時的に後退したとされています。一方で、原油市場ではブレント原油がプラス圏を堅調に維持する動きを見せており、軍事衝突による供給懸念が価格を支えていると見られます。

地政学的背景と今後の懸念

今回の攻撃は、2026年2月下旬から米国およびイスラエルが主導してきた「エピック・フューリー作戦(Operation Epic Fury)」による軍事行動の延長線上に位置づけられています。同作戦はイランの軍事能力や核施設を標的としており、今回の衝突が地域の安全保障環境にさらなる影響を及ぼす可能性があります。

また、パキスタンなどの国際的な仲介者たちが、ここ数週間にわたり停戦の延長やイランの核プログラムを巡る包括的な交渉を進めていた最中の出来事であり、今後の外交交渉の先行きにも影響を与えるものと見られます。

ポイント

  • 米中央軍が2026年6月9日、ホルムズ海峡でのアパッチヘリ撃墜に対抗し、イランへの自衛攻撃を開始しました。
  • トランプ大統領が以前に発表していた脆弱な停戦合意が破られ、中東の緊迫化が再び高まっています。
  • 地政学的リスクの再燃により、投資家がリスク資産から避難したため、ビットコインは61,000ドル付近まで急落しました。
  • ブレント原油はプラス圏を維持した一方で、ゴールドは一時的に後退する動きを見せています。
  • 今回の事態は、2026年2月から続くエピック・フューリー作戦や、国際的な仲介者による外交交渉に大きな影響を与える可能性があります。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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