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ブロックチェーン総研by Pacific Meta

モルフォが既存ヴォールトから固定金利市場への資金配分に対応へ。預入資産約50億ドルを対象に第4四半期導入の方針

分散型レンディングプロトコルのモルフォ(Morpho)は10月27日、資金運用基盤であるモルフォ・ヴォールトV2(Morpho Vaults V2)から固定金利市場へ資金を配分できる新機能を導入する予定であることを公式ブログで発表しました。接続機能である「ミッドナイトアダプタ(Midnight Adapter)」を今年第4四半期に導入し、固定金利・固定期間の融資プロトコルであるモルフォ・ミッドナイト(Morpho Midnight)への配分を可能にします。既存のヴォールトに預けられている約50億ドル(約7,893億円)の資金が変動金利市場に加えて固定金利市場へもアクセスできるようになることで、運用の柔軟性や収益性の向上が期待されます。

監修:ブロックチェーン総研編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。

ミッドナイトアダプタによる固定金利市場への接続と資金配分

現在、モルフォ・ヴォールトV2は変動金利の融資市場であるモルフォ・ブルー(Morpho Blue)に対して資金を配分しています。今年第4四半期にミッドナイトアダプタが導入されると、既存および新規のヴォールトから、7月21日に提供が開始された固定金利・固定期間融資プロトコルのモルフォ・ミッドナイトへの資金配分が可能になります。

これにより、ヴォールトの運用方針を設定するキュレーターは、変動金利市場、固定金利市場、待機資金の間で配分を柔軟に調整できるようになります。キュレーターは固定金利市場において、ヴォールトが受け入れる金利やリスク条件を設定することも可能です。固定期間の融資への配分を増やすことで、資金の稼働率や収益性が高まる可能性があるとされています。

流動性管理とリスク対策の仕組み

固定期間の融資に配分する場合、引き出し可能な資金の量は各市場への配分比率や融資の満期などによって変動します。こうした流動性の管理に対応するため、新機能では担保資産や融資の満期などに応じて資金配分の上限を設定できる仕組みが導入されます。また、リスク上限を引き上げる際には、利用者が変更の適用前にヴォールトから退出できるよう待機期間が設けられます。

さらに、ヴォールト内で即座に引き出し可能な資金が不足する事態に備え、利用者が裏付けとなる固定金利の融資ポジションを直接受け取ってヴォールトから退出できる「現物償還」の機能も提供されます。

なお、モルフォ・ミッドナイトの活用例としては、米暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)が9月22日に同プロトコルを利用した固定金利ローンの提供を開始しており、ビットコイン(BTC)を担保に米ドル建てステーブルコインUSDCを借り入れる仕組みに採用されています。

ポイント

  • モルフォは既存および新規のヴォールトから固定金利市場へ接続する「ミッドナイトアダプタ」を今年第4四半期に導入予定です。
  • 約50億ドルの資金を抱えるモルフォ・ヴォールトV2が、従来の変動金利市場(モルフォ・ブルー)に加え固定金利市場(モルフォ・ミッドナイト)にも資金を配分できるようになり、運用の選択肢が大きく広がる点で注目されます。
  • キュレーターは金利やリスク条件を設定できるほか、担保や満期に応じた配分上限設定、リスク上限引き上げ時の待機期間など、安全性を考慮した設計が導入されます。
  • 流動性不足時に裏付けとなる融資ポジションを受け取って退出できる現物償還機能が用意されており、固定金利運用の流動性リスクに対処している点が実用上重要です。
  • 接続先となるモルフォ・ミッドナイトはすでに米コインベースのBTC担保USDCローンに採用されており、大手事業者との連携基盤としても機能している点で注目されます。

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