Tether(テザー)社が展開する米国の規制枠組み「GENIUS法」に準拠したステーブルコイン「USAT」が、ブロックチェーンのCelo(セロ)上でローンチされました。これはEthereum(イーサリアム)以外のネットワークにおけるUSATの初の展開事例となります。USATはブロックチェーン上でのガス代(取引手数料)の支払いに利用できるため、ユーザーは取引のために複数のトークンを保有する必要がなくなります。ユーザー体験の向上と規制に準拠したステーブルコインの利用機会拡大という観点で注目される動向です。
Celoでの運用開始と手数料支払いの効率化
TetherのGENIUS準拠ステーブルコインであるUSATが、Celoネットワーク上で利用可能となりました。USATはこれまでEthereum上で展開されていましたが、他のブロックチェーンネットワークへ拡張されるのは今回が初めてとなります。
Celo上でのUSATの技術的な特徴として、ネットワーク上の取引で発生するガス代(ブロックチェーン上で取引を実行するために支払う手数料)をUSAT自体で支払える点が挙げられます。通常、ブロックチェーン上で暗号資産やステーブルコインを扱う際には、そのネットワーク固有のネイティブトークンをガス代用に別途保持しておく必要があります。USATでの直接支払いが可能になることで、ユーザーは取引のために複数のトークンを保有・管理する手間を省くことができます。
規制準拠とマルチチェーン展開の技術的背景
GENIUS法(Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins Act)は、米国における決済用ステーブルコインの発行や準備金管理に関する連邦規制の枠組みとされています。USATはこの法的枠組みに適合するよう設計されたデジタルドルとされています。
Celoは主にモバイル向け決済や送金分野での利用に強みを持つネットワークとされています。今回のCeloへの展開により、法的コンプライアンスを満たしたデジタルドルを、より手数料や取引負担の少ない環境で利用できるようになります。取引手数料の支払いをステーブルコイン自身に統一できる仕組みは、ユーザーが暗号資産取引で直面しやすい複雑さを解消し、Web3での決済利用を円滑にする要素になると見られます。
ポイント
- TetherのGENIUS法準拠ステーブルコインUSATがCeloネットワーク上でローンチされました。
- Ethereum以外のブロックチェーンネットワークへUSATが拡大される初の事例となります。
- USAT自身をガス代(取引手数料)の支払いに使用できるため、取引時に複数のトークンを保有する必要がありません。
- 手数料支払いの単一化により、ユーザーの利便性向上や実生活での決済利用のハードル低下につながる点で注目されます。