
株式会社WIZEは2026年8月12日、SBI VCトレードに保管している暗号資産ソラナ(SOL)を自社バリデータで運用する体制を構築したと発表しました。暗号資産取引所に預託した資産の運用先を預託者側で指定することは通常困難とされていますが、同社は取引所での安全な保管を維持したまま自社運用を実現しました。自社保有分の約6.6万SOLの追加や外部委任の増加により、運用規模は従来の約9.2万SOLから約21.0万SOLへと拡大しています。ステーキング報酬とバリデータ報酬を同時に獲得する「二重収益化」を達成しており、上場企業による資産運用の先進例として注目されます。
保管の安全性を維持した自社バリデータ運用の構築
株式会社WIZEは、SBIホールディングスの子会社であるSBI VCトレードに保管しているソラナ(SOL)について、同社が運営する「WIZEバリデータ」で運用する体制を整備しました。
一般的に、暗号資産取引所に預託された資産の運用先(バリデータ)選定は取引所側に一任されるため、預けた側が特定のバリデータを指定して運用に組み込むことは困難とされています。今回の取り組みでは、SBI VCトレードにおけるセキュリティや管理体制のもとで資産を保持したまま、自社のバリデータ運用に反映させることが可能となりました。
運用規模の拡大と二重収益化の実現
今回の体制構築に伴い、同社が保有する約6.6万SOLがWIZEバリデータの運用規模に組み込まれたほか、外部からの委任も増加しました。これにより、WIZEバリデータの運用規模は2026年7月31日時点の約9.2万SOLから、8月10日時点で約21.0万SOLへと約2倍に拡大しています。
ソラナなどのPoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用するネットワークでは、バリデータ(取引の承認・処理を行う運営者)に集まったSOLの量に応じてブロック生成の機会が割り当てられ、手数料収益が発生します。WIZEバリデータは2026年3月23日に本格運用を開始していましたが、今回の仕組みにより従来のステーキング報酬に加えてバリデータ報酬も得られる「二重収益化」の構造が確立されました。同社はネットワーク上での存在感を高めることで、更なる外部委任の獲得を見込んでいます。なお、業績への影響は軽微とされており、連結業績予想の変更はありません。
累計取得額10億円超のソラナトレジャリー戦略
同社はソラナの追加取得を継続して進めており、累計取得額は10億円を突破しています。総保有量は6.6万SOLを超えており、CoinGeckoの調査による企業別ソラナ保有量(Solana Treasury Holdings)では世界トップ10入りに相当する規模となります。また同社は、1株に対応するSOLの量を示す「1株あたりの保有SOL」を重要指標と定めており、約5か月間で同数値が3.3倍に拡大するなど、上場企業によるWeb3資産活用のモデルを推進しています。
ポイント
- 取引所(SBI VCトレード)での安全な保管状態を保ちながら、自社バリデータ「WIZEバリデータ」でソラナを運用する体制を整備した点
- 自社保有SOLの追加や外部委任の増加により、運用規模が約9.2万SOLから約21.0万SOLへ拡大した点
- ステーキング報酬に加えバリデータ手数料報酬も得る「二重収益化」を達成した点
- 累計取得額10億円(6.6万SOL超)を誇る企業による、暗号資産トレジャリー運用の先進事例である点