大手暗号資産取引所Kraken、自己資金取引プログラム「Kraken Prop」を開始

大手暗号資産取引所のKrakenは、2026年5月27日に新たな自己資金取引プログラムである「Kraken Prop」を開始しました。このプログラムは、ユーザーが有料のスキルテストに合格することで最大20万ドルの取引資金の提供を受け、得られた利益の最大90パーセントを獲得できる仕組みです。大手暗号資産取引所が自社のプラットフォーム内で直接リテール向けの評価ベースのプログラムを運営するのは、今回が初の事例となります。この取り組みは、同社が計画している株式公開に向けたビジネス拡大の一環であると見られています。

監修:ブロックチェーンマガジン編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイト編集方針をご覧ください。

Kraken Propの仕組みと特徴

Kraken Propは、トレーダーが自己資金をリスクにさらすことなく取引を行えるプログラムです。参加を希望するトレーダーは、まず有料のスキルテストを受け、取引のスキルを証明する必要があります。テストに合格すると、最大20万ドルの資金が提供され、その資金を用いた取引で発生した利益の最大90パーセントを自身の取り分として受け取ることができます。

このサービスは、Krakenの取引プラットフォームであるKraken Proに直接統合されており、ビットコインやイーサリアムを含む60種類以上の暗号資産ペアが無期限先物取引に対応しているとされています。また、最大5倍のレバレッジをかけた取引も可能とされています。

サービス提供の背景とIPOへの戦略

今回のKraken Propの立ち上げは、Krakenが2025年9月に買収した暗号資産ネイティブのプロップトレード企業であるBreakoutのインフラを活用して実現したとされています。Krakenは2025年から2026年にかけて、約20億ドルを投じた積極的な合併・買収戦略を進めており、自社の取引プラットフォームの機能強化を図ってきました。

企業価値が200億ドル規模とされるKrakenにとって、この新プログラムの導入は、長期にわたり準備が進められているとされる株式公開の実現に向け、プラットフォームの収益性とユーザーエンゲージメントを高めるための重要な戦略ステップであると見られています。

ポイント

  • 大手暗号資産取引所として初めて、自社プラットフォーム内にリテール向けの自己資金取引プログラムを直接統合しました。
  • ユーザーは有料のスキルテストに合格することで、自己資金のリスクなしに最大20万ドルの取引資金の提供を受けることができます。
  • 獲得した利益の最大90パーセントをトレーダー自身が保持できる仕組みとなっています。
  • 2025年9月に買収したプロップトレード企業Breakoutのインフラを統合することでサービスを実現しました。
  • 企業価値200億ドル規模とされるKrakenが、計画中の株式公開を推進するための戦略的な取り組みであると見られています。
ブロックチェーン総研Blockchain Research Institute
数字とニュースでブロックチェーン産業を読む。8月中はすべてのレポートを無料で公開しています。
レポートを見る →