ブラックロックが米クラリティー法を支持 ウォール街で仮想通貨の市場構造法案への賛同広がる

世界最大の資産運用会社であるブラックロックが、米国の仮想通貨市場構造法案「クラリティー法(CLARITY Act)」を支持する声明を発表しました。同社のグローバル・マーケット開発責任者を務めるサマラ・コーエン氏は、同法案を投資家保護や米国の市場構造形成に寄与する重要な一歩であると評価しています。すでにゴールドマン・サックスやフィデリティなどの金融大手も支持を表明しており、ウォール街全体で明確な規制枠組みを求める動きが強まっています。

ブラックロックがクラリティー法へ支持を表明

ブラックロックが米クラリティー法を支持 ウォール街で仮想通貨の市場構造法案への賛同広がる

ブラックロックは、米政治専門メディアPoliticoに対し、米国の仮想通貨市場構造法案である「クラリティー法(CLARITY Act)」を支持する声明を提供しました。声明のなかで同社のシニア・マネージング・ディレクター兼グローバル・マーケット開発責任者であるサマラ・コーエン氏は、クラリティー法について「投資家を最優先に据えた仮想通貨の規制枠組みを確立するための重要な一歩」と説明しています。

さらにコーエン氏は、同法案が透明性、強靭性、投資家保護を維持しながら、米国が資本市場における世界の主導的地位を保ちつつ市場構造の次の時代を形作ることを支援するものであると評価しました。

仮想通貨の監督体制を明確化する法案とウォール街の動向

クラリティー法は、仮想通貨の現物取引について、証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の監督範囲を明確にすることを目的とした米国の市場構造法案です。同法案は2025年7月に下院を通過し、2026年5月14日には上院銀行委員会を通過しています。

今回のブラックロックによる支持表明は、ゴールドマン・サックスやフィデリティ、チャールズ・シュワブといった大手金融機関の動きに続くものです。仮想通貨業界団体のクリプトカウンシル・フォー・イノベーション(CCI)が監督体制や利用者保護の強化につながると主張する見解書を公表したほか、コインベースのライアン・バングラック副会長も歓迎の投稿を行うなど、主要な業界関係者の間で法案採決への期待が高まっています。

上院審議の行方と成立に向けた課題

法案推進の機運が高まる一方で、上院での採決には課題も残されています。上院で法案を可決するには60票が必要とされますが、共和党の議席数は53にとどまるため、超党派で少なくとも9人の追加賛成票を確保する必要があります。

また、大統領や議会議員によるデジタル資産の発行および組成を禁止する倫理・利益相反条項を巡り、与野党間での協議が続けられています。上院共和党が本会議審議入りに向けて動き出すと報じられているものの、上院規則を踏まえると休会前の成立は困難であるとの見方も示されています。

ポイント

  • 世界最大の資産運用会社ブラックロックが米国の仮想通貨市場構造法案「クラリティー法」への支持を表明しました。
  • 同法案は現物取引における証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の監督範囲を明確にするものです。
  • ゴールドマン・サックスやフィデリティなどの大手金融機関も支持しており、ウォール街全体で規制の明確化を求める動きが拡大しています。
  • 上院での可決には超党派で少なくとも9票の追加賛成が必要であり、倫理条項に関する協議の難航から成立への道筋は不透明な状態です。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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