米コインベースの2026年第2四半期決算は3四半期連続の最終赤字、規制法案とステーブルコイン事業への期待示す

米暗号資産取引大手のコインベース・グローバル(Coinbase Global)が2026年第2四半期決算を発表し、3四半期連続で最終赤字となったことが明らかになりました。暗号資産市場全体の長引く低迷やリスク回避姿勢が取引高を押し下げ、主力である取引収益は前年同期比で22%減少しています。一方で同社は、米議会で協議が大詰めを迎えている規制法案やステーブルコイン事業の拡大を通じた長期的な事業環境の改善に期待を寄せています。暗号資産取引所の収益構造の変化と規制の明確化に向けた動きは、今後のWeb3ビジネスの持続可能性を占う上で重要な指標と見られます。

取引低迷による業績圧迫と市場全体の動向

米コインベースの2026年第2四半期決算は3四半期連続の最終赤字、規制法案とステーブルコイン事業への期待示す

コインベースの2026年第2四半期(4〜6月期)決算によると、同期間の純損失は約578億円(3億5,950万ドル)を記録し、前年同期の14億3,000万ドル(約2,298億円)の純利益から赤字へ転落しました。1株当たりの純損失は1.36ドル(約219円)となっています。

業績悪化の背景には、2025年10月の最高値以降続く暗号資産市場全体の調整局面があります。米国の金利を巡る不透明感や地政学的緊張、暗号資産投資商品からの継続的な資金流出を背景に投資家がリスク資産を敬遠したことで、取引活動が低下しました。同社の取引収益は前年同期比22%減の5億9,920万ドル(約963億円)、サブスクリプションおよびサービス部門の収益も前年同期比12.2%減の5億5,510万ドル(約892億円)に減少しています。同業のロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets)も同期の暗号資産取引収益が38%減少したと報告しており、特定の事業者にとどまらず暗号資産市場全体で取引高が減少している現状が示されています。

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ステーブルコイン普及とCLARITY法案への展望

取引高の低下が続く中、コインベースは新たな成長基盤の構築を進めています。調査会社サード・ブリッジ(Third Bridge)のアナリストは、同社がトークン化株式や無期限先物の分野で後れを取っているものの、暗号資産市場が回復しない場合にはステーブルコインの普及拡大が期待材料になると分析しています。同社は、ビザ(Visa)やマスターカード(Mastercard)など140社超が参画する共同事業「オープン・スタンダード(Open Standard)」を通じて、米ドル連動型ステーブルコイン「オープンUSD(OUSD)」を2026年内に提供開始する予定です。

また、規制面においては「2025年デジタル資産市場明確化法案(CLARITY法案)」に対する楽観的な見方を示しています。CLARITY法案は、デジタル資産の分類や管轄機関(SECやCFTCなど)の役割を明確にすることを目的とした米国の法案とされています。同法案は2025年5月の提出後、下院通過および上院銀行委員会での可決を経て、2026年7月現在、米議会の8月休会前に向けた協議が大詰めを迎えています。コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、同法案の上院本会議での採決進展について「かなり楽観的だ」と述べており、土壇場での交渉が法案成立に向けた各者の注力であると捉えています。

ポイント

  • コインベースの2026年第2四半期決算は市場低迷の影響を受けて約578億円の純損失となり、3四半期連続の最終赤字を記録しました。
  • 取引収益は前年同期比22%減の5億9,920万ドルへ減少しており、市場全体で投資家のリスク敬遠姿勢と取引減少が続いています。
  • 同社は140社超が参加する「オープン・スタンダード」を通じて、米ドル連動型ステーブルコイン「OUSD」の2026年内の提供開始を目指しています。
  • 米国で協議が進む「CLARITY法案」の成立に期待を示しており、規制の明確化が業界の持続的成長やプラットフォームの基盤強化に繋がるかが注目されます。

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監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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