米OCCへの新設銀行免許申請で暗号資産関連が約6割に急増。申請件数は40件中23件となりバイデン政権期の8倍に増加

監修:ブロックチェーンマガジン編集部更新日

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米OCC(通貨監督庁)のジョナサン・グールド長官は、トランプ政権発足からの約18カ月間で提出された新設銀行免許申請40件のうち、約6割にあたる23件の事業計画に暗号資産(仮想通貨)関連の取り組みが含まれていることを明らかにしました。この件数はバイデン政権下の4年間と比較して8倍に達しており、決済用ステーブルコインを組み込む事業計画が一般的になりつつあります。あわせて、ステーブルコイン発行体を規律するジーニアス法の最終規則が11月に公表され、2027年1月に法律の適用が開始される見通しも示されました。

暗号資産関連の銀行免許申請が8倍に拡大

米財務省傘下で国法銀行の免許認可や監督を担うOCCのグールド長官は、米ワイオミング州で開催されたイベントにおいて、新設銀行免許の申請状況を公表しました。

トランプ政権発足後の約18カ月間に提出された新設銀行免許の申請は40件に上り、そのうち23件の事業計画に暗号資産関連の取り組みが含まれていました。この申請件数はバイデン政権期の4年間と比べて8倍の規模となります。審査を控える申請案件においても、決済用ステーブルコインを事業計画に組み込む動きが一般的になってきていると説明されています。

グールド長官は、ステーブルコインについて新たな産業の誕生に立ち会っていると述べた上で、1860年代の設立当初から国法銀行券を裏付ける資産の健全性確保を担ってきたOCCの任務は、現代の決済用ステーブルコインの監督にも通じるという見解を示しました。

ステーブルコイン規則の策定状況と法制度の行方

2025年7月にトランプ大統領の署名を経て成立したジーニアス法は、ステーブルコイン発行体に対し、米ドルなど流動性の高い資産による全額の裏付けを義務付けています。同法では、市場価値が500億ドルを超える発行体に対する年次監査の義務付けや、海外発行体の取り扱いに関する指針も定められています。

当局による規則の最終化は当初予定されていた7月から遅れていましたが、OCCは11月までに最終規則を公表し、来年から申請の受け付けを開始できる見通しです。ジーニアス法の適用開始は2027年1月に予定されています。

一方で、暗号資産業界全体を包括的に規律するクラリティー法案については、トランプ大統領の利益相反問題やステーブルコイン報酬の扱いを巡る調整が難航しており、年内の成立は困難な情勢とされています。グールド長官は、クラリティー法案の成立時期や形態は不透明であるとし、現在は成立済みのジーニアス法を着実に執行していく必要があると強調しました。

ポイント

  • トランプ政権下の18カ月間で新設銀行免許申請40件中23件が暗号資産関連となり、バイデン政権期の8倍に急増した点で注目されます。
  • 決済用ステーブルコインを事業計画に組み込む銀行免許申請が一般的になり、既存の金融監督体制への組み込みが進んでいる点で重要です。
  • ステーブルコインの全額裏付けなどを義務付けるジーニアス法の最終規則が11月に公表され、2027年1月の適用開始に向けて制度設計が進む見通しです。
  • 包括的な規制を目指すクラリティー法案の年内成立が難航する中、当局は現行のジーニアス法の執行に注力する姿勢を示しています。
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