世界中の決済や送金のあり方は、オンチェーン技術によって大きく変わり始めています。
そんな中で、決済インフラを提供するStripeと、暗号資産・オンチェーン経済をリードするCoinbaseの両社は2024年6月よりパートナーシップを締結し、「より速く、低コストで、グローバルに使える金融インフラ」を、より多くのユーザーと企業に届けることを目指しています。
この記事では、ブロックチェーン業界をリードするこの2社の共同での取り組みについて、以下の観点から詳しく解説し、暗号資産の実用化において重要な観点を紐解いていきます。
- Stripe×Coinbaseで実現する3つのポイントとは?
- なぜBase上のUSDCが選ばれているのか?
- この2社が組むことは開発者や事業者に何をもたらすのか?
※本記事はCoinbaseが2024年6月に執筆した記事をPacific Metaが翻訳・再構成したものです。
提携の概要:3つの主要な統合ポイント
今回のパートナーシップでは、次の3つの統合が段階的に進めらています。
1. Stripeの暗号資産ペイアウトに「USDC on Base」を追加
本提携によって、Stripeを利用するプラットフォームは、150カ国以上のユーザーや事業者に対して、Base上のUSDCを使った送金が可能となりました。
- 従来の国際送金と比べ、より高速で低コスト
- 銀行営業時間や国境をまたぐ制約を受けにくい
オンチェーンUSDCを使うことで、「少額でも送れる」「タイムゾーンをまたいでも即時に届く」といった体験が実現しやすくなります。
2. Stripeのオンランプが「USDC on Base」に対応
オンランプとは、法定通貨(例:USD)から暗号資産へ変換する入り口となる仕組みを指します。今回の提携により、米国のユーザーは Stripeを通じて、よりスムーズにBase上のUSDCを購入できるようになりました。
- クレジットカードや銀行決済を利用して、直接Base上のUSDCを取得
- ウォレットやアプリ内でのオンチェーン利用につなげやすくなる
これにより、従来「暗号資産を買うまでが面倒だった」ユーザー体験が大きく改善されたのです。
3. Coinbase Wallet に Stripeのオンランプを統合
Coinbase Walletには、Stripeの法定通貨オンランプが統合されました。
これにより、ユーザーはクレジットカードや「Apple Pay」等の決済手段を使って暗号資産を購入可能に。たった数ステップでオンチェーン資産を手にできるようになり、暗号資産購入時の最大のボトルネックであった「オンランプの煩雑さ」が軽減されます。
なぜ「Base上のUSDC」が活用されるのか?
今回の提携では、オンチェーンの基盤としてBaseが採用されています。Baseは、構築開始から短期間で「最も利用されるL2」の一つに成長したネットワークで、主に次の特徴があります。
- Ethereumのセキュリティを継承した高い安全性
- 送金コストを抑えやすい低い手数料水準
- 開発者フレンドリーなツールやドキュメント
- 1秒未満・1セント未満という体験を目指した継続的な改善
このBase上で発行されるUSDCを活用することで、Stripeの巨大なネットワークに属する開発者や企業は、国際送金の高速化や小額決済・高頻度決済、新しい金融サービスの設計などといった新たなユースケースづくりに取り組みやすくなります。
協業の意義:暗号資産が「投機対象」から「国境のないお金」に
また、StripeとCoinbaseの提携は、暗号資産を単なる投機対象ではなく、「国境のないお金」へと近づける動きとも捉えられます。暗号資産、とくにUSDC のようなステーブルコインは、次のような特性を持っています。
- 国境や銀行営業時間に依存しない
- 比較的低コストでの送金が可能
- 小口送金・高頻度送金との相性が良い
既存の決済インフラ(=Stripe)×オンチェーン経済のハブ(=Coinbase・Base)のコラボレーションともいえる両社の協業は、こうしたステーブルコインの持つメリットをより多くの利用者に届けるための基盤づくりと言えます。
開発者・事業者にとってのポイント
一方、開発者やプラットフォーム事業者にとって、今回の提携から読み取れるポイントは次の通りです。
- 既存の決済フローの中に、オンチェーン送金を組み込みやすくなる
- USDC on Baseを通じて、グローバルユーザーへの支払い・還元スキームを設計しやすくなる
- 法定通貨とオンチェーン資産の行き来がスムーズになることで、ユーザー体験全体をシンプルにできる
Stripeの暗号資産機能をBase上でどのように活用できるかは、Base Buildathonなどの情報も参考になるでしょう。
まとめ:より良い決済インフラに向けた一歩
最後に、本記事のポイントを整理します。
- StripeとCoinbaseは、オンチェーン経済の普及と、より速く・低コストな金融インフラの提供に向けて提携を発表
- 提携の第一弾として、
- Stripe の暗号資産ペイアウトに USDC on Base を追加
- Stripe のオンランプが USDC on Base に対応
- Coinbase Wallet に Stripe のオンランプ を統合
- Baseは、安全性・低コスト・開発者フレンドリーな環境を兼ね備えた L2 として、USDC活用の基盤となっている
StripeとCoinbaseの協業は、オンチェーン経済の拡大と、より良い決済インフラの実現に向けた重要なマイルストーンであったと言えるでしょう。
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※本記事はBaseにより2024年6月に執筆された原文をPacific Metaが翻訳・編集したものです。
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