VisaとStripe傘下のBridgeは、ステーブルコインとリンクしたVisaカードの発行に関するパートナーシップを拡大すると発表した。現在18カ国で展開されている同プログラムを年内には欧州、アジア太平洋、アフリカ、中東を含む100カ国以上へ拡大する計画である。今回の提携拡大により、発行企業などがVisaとの間でステーブルコインのオンチェーン決済をできるようにする実証実験を行なう。
発表内容の詳細
Stripe傘下のBridge社は、企業やフィンテック開発者がステーブルコインを利用したVisaカードを提供するためのインフラプラットフォームを提供しています。カード所有者は世界1億7,500万以上のVisa加盟店において、ステーブルコインの残高を用いて日常の買い物をすることが可能です。また、PhantomやMetaMaskといった主要な暗号資産ウォレット利用者もカードを通じてステーブルコインを支払いに利用できるようになります。
今回のパートナーシップ拡大により、Visaは現在進めているステーブルコイン精算の実証実験の範囲を拡大する。Visaが進めるステーブルコイン精算の実証実験では、このBridge対応カードの発行事業者を含むイシュア(カード発行会社)やアクワイアラ(加盟店契約会社)が対応するブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインによる精算を行えるようになります。また、今年初めにはLead Bankがこの実証実験への参加を発表しており、BridgeはLead Bankを支えるステーブルコイン・インフラも提供しています。
今回の実証実験を通じて、精算手段の選択肢の拡大、オンチェーン照合による業務効率の向上、そしてBridgeのようなプラットフォームが金融機関によるブロックチェーン利用をいかに簡素化できるかについて評価を行うとしています。
今後の展開
Visaは今後、Bridgeが発行する資産のサポートについても検討を進める予定です。具体的には、これらの資産がVisaのグローバルネットワークをどのように補完し、パートナー企業に新たな精算手段を提供できるかを評価していきます。あわせて、独自のステーブルコインを発行する企業が自社のカードプログラムの中でそれらをシームレスに活用できるよう、引き続き支援していく方針です。
編集部コメント
世界最大級の決済ネットワークであるVisaがステーブルコインによる精算の実証実験を本格拡大します。ステーブルコインが実用的な決済インフラとして利用される流れはもはや止められず、100カ国以上への展開が実現すれば、既存の国際送金や決済の枠組みに与える影響は小さくないでしょう。国内の金融機関や決済事業者にとっても、今後対応を迫られる局面がありそうです。