Kalshiがコモディティ予測市場の価格基盤にPyth Networkを採用

予測市場プラットフォームのKalshi(カルシ)は、新設されたコモディティ取引セクション「Commodities Hub」において、価格決定のデータソースとしてPyth Networkを採用しました。この連携により、金や原油、穀物などの主要資源市場を対象としたイベント契約の価格確定に、リアルタイムの市場データが活用されることになります。24時間稼働する予測市場において、信頼性の高いデータインフラを構築する動きとして注目されます。

主要コモディティ8銘柄を対象としたリアルタイム価格配信の実現

Kalshiがコモディティ予測市場の価格基盤にPyth Networkを採用

今回の統合により、Kalshiの新しいサービスセクションでは、金、銀、ブレント原油、天然ガス、銅、トウモロコシ、大豆、小麦の計8種類の主要コモディティを対象とした予測市場が展開されます。これらの契約の結果判定は、Pyth Network(ブロックチェーン上のスマートコントラクト等に外部の市場データを提供するオラクルネットワーク)が提供する価格データに基づいて行われます。

また、次世代データサービスである「Pyth Pro」も導入され、Kalshiのマーケットメーカーに対して直接的なデータアクセスが提供されます。これにより、取引参加者はより精緻で即時性の高い価格情報に基づいた意思決定が可能になるとされています。

24時間稼働する予測市場と伝統的市場の時間的ギャップの解消

今回の提携の背景には、予測市場特有の稼働時間と、従来のコモディティ市場の構造的な制約があります。従来のコモディティ市場は取引所の営業時間に依存しており、夜間や週末には価格更新が行われません。しかし、予測市場は24時間365日稼働するため、取引所の閉鎖時間中における価格把握が課題となっていました。

Pyth Networkは、実際に資産を取引している企業から直接価格データを収集・統合する仕組みを採用しており、グローバルな市場動向をリアルタイムで反映した価格提供が可能です。Pyth Networkに関わるDouro LabsのCEO、Mike Cahill(マイク・ケイヒル)氏は、地政学的な動向により24時間影響を受けるコモディティ市場において、取引所が閉じている時間帯でも継続的に価格を把握できる仕組みが必要であると指摘しています。

KalshiのJohn Wang(ジョン・ワン)氏も、流動性の高い市場を扱う上で機関投資家レベルの高速なデータは不可欠であると述べており、今回の統合が個人および機関投資家の双方に対する市場アクセスの拡大に寄与するとの見方を示しています。

ポイント

  • Kalshiがコモディティ予測市場「Commodities Hub」のデータ基盤としてPyth Networkを採用しました。
  • 金、原油、穀物など8種類の主要コモディティの契約判定に、Pythのリアルタイムデータが活用されます。
  • 伝統的な取引所の営業時間外でも、Pythのデータ供給により24時間体制での価格決定が可能になります。
  • 「Pyth Pro」の導入により、マーケットメーカーが機関投資家レベルの高品質なデータに直接アクセスできるようになります。
  • 予測市場の拡大に伴い、常時稼働する高品質なデータインフラの重要性が高まっていることを示しています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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