チェコ国立銀行(中央銀行)のアレシュ・ミフル総裁は、同国の公的外貨準備にビットコインを加えることで、ポートフォリオの運用パフォーマンスが向上する可能性があるとの見解を示しました。これは、同中銀がデジタル資産への分散投資を本格的に検討し続けていることを示唆するものであり、中央銀行によるビットコイン採用の動きとして注目を集めています。
準備資産の多様化とビットコインの役割
アレシュ・ミフル総裁は、2026年4月28日にラスベガスで開催されたカンファレンスにおいて、ビットコインを準備資産に組み込むことの利点を説明しました。同中銀の調査によると、ビットコインは従来の準備資産との相関性が低いため、ポートフォリオに少額(1%程度)を割り当てることで、全体の投資リスクを維持したまま期待収益率を高める効果があるとされています。
ミフル総裁はこのアプローチを「保守的かつ革新的」な戦略と表現しており、単なる投機ではなく、デジタル資産時代における中央銀行としての「備え」であると強調しています。
欧州における異例の姿勢と今後の展望
チェコ国立銀行によるビットコインへの関心は、慎重な姿勢を崩さない欧州中央銀行(ECB)などの他の中央銀行とは対照的です。同中銀は2025年11月に、ビットコインやステーブルコインを含む100万ドル規模のテストポートフォリオを運用し、技術的・運用的な準備状況を評価した経緯があります。
今回の総裁の発言は、こうした実証実験を経て、ビットコインが国家の準備資産として有効に機能するという判断に基づいているものと見られます。同中銀は今後もデジタル資産の運用経験を蓄積し、2〜3年以内に正式な評価を行う予定であるとされています。
ポイント
- チェコ国立銀行のアレシュ・ミフル総裁が、ビットコインによる準備資産の運用改善の可能性を表明しました。
- 同中銀の分析では、1%のビットコイン割り当てがリスクを抑えつつ収益を向上させるとされています。
- 伝統的な資産との相関性の低さが、分散投資先としての主な利点として挙げられています。
- 他の中央銀行が慎重な姿勢を示す中で、チェコ中銀の動きはデジタル資産の制度化における重要な事例となる可能性があります。
- 今後は運用結果の継続的な評価が行われ、数年以内に正式な総括がなされる見通しです。