Kiteは、自律型AIエージェントに特化した決済およびアイデンティティ管理インフラである「Kite Agent Passport」と、その基盤となるメインネットをローンチしました。これにより、AIエージェントが人間の介入なしに安全かつ自律的に取引を行える環境が整います。テストネットでの膨大な実績を経て本番稼働へと移行した本プロジェクトは、AI経済のインフラとしての重要な役割を担うと見られます。
AIエージェントに特化した3層構造のプラットフォーム
Kiteのインフラは、Avalanche(アバランチ)のレイヤー1(L1)として構築された「Kite Chain」を軸に、3つの主要レイヤーで構成されています。まず、決済と清算を担うステーブルな決済レイヤーである「Kite Chain」、次にAIエージェントのアイデンティティと権限を管理する「Kite Agent Passport」、そして開発者がワークフローを構築するための「Agent Interface & Experience」です。この統合型プラットフォームにより、デジタルドルを用いた決済と、銀行システムとの接続が可能になるとされています。
Kite Agent Passportによる自律性と制御の両立
Kite Agent Passportは、AIエージェントに対して暗号化されたアイデンティティとプログラム可能な権限を付与します。これにより、AIエージェントはユーザーに代わって自律的に資金を保持し、商品の購入やサービスの決済を行うことができます。特筆すべき点は、ユーザーが支出制限や認可された取引先を事前に設定できる機能です。ユーザーは一度承認を行うだけで、設定したルールの範囲内でエージェントに決済を任せることが可能となり、利便性と安全性の両立が図られています。
テストネットの実績と投資家からの支持
メインネットへの移行に先立ち、Kiteはテストネット段階で19億回を超えるエージェント間のインタラクション(相互作用)を記録したと公表しています。また、PayPal VenturesやGeneral Catalyst、Coinbase Venturesなどから計3,300万ドルの資金調達を実施しており、業界内での高い関心が伺えます。同社は現在、90以上のサービスプロバイダーと提携しており、ショッピングや旅行計画など、AIエージェントを活用した幅広い決済ユースケースの拡大を目指しています。
ポイント
- 自律型AIエージェントに特化したメインネットとアイデンティティ基盤が本番稼働を開始しました。
- 決済、アイデンティティ、インターフェースの3層を統合したインフラにより、AI主導の取引を支えます。
- ユーザーによる支出制限や権限設定が可能で、安全な自律決済を実現する仕組みが導入されています。
- テストネットでの19億回以上の実績を経て、実用化フェーズへの移行を完了しました。
- PayPal Ventures等の有力投資家から支援を受け、AI経済の基盤構築を推進する点で注目されます。