日本国内の暗号資産ETF、2027年にも解禁の可能性:JPX山道CEOが意欲

日本取引所グループ(JPX)の山道裕己CEOは、国内における暗号資産ETF(上場投資信託)の取引が、早ければ2027年にも開始される可能性があるとの見解を示しました。関連する法改正や税制の整備が前提となりますが、実現すれば国内投資家が証券口座を通じて暗号資産へ投資できる道が開かれることになります。これは日本のWeb3市場の成熟と、機関投資家による資金流入を促進する重要な節目となる可能性があります。

山道CEOによる言及と運用会社の高い関心

日本国内の暗号資産ETF、2027年にも解禁の可能性:JPX山道CEOが意欲

JPXの山道裕己CEOは2026年4月30日のインタビューにおいて、暗号資産ETFの上場に向けた準備を、国内の法改正が完了次第進める方針を明らかにしました。山道CEOは、法整備が整い税金の取り扱いが明確になれば「いつでもできる」と述べており、市場インフラを担う取引所として前向きな姿勢を示しています。

また、同氏によれば、暗号資産ETFの立ち上げに関心を寄せる運用会社がすでに多数存在しているとされています。投資家保護と適切な規制が整うことで、安全で効率的な投資手段が提供されることが期待されています。

2027年解禁に向けた法的・税制上の課題

暗号資産ETFの解禁時期については、法整備と税制改正のスケジュールが焦点となっています。金融庁が2025年12月に公表した資料では、政令改正によって暗号資産ETFの組成を可能とする方針が明記されています。また、暗号資産を金融商品取引法の対象として位置づける法案が2026年の国会で審議されており、これが成立した場合には2027年度中の施行が見込まれています。

一方で、税制面では暗号資産の所得を「申告分離課税(一律20%)」へ移行するタイミングが2028年1月になるとの見方もあり、ETFの解禁もこれに合わせて2028年にずれ込むという予測も根強く存在します。しかし、政界関係者からはETFの解禁が税制改正に先行する可能性も指摘されており、2027年中の先行解禁に向けた含みが残されている状況です。

投資環境の変化と業界への影響

国内で暗号資産ETFが解禁されることは、Web3業界や金融業界にとって大きな意味を持ちます。現在は暗号資産交換業者を通じて取引を行う必要がありますが、ETFが実現すれば、既存の証券口座から株式と同様に売買が可能になります。

これにより、個人投資家だけでなく、これまで直接的な暗号資産保有が難しかった機関投資家にとっても、資産配分の一部として暗号資産を組み入れやすくなる環境が整います。米国や香港ではすでに2024年に暗号資産ETFが解禁されており、日本でも同様の投資機会を提供することで、国際的な市場競争力を維持する狙いがあるものと見られます。

ポイント

  • JPXの山道CEOが、早ければ2027年にも国内で暗号資産ETFが解禁される可能性に言及しました。
  • 多くの運用会社が商品化に関心を寄せており、法的な枠組みが整い次第、速やかに準備が進む見通しです。
  • 解禁時期は、金融商品取引法の改正や税制改正(申告分離課税への移行)の施行時期に左右されると見られます。
  • 2028年の税制改正を待たずに、2027年にETFが先行して解禁される可能性も残されています。
  • 実現すれば、証券口座を通じた投資が可能になり、機関投資家を含む幅広い層からの資金流入が期待されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用を専門とする編集チームです。Web3・ブロックチェーン領域に特化したコンサルティングファームである株式会社Pacific Metaが、国内外41カ国・150社以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

ビジネスでの活用から個人の学びまで、ブロックチェーンやトークンに関する情報を、最新動向と実務でのナレッジを踏まえてわかりやすくお届けします。編集部や事業内容の詳細は、公式サイトをご覧ください。

ニュース
ブロックチェーンマガジン by Pacific Meta