ZamaのCEOがGPUによる完全同態暗号で毎秒1000件の機密送金を達成と主張、年末のメインネット稼働を目指す

暗号技術開発を行うZamaのCEOであるRand Hindi氏は、GPU上で完全同態暗号を用いた機密送金を毎秒1,000件処理できるベンチマーク結果を公表しました。完全同態暗号(FHE)はデータを復号することなく暗号化したまま計算を行う技術であり、パブリックブロックチェーンにおけるプライバシー機能の向上に寄与するとされています。今回のベンチマークパフォーマンスは現在メインネット上では稼働しておらず、有効化は年末に計画されています。取引の機密性を維持しながら高い処理能力を実現できる可能性を示す出来事として注目されます。

GPUを活用した機密送金の高速化と現在の開発状況

ZamaのCEOがGPUによる完全同態暗号で毎秒1000件の機密送金を達成と主張、年末のメインネット稼働を目指す

暗号技術企業であるZamaのCEO、Rand Hindi氏によると、同社は完全同態暗号(FHE)を活用したベンチマークにおいて、GPU(グラフィックス処理装置)上で毎秒1,000件の機密送金処理を達成したと公表しました。

完全同態暗号(FHE)は、データを暗号化したままの状態で計算を実行できる高度な暗号技術であり、ブロックチェーン上で取引内容や残高などの機密情報を保護するために用いられます。従来は計算のオーバーヘッドが大きいことが課題とされていましたが、GPUの計算能力を活用することで速度向上が図られています。

ただし、Rand Hindi氏が言及した今回のパフォーマンスは、現時点でメインネット上で稼働しているものではありません。同機能のメインネットでの有効化は、年末に実施される予定となっています。

ブロックチェーン業界における重要性と期待される影響

パブリックブロックチェーンでは取引の透明性と個人情報・機密データの保護とのバランスが課題となっており、プライバシーを重視する企業や金融機関の参入障壁の一つとされています。暗号化された状態のままスマートコントラクトを動かし、高速度で取引を処理できる技術は、オンチェーンでの機密取引を実現する上で重要視されます。

Zamaによる今回の発表は、完全同態暗号(FHE)が実用的な処理能力に近づいていることを示すデータとして捉えられます。現時点ではベンチマーク段階であるため、年末に予定されているメインネットでの実装において、計画通りのパフォーマンスが発揮されるかが今後の焦点となると見られます。

ポイント

  • ZamaのCEOであるRand Hindi氏が、GPU上で毎秒1,000件の完全同態暗号(FHE)による機密送金処理を記録したと発表しました。
  • 完全同態暗号(FHE)は復号せずに暗号化データ上で計算を行う技術であり、ブロックチェーンの機密性向上において重要な技術とされています。
  • 今回のベンチマーク数値はメインネット未実装のものであり、実際の導入・有効化は年末に計画されています。
  • データプライバシーを保ったまま高速な取引処理が可能になることで、企業や金融機関によるパブリックチェーン活用のハードルが下がると期待されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

ビジネスでの活用から個人の学びまで、ブロックチェーンやトークンに関する情報を、最新動向と実務でのナレッジを踏まえてわかりやすくお届けします。編集部や事業内容の詳細は、公式サイトをご覧ください。

ニュース
ブロックチェーンマガジン by Pacific Meta