近年、ゲームを楽しみながらお金を稼げるとして注目を集めているブロックチェーンゲーム。
ブロックチェーンゲームの歴史はまだまだ浅いですが、その中でも初期に開発されたのが今回紹介するBattle racers(バトルレーサーズ)です。
今回Pacific Metaマガジンではバトルレーサーズについて以下の内容を中心に紹介したいと思います。
- バトルレーサーズの概要
- バトルレーサーズの特徴
- バトルレーサーズの遊び方
- バトルレーサーズはなぜサービス終了したのか
バトルレーサーズは2022年春、惜しまれながらもサービス終了してしまいましたが、ブロックチェーンゲームの歴史を支えたゲームの一つとして、その魅力をたっぷり紹介していきます❗️
バトルレーサーズとは
開発 | Altitude Games |
リリース | 2020年2月20日 |
サービス終了 | 2022年2月16日 |
プラットフォーム | Decentraland、ブラウザ |
バトルレーサーズは、世界的に人気なメタバースプラットフォーム、Decentraland(ディセントラランド)で公開されたレーシングゲームです。
パーツや武器を組み合わせてレーシングカーをカスタマイズし、それをコースで走らせて順位を競います。
ブラウザゲームとして公開され、モバイル版も公開予定でしたが、サービス終了とともに開発は打ち切りとなりました?
バトルレーサーズの仕組み、特徴
ここでは、バトルレーサーズの仕組みや特徴を紹介します。
経験豊富なメンバーがそろった開発チーム
バトルレーサーズを開発したAltitude Gamesは、2014年に立ち上げられた、フィリピンのマニラに拠点を置くゲームスタジオです。
開発チームにはPC、コンソール、モバイルなど様々なジャンルのゲームで経験を積んだメンバーが集まっています。
メンバーの開発歴はなんと合計で90年にも上るそうです❗️
アイテムはOpenSeaで取引
バトルレーサーズで使用するパーツはNFT化されており、NFTマーケットプレイス、OpenSeaで購入することができます。
バトルレーサーズで使用するアイテムについて
バトルレーサーズで使用するアイテムには様々な要素があります。
それぞれ説明していきます。
パーツ
一つのレーシングカーとして完成させるには、4種類のパーツをそろえる必要があります。
以下、パーツとそれぞれの効果です。
- ボディ…耐久性、スピード
- フロント…耐久性、パワー
- リア…スピード、ステアリング
- ホイール…パワー、ステアリング
各パーツはゲーム内通貨、$SCRAPでアップグレードできます✨
武器
武器は、レース前に装備するアイテムです。
武器にはそれぞれ攻撃、防御、ポジションベース、トラップといったスキルが付与されています。
プレイヤーはレース前に武器を2種類選択する必要があります。
クレート
パーツはクレートから入手できます。
以下、それぞれのクレートと入手できるパーツです。
- ゴールドクレート…ランダムな4つのパーツ
- シルバークレート…ランダムな3つのパーツ
- ブロンドクレート…ランダムな2つのパーツ
- ウッドクレート…ランダムな1つのパーツ
クレートは各シーズンまたはエディションごとに限られた個数のみが販売されます。
バトルレーサーズの遊び方
以下、バトルレーサーズでレースを開始する方法です。
- ガレージに近づき、レーシングカーを選択または作成
- 満足のいく車が出来上がったら「保存」をクリック
- 空の表彰台に近づく
- 車と武器を選択し「参加」をクリック
参加プレイヤーが集まると、車は自動で加速します。
プレイヤーはハンドルの操作をする必要はありませんが、アイテムやスキルを使用してほかプレイヤーとの差をつけていきます。
スキルにはクールダウンがありますので、うまくタイミングを計って使用する必要があります。
参加者が揃わなかった場合は、自動的にAIとの対戦に切り替わります。
バトルレーサーズの稼ぎ方
バトルレーサーズでお金を稼ぐには、OpenSeaでの取引とレースの賞金がメインとなります。
取引で稼ぐ際に重要になってくるのが車のレアリティです。
レアリティが高いほど需要が高くなり、高額で取引できます✨
NFTの取引の際に生じる取引手数料の一部は、レースの賞金プールに寄付されます。
バトルレーサーズのロードマップ
ここでは、バトルレーサーズの開発開始から閉鎖までの道のりを紹介していきます。
2018年
バトルレーサーズの開発が始まったのは2018年9月です。
世界初のブロックチェーンゲーム、クリプトキティーズのリリースは2017年11月ですので、ブロックチェーンゲームの中でもかなり初期に開発されたゲームだといえそうですね✨
開発の際、具体的にレーシングコースをイメージするために、オフィスの一角に段ボールとおもちゃの車で作られたコースを設置したそうです?
同年、Decentralandとの提携が発表されました。
2019年
5月21日、バトルレーサーズのアイテムのプレセールが開始しました。
プレセールは、開始24時間で210ETH相当のアイテムクレートを売り上げ、大成功を収めます✨
6月7日にはバトルレーサーズとアクシーインフィニティのコラボセールイベントが開催されました。
イベントではアクシーコラボカーのパーツが入った限定ボックスが150個限定で販売されてのですが、なんとわずか7分で完売しました?
そして11月25日、アーリーアクセスが開始しオンラインプレイが可能になりました。
その約一週間後、12月3日にMatic Networkにてバトルレーサーズシーズン1のNFTセールが開催されました。
19日には第一回バトルレーサーズトーナメントを開催。
優勝者にはシーズン1のゴールドクレート4個、シルバークレート6個、Discord上でのロールが贈呈されました✨
2020年
2020年は「2020年ブロックチェーンゲーム企業トップ50」12位ランクインするなど、幸先の良いスタートを切ります✨
2月、Decentraland版が一般公開されました。
4月にはNFT所有者ならだれでも参加できるBattle Racers Duel Cup Openが開催されました。
Duel Cup Openでは、5ETH分以上の賞品が用意されました。
ちなみに2020年4月のETHの価値は約2万円です。
9月にはWeekly Duelsが開始しました。
Weekly Duelsの入賞者はDuel Cup Openのシード権を獲得できます。
2021年
バトルレーサーズでは2020年に引き続きDuel Cup Openを含めた計12回のイベント、大会を開催されました。
また、2021年には
- Gaming net. Top 5 NFT Game
- CoinMarketCapのトップNFTゲーム
- イギリス、インドネシアのトップ10NFTゲーム
- Gaming Hybridのトップ5NFTゲーム
- ArtHausのTop NFT Game that 2021 has to offer
など、様々なメディアでトップNFTゲームとして紹介されました。
2021年の大きな出来事として、Playcheck Gamesの設立とモバイル版の開発があります。
Playcheck Gamesとはバトルレーサーズの開発元、Altitude Gamesが立ち上げたブロックチェーンゲーム専門の部門です。
Playcheck Gamesはバトルレーサーズとともに閉鎖となりました?
2021年第四四半期にはモバイルβ版のリリースが予定されていましたが、こちらもサービス終了によって開発打ち切りとなってしまいました。
Altitude Gamesはもともとモバイルゲームの開発スタジオですので、実現していたら高クオリティのものになっていたのではないかと思います?
2022年
2022年1月17日、バトルレーサーズのサービス終了が発表されました?
発表からサービス終了までの一か月間は、Discordサーバーにてユーザーからの質問を受け付けたり説明をしたり、サービス終了に向けた対応を行っていたようです。
バトルレーサーズはなぜサービス終了したの?
公式発表では、サービス終了の理由について、プロジェクトや関係チームを取り巻く内外の要因が重なったため、と説明しています。
なんだかはっきりしませんね…。
バトルレーサーズは取引開始時はMAU50を超える盛り上がりを見せていました。
しかし、それ以降低迷し、2021年8月以降はMAU0の月が続いていたようです。
そのため、金銭的な面での問題が大きかったのではないかと予想しています。
バトルレーサーズがサービス終了!どうなった?
ここではサービス終了後、トークンやゲーム内アイテムの扱いはどうなったのかを説明していきます。
トークン
バトルレーサーズのトークン、$SCRAPはサービス終了とともに取引所から上場廃止されました。
Wallet内には表示され続けますが、トークンとしての価値は失ってしまいます。
アイテム
NFTゲームの特徴の一つに、「NFT化されたゲーム内アイテムの所有権はユーザーが持っている」というものがあります。
つまり、ゲームが稼働しているかどうかにかかわらず、ユーザーはアイテムを所有し続けることができるのです。
加えて、「データに互換性がある」というのもNFTゲームの大きな特徴です。
バトルレーサーズでアイテムを使用することはできなくなってしまいましたが、今後別のゲームで使用できる可能性があるということです。
SNS、Webサイト
2022年8月26日現在、TwitterとFacebookのアカウントは残っています。
Discordサーバーは残念ながら削除されてしまったようです?
Webサイトも残されており、ロードマップとホワイトリストが確認できます。
バトルレーサーズの評価、口コミ
ここでは、バトルレーサーズのレビューをツイッターよりいくつか紹介したいと思います。
Wooooo! Won my first
@BattleRacers
time challenge this week and got a cool car body part! #Decentraland #NFT #NFTart #NFTartist #NFTCommunity #BattleRacers引用:Twitter
#Atari #AtariCompetition #BattleRacers
Great Project … Ambition Owners
wishing a successful to all team members and developers.
Thank You & Good luck引用:Twitter
Can’t wait to be able to race my own parts!!!?️
#Atari #AtariCompetition #BattleRacers
引用:Twitter
いかがでしたか?
主に海外で人気のゲームだったため、日本での口コミは見つかりませんでした…。
個人的には、Play to Earnゲームであるにも関わらず、収益に関するツイートがかなり少ない印象を受けました?
稼ぐために、というよりは純粋にゲームとして楽しんでいたユーザーが多いようです✨
https://pacific-meta.co.jp/magazine/blockchain-game/104387/バトルレーサーズについてのまとめ
今回Pacific Metaマガジンではバトルレーサーズについて以下の内容を中心に紹介しました。
- バトルレーサーズはAltitude gamesが開発しDecentraland上で公開されたNFTレーシングゲーム
- バトルレーサーズで使用するアイテムはNFTとしてOpenSeaで取引される
- バトルレーサーズは基本オートで、スキルやアイテムを任意のタイミングで使用し勝利を目指す。
- バトルレーサーズは2018年に開発を開始以降、様々なメディアで取り上げられるなど注目を集めていたが、2022年2月にサービス終了となった。
- バトルレーサーズのサービス終了後、トークンは上場廃止となり、実質失う形となったが、NFTアイテムはユーザーが所有し続けている。
バトルレーサーズは注目度も人気も高かったのにもかかわらず、サービスを終了してしまいました。
非常に残念ですが、今後は残ったNFTアイテムが別のゲームで使用できるようになるのを待ちましょう❗️